バーチャル接客+ワンランク上の犯罪抑止

2020.11.26 / コラム

景品交換所を狙った強盗事件は、交換所には防犯カメラが設置されているため比較的検挙率が高く犯人にはリスクがある。最近は減少傾向にあった神奈川県では、直近5年では2015年の3件があるぐらいで、他の年はゼロか1件程度だった。ところが2019年は未遂も含めて5件も発生して急増している。県警も「なぜ、急増したかは不明」と首をかしげるように、強盗は忘れたころにやってくる。

防犯カメラが設置しているにも関わらず、景品交換所を狙うのは中の従業員が一人で勤務しているので防犯体制が手薄なためである。犯人も事前に下見はするのだろうが、ここで抑止力となる商品が、レッド・エンタテインメントが開発した代理接客装置だ。

縦型の40インチモニターにバーチャルスタッフが映し出され、交換業務の接客をこなす。



中の人は、手元のテンキーを押すだけ。来店時には「来店」ボタンを押すと「いらっしゃいませ」。次に「買取」ボタンを押すと「少々お待ちください」。支払いの時は「支払」ボタンを押すと「お待たせしました」。退店の時は「退店」ボタンを押すと「ありがとうございました」と音声が流れる仕組みになっている。

さらに景品交換所が一番緊迫する強盗に対しては「SOS」ボタンを押すと緊急映像と共に、けたたましく警報音が鳴る。

なお、バーチャルスタッフはオリジナルキャラクターなどに変更することも可能なので、独自性を演出することもできる。

また、下の写真のように22インチタイプも用意されているので既存の交換所にも簡単に設置できる。

施工前(左)と施工後


このシステムのさらなる特徴は、ワンランク上のセキュリティー対策が施されていること。防犯カメラがついているのだが、このカメラで撮影したお客の顔が、モニターの右下に映し出されること。鏡に映った自分の姿を見れば躊躇するように、カメラで撮られていることを認識するので犯罪の抑止につながることだ。



代理接客装置を導入している景品交換業者は「防犯の抑止効果が一番の狙いですね。モニターに自分の顔が写っていたら、そんなリスクの高いところは狙いません。最低限、狙われない環境を整えることが大事です」と話す。

一方、中の人もモニターに自分の顔が映し出されるようになったことで、「それまで、乱暴に景品を投げつけたりしていた人が、静かに景品を差し出すようになりました。自分の顔が写っているのを見ると自制心が働くんですかね」とお客さんのマナーがよくなったことを挙げる。

代理接客装置はバーチャルスタッフが接客するだけでなく、ワンランク上の犯罪抑止効果が期待できる。

問い合わせ先はレッド・エンターテインメントの親会社であるオーイズミまで。






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