米国ネバダ州:知事令, 収容制限, カジノなど50%から25%, 3週間~収益改善傾向への影響度注目

2020.11.24 / カジノ
2020-11-24

【海外ニュース】

米国 ネバダ州 市場動向

米国ネバダ州:知事令, 収容制限, カジノなど50%から25%, 3週間~収益改善傾向への影響度注目

11月22日、ネバダ州知事(Steve Sisolak)は、新型コロナウイルス(COVID-19)の感染再拡大に対応し、事業場の運営規制強化、住民向けの行動注意喚起に関する知事令を発表。
11月23日に発効した。

知事令の有効期間は、3週間として、今後の状況をモニターする。

<事業場の運営規制強化>
・レストラン、バー、ゲーミング、ジム、フィットネスなど施設:キャパシティ(消防法)の25%とする。これまでのキャパシティ制限は、50%であった
・リテイル、食料品店:適正な社会鄭距離の確保を条件として、キャパシティ制限50%を維持
・イベント:大型イベントは禁止。すべてのイベントは、50名、あるいは、キャパシティ制限25%。これまでのキャパシティ制限(10月1日より)は、大型会場(2,500人以上の収容力)は10%キャパシティ、小型会場(2,500人未満の収容力)は50%キャパシティあるいは250名のどちらか小さいほう

住民には、適切な社会的距離の確保、マスク着用、ハイリスクな場所の滞在時間への注意を喚起した。

ここまで、ネバダ州のゲーミング施設は、6月4日の再開以降、月を追うごとに、収益改善が続いてきた。
ラスベガスストリップでも、コスト削減効果もあり、EBITDA(簡易的なキャッシュフローの指標)ベースでは黒字に転じていた。

ラスベガスストリップは、地元客(車移動)にターゲットを転じ、ホテル稼働率は、直近では、平日50%前後、週末90%前後を確保していた。

米国ネバダ州:9月GGR YoY22%減, LV Strip 39%減, Local 前年確保~観光客不在。地元需要強い

10月28日、ネバダ州ゲーミング管理当局(Nevada Gaming Control Board)は、9月のカジノ市場を発表。

ネバダ州のゲーミング施設は、6月4日に再開。キャパシティ50%制限が課されている。

9月単月のグロスゲーミング売上高(Gross Gaming Revenues)は、州全体は$821 million,YoY22%減。
うち、 ラスベガスストリップは$355 million,YoY39%減、ラスベガスダウンは$52 million,YoY21%減、それ以外は$415 million,YoY1%増。

7-9月(3ヵ月計)のグロスゲーミング売上高(Gross Gaming Revenues)は、州全体は$2,321 million,YoY24%減。
うち、 ラスベガスストリップは$1,002 million,YoY39%減、ラスベガスダウンは$129 million,YoY21%減、それ以外は$1,190 million,YoY3%減。

2019年(1-12月)は、州全体は$12,031 million,YoY1%増。うち、 ラスベガスストリップは$6,587 million,YoYフラットであった。

ラスベガスストリップ、ラスベガスダウンタウンは観光客のウエイトが高く、それ以外はローカル中心の市場である。7月以降、ラスベガスストリップ、ラスベガスダウンタウンの前年比減少幅は大きい一方、それ以外は前年水準を確保。

新型コロナウイルスの影響により、地元客のウエイトが高いほど、カジノ客のウエイトが高いほど、回復ペースが速い。

2018年には、ラスベガス訪問者の48%が空路によるアクセスであり、訪問者の平均滞在は3.4泊, 4.4日であった。

2019年度には、ネバダ州全体のカジノIR施設計(年間売上高US$ 1 million以上)の売上高に占めるゲーミングの構成比は36%、ホテル・飲食・その他アメニティで64%。

<5月27日, ゲーミング・コントロール・ボードの発表のポイント>
・5月1日に発表した再開インストラクション”Health and Safety Policies for the Resumption of Gaming Operations:Nonrestricted Licensees, Restricted Licensees”を更新
・ゲーミングの追加事項(nonrestricted licensees)は、テーブルゲームの安全策、レスポンシブルゲーミング施策、顧客へのマスク供給と装着促進
・ホテルの追加事項(nonrestricted licensees)は、到着時の体温検査、顧客の症状自己申告、医療専門家の常駐

<5月1日, ゲーミング・コントロール・ボードが発表したインストラクションのポイント>
・事業者は、再開予定日の7日前までに、詳細プランの提出義務
・プランは、社会的距離、ハンドサニタイザー設置、クリーニング、サイネージ掲出、従業員トレーニングなどを含む
・ボードは、ゲーミングエリア運営を主たるコントロール対象とするが、事業者(LICENSEES)のプロパティ内のノンゲーミング施設の一部についても営業制限を課した
・事業者(NONRESTRICTED LICENSEES)に課される主なゲーミングエリアの制限は、
– 社会的距離を確保するテーブル、スロットの配置~ボードは、椅子のひとつおきの配置を提案
– 稼働専有率を建築消防法で規定されたリミットの50%以下を維持
– 稼働専有率の遵守、顧客数モニターに向けた体制整備、人員配置(セキュリティ要員, 既存のサベイランスシステム,スロットマネジメントシステムの利用可)

米国ネバダ州:政府,イベント制限緩和。収容制限,50人から10%など~IR含む代表産業テコ入れ

9月29日、ネバダ州知事(Steve Sisolak)は、10月1日より、イベント開催規模50人制限の緩和を発表。ネバダ州の代表産業である、ラスベガスにおけるMICE、コンサートなどの回復に向けた第一歩となる。

新ガイドラインでは、大型会場(2,500人以上の収容力)は10%キャパシティ、小型会場(2,500人未満の収容力)は50%キャパシティあるいは250名のどちらか小さいほうが制限となる。

大型イベント開催には、オーガナイザーは、当局に、安全策(社会距離の確保など)を含む運営プランを提出する必要がある。

現在のところ、イベント以外の顧客サービスのキャパシティ制限について変更は発表されていない。ネバダ州は、カジノ、レストランなどに、50%キャパシティの制限を課している。

ネバダ州は、全米で9位の新型コロナウイルス(COVID-19)の累積感染者数を持つが、指標は改善しつつある。

米国:ラスベガス 再開後展望,悲観論強まる。人件費削減が本格化/全米,843施設稼働 in 989

7月中旬以降、ラスベガスストリップの複数の施設において、人件費の削減策が本格化。

職場に復帰していない従業員のステイタスは、(1)給与支払い継続、(2)給与支払停止(Furlough)、(3)解雇(Layoff)、に大別される。
人件費削減は、(1)から(2)(3)、あるいは、(2)から(3)への移行で実行される。

事業者は、州法により、労働当局に解雇方針をファイリングする必要がある。ただし、各社とも人件費削減に関しては、最低限の発表にとどめている。

7月3-4週に、現地メディアで人件費削減が報じられた事業者は、以下の通り。

・Boyd Gaming:ネバダ州の従業員の25%から最大60%以上(従業員数全体は、約10,000人)を解雇すると発表
・Penn National Gaming:Tropicana(ホテル再開業は9月1日予定)は、9月1日までに約620名の従業員を解雇する方針。Penn National Gamingは、3月に施設従業員(26,000人)を、一時帰休とし、施設再開とともに適正数を回帰させる方針
・Phil Ruffin氏:Circus Circus Las Vegas(2019年末にMGM Resorts Internationalより取得)において、9月1日付で252名を解雇
・Wynn Resorts:従業員に宛てたステートメントで「我々は、施設休業期間においても、従業員の雇用・給与支払いを維持してきた。ただし、再開した現在、収益の厳しさを認識しており、需要の度合いに応じた従業員数に削減せざるを得ない」とした

米国:ネバダ州知事, 26日,再開フェーズⅡ発表, カジノ再開6月4日~27日,GCBが安全策強化

5月26日、ネバダ州知事(Steve Sisolak)は、再開フェーズⅡプランを発表。5月27日、ネバダ州ゲーミング・コントロール・ボード(Nevada Gaming Control Board)は、施設再開インストラクションを発表。

<5月26日, ネバダ州知事の発表のポイント>
・ネバダ州は、5月29日より再開フェーズⅡに入る。フェーズⅡの期間は、2-3週間
・外出時、マスク着用、社会的距離(1.8M)を確保。集会規模は、50人以下(フェーズⅠは10人以下)
・ゲーミング産業の再開は、6月4日
・フェーズⅡで休業継続は、アダルトエンタテインメント、売春宿、ナイト(デイ)クラブ、屋外・無観客ライブスポーツ(屋内・無観客ライブスポーツは検討中)

続く5月27日、ネバダ州ゲーミング・コントロール・ボード(Nevada Gaming Control Board)は、5月1日公表した施設再開インストラクションをアップデイト。

<5月27日, ゲーミング・コントロール・ボードの発表のポイント>
・5月1日に発表した再開インストラクション”Health and Safety Policies for the Resumption of Gaming Operations:Nonrestricted Licensees, Restricted Licensees”を更新
・ゲーミングの追加事項(nonrestricted licensees)は、テーブルゲームの安全策、レスポンシブルゲーミング施策、顧客へのマスク供給と装着促進
・ホテルの追加事項(nonrestricted licensees)は、到着時の体温検査、顧客の症状自己申告、医療専門家の常駐

<5月1日, ゲーミング・コントロール・ボードが発表したインストラクションのポイント>
・事業者は、再開予定日の7日前までに、詳細プランの提出義務
・プランは、社会的距離、ハンドサニタイザー設置、クリーニング、サイネージ掲出、従業員トレーニングなどを含む
・ボードは、ゲーミングエリア運営を主たるコントロール対象とするが、事業者(LICENSEES)のプロパティ内のノンゲーミング施設の一部についても営業制限を課した
・事業者(NONRESTRICTED LICENSEES)に課される主なゲーミングエリアの制限は、
– 社会的距離を確保するテーブル、スロットの配置~ボードは、椅子のひとつおきの配置を提案
– 稼働専有率を建築消防法で規定されたリミットの50%以下を維持
– 稼働専有率の遵守、顧客数モニターに向けた体制整備、人員配置(セキュリティ要員, 既存のサベイランスシステム,スロットマネジメントシステムの利用可)

ネバダ州のカジノ施設は、3月18日より休業。
州政府は、4月30日に回復ロードマップ「NEVADA UNITED ROADMAP TO RECOVERY」を発表し、回復を1から4のフェーズに分けた。

米国 北東部 市場動向

米国:北東部主要3州 10月市場 ランドカジノ前年9割水準に復帰~コスト削減で経営改善顕著

11月17日までに、米国北東部のマサチューセッツ州、ニュージャージー州、ペンシルベニア州が10月のカジノ市場(Gross Gaming Revenues, GGR)を発表。

これら3州は、北東部において、コマーシャルカジノ市場が年間30億ドル超、あるいは、日本における自治体RFC参加履歴がある企業の施設がある。

<マサチューセッツ州 合計, 施設別>
・合計:10月単月 $60 million,YoY12%減
 Encore Boston Harbor:10月単月 $41 million,YoY10%減
 MGM Springfield:10月単月 $18 million,YoY17%減
 Plainridge Park Casino:10月単月 $9 million,YoY10%減

<ニュージャージー州 合計>
・10月単月 $338 million,YoY15%増
 うち、カジノ$186 million,YoY8%減, インターネット$93 million,YoY2.1倍, スポーツベッティング$59 million,YoY26%増
・1-10月累計 $2,280 million,YoY21%減
 うち、カジノ$1,219 million,YoY46%減, インターネット$779 million,YoY2.0倍, スポーツベッティング$282 million,YoY19%増

<ペンシルベニア州 合計>
・9月単月 $320 million,YoY13%増
 うち、カジノ $218 million,YoY16%減, インターネット・スポーツベッティングなど $102 million,YoY4.3倍

北東部の施設は、車移動、地元需要が主体。キャパシティ制限などを営業規制を考慮すれば、総じて強い。
地元客のウエイトが高く、カジノのウエイトが高いほど回復度は強い。

<マサチューセッツ州(MA, 全3施設)>
・3月15日から休業中。7月8日より順次再開
・同州の施設は、
Encore Boston Harbor – Wynn Resorts
MGM Springfield – MGM Resorts International
Plainridge Park Casino – Penn National Gaming

<ニュージャージー州(NJ), 全9施設>
・3月16日から休業。7月2日に再開。キャパシティ25%制限
・同州に施設を持つ日本IR参入活動企業は、
Borgata – MGM Resorts International
Hard Rock – Hardrock International(Seminole Tribe)
Resorts – Mohegan Gaming & Entertainment(Mohegan Tribe)

米国北東部:NY, NJ州がコロナ再拡大でカジノ等の夜の営業停止。MA州に続き~売上半分が影響

11月10日、ニュージャージー州は、新型コロナウイルス(COVID-19)の感染拡大への対応に関する知事令を発出。11月12日より発効。
レストラン飲食などは、午後10時(10pm)から朝5時(5am)まで、屋内営業を停止。屋外、テイクアウト、デリバリーについては、時間制限は設けられない。
カジノは、営業時間の制限は設けられないものの、午後10時(10pm)から朝5時(5am)まで飲食の提供を禁止。

11月11日、ニューヨーク州知事は、知事令を発出。11月13日より発効。
レストラン飲食などは、午後10時(10pm)から朝5時(5am)まで、屋内営業を停止。屋外、テイクアウト、デリバリーについては、時間制限は設けられない。
カジノ、レーシーノについては、午後10時(10pm)から朝5時(5am)まで、営業を停止。

なお、マサチューセッツ州は、11月2日に知事令を発出。
住民には、夜10時から朝5時まで、ステイホーム・アドバイザリーが発出された。
一部の集客型事業場には、夜9時30分以降の休業が要請された。ここには、レストラン、バー、カジノ施設などを含む。

カジノ施設売上高の時間帯別の分布は、夜間が半分を占める。マサチューセッツ州、ニューヨーク州では、夜間の営業停止が売上高に深刻な影響を与える可能性があろう。

3州の直近におけるステイタス、施設は、以下の通り。

<マサチューセッツ州(MA, 全3施設)>
・3月15日から休業中。7月8日より順次再開
・同州の施設は、
Encore Boston Harbor – Wynn Resorts
MGM Springfield – MGM Resorts International
Plainridge Park Casino – Penn National Gaming

<ニューヨーク州(NY, 全28施設)>
・3月16日から休業中(一部のトライバルカジノは再開)。9月9日より再開。キャパシティ25%制限
・同州に施設を持つ日本IR参入活動企業は、
Genting Malaysia(Genting Singaporeの兄弟会社)
MGM Resorts International

<ニュージャージー州(NJ), 全9施設>
・3月16日から休業。7月2日に再開。キャパシティ25%制限
・同州に施設を持つ日本IR参入活動企業は、
Borgata- MGM Resorts International
Hard Rock- Hardrock International- Seminole Tribe
Resorts- Mohegan Gaming & Entertainment(Mohegan Tribe)

米国MA州:コロナ再拡大。知事令でカジノ, IR施設の大半は夜間営業禁止。売上の半分が消失

11月6日より、マサチューセッツ州は、新型コロナウイルス(COVID-19)の感染拡大を受けて、夜間外出禁止のステイタスとなった。
11月2日に州知事令が発出された。

住民には、夜10時から朝5時まで、ステイホーム・アドバイザリーが発出された。

一部の集客型事業場には、夜9時30分以降の休業が要請された。ここには、レストラン、バー、カジノ施設などを含む。

同州のカジノ、IR施設のほとんどのサービスは、夜9時30分以降、休業を余儀なくされる。

同州の施設は、以下の通り。7月8日より再開していた。
Encore Boston Harbor – Wynn Resorts
MGM Springfield – MGM Resorts International
Plainridge Park Casino – Penn National Gaming

再開後の主力サービスは、カジノ部門であった。カジノ部門の売上高を、時間帯別にみると、その半分ほどは夜間営業に起因していると考えられる。

米国:ニューヨーク州 9日よりカジノ再開を容認。25%キャパ~全米877再開 in 全989施設

9月3日、ニューヨーク州アンドリュー・クオモ知事は、9月9日より州全域におけるカジノ、Video Lottery Terminal(VLT, レーシーノ)の25%キャパシティでの再開を容認すると発表。
同時に、モールも9月9日より50%キャパシティでの再開が容認された。

ニューヨーク州は、全域が再開フェーズ4(最終)のステージにある。今回の決定により、ニューヨーク州の再開待ち施設は、ニューヨーク市内のレストラン(店内飲食)のみとなった。

施設は、マスク着用、社会的距離の確保、テーブルにおけるプレクシグラス設置。強化された換気・空気洗浄、高頻度の清掃などセーフティプロトコールの実施が求められる。また、カジノフロアにおける飲食は禁止。

<ニューヨーク州(NY, 全28施設)>
・3月16日から休業中(一部のトライバルカジノは再開)。再開は未定
・同州に施設を持つ日本IR参入活動企業は、
Genting Malaysia(Genting Singaporeの兄弟会社)
MGM Resorts International

全米では、9月4日現在、全989施設のうち、877施設が再開した。

全米 市場動向

米国:全米, 3Qカジノ市場90億ドル,YoY19%減。コスト削減で損益急速改善。オンライン躍進

11月16日、米国ゲーミング協会(American Gaming Association)は、3Q(7-9月)のコマーシャルゲーミング売上高(Gross Gaming Revenues, GGR)の集計値を発表。

3Q(7-9月)の米国市場計は、 90.4億ドル,YoY19%減(約9,402億円)。2Q(4-6月)の23億ドル,YoY79%減(約2,461億円)から大きく回復。
なお、9月単月では、YoY14%減であった。

11月17日現在の再開状況は、全米994施設(コマーシャル465施設, インディアン部族524施設~コロナ前)のうち、開業中が906施設、休業中が88施設。

3Q(7-9月)の市場の特徴は、
・リージョナル(地元客-車移動、カジノ主体)の施設は、需要が強い。コスト削減が進み、記録的な利益を確保する施設が続出
・スポーツベッティング、インターネットが躍進
(オンラインスポーツベッティングは、多くの州が解禁)
(インターネット・カジノは、現在のところ6州のみ。Delaware, Pennsylvania, Nevada-ポーカーのみ, New Jersey, Michigan, West Virginia)

3Q(7-9月)米国コマーシャル・ゲーミング計(Gross Gaming Revenues, GGR):
・合計 $9.04 billion,YoY18.9%減(約9,402億円)
– Slot $5.87 billion,YoY19.3%減
– Table $1.57 billion,YoY31.2%減
– Sports Betting $352.3 million,YoY42.1%増
– iGaming $435.0 million,YoY232.4%増

3Q累計(1-9月)米国コマーシャル・ゲーミング計(Gross Gaming Revenues, GGR):
・合計 $20.74 billion,YoY36.5%減(約2兆1,570億円)
– Slot $13.24 billion,YoY38.3%減
– Table $3.63 billion,YoY42.6%減
– Sports Betting $677.8 million,YoY27.0%増
– iGaming $1.07 billion,YoY205.7%増

米国:主要州がほぼ再開へ。ただし、運営制限に強弱/全米,840施設稼働 in 989

7月11日現在、全989施設(商業+インディアン部族)のうち、840施設が再開、149施設が休業継続。
ゲーミング産業は、3月25日までに商業カジノ施設の100%(オンラインを除く)、トライバル施設のほぼすべてが営業停止した。

以下は、7月9日現在における7州のカジノフロアの休業、再開の状況(2019年に日本IR参入活動の履歴がある企業の主要施設がある州)。

ネバダ州は6月4日に再開。東海岸でも、慎重に再開プロセスを進めている。

ただし、再開した場合も、運営制限は厳しい。カジノフロアの稼働率は、キャパシティの50%以下あるいは25%以下などに制限され、社会的距離の確保、感染対策などが課されている。

<ネバダ州(NV, 全223施設)>
・3月18日から休業中。6月4日から再開
・同州の主要事業者は、
LasVegas Sands
MGM Resorts International
Wynn Resorts

<マサチューセッツ州(MA, 全3施設)>
・3月15日から休業中。7月8日より順次再開
・同州の施設は、
Encore Boston Harbor – Wynn Resorts
MGM Springfield – MGM Resorts International
Plainridge Park Casino – Penn National Gaming

<コネチカット州(CT, 全2施設)>
・3月17日から休業。6月1日に再開
・5月20日、2部族(Mashantucket Pequot tribe, Mohegan Tribe)は、州知事の要請を押し切って再開発表
・同州の施設は、
Mohegan Sun – Mohegan Gaming & Entertainment(Mohegan Tribe)
Foxwoods Resort Casino – Mashantucket Pequot Tribal Nation

<ニューヨーク州(NY, 全28施設)>
・3月16日から休業中(一部のトライバルカジノは再開)。再開は未定
・同州に施設を持つ日本IR参入活動企業は、
Genting Malaysia(Genting Singaporeの兄弟会社)
MGM Resorts International

<ニュージャージー州(NJ), 全9施設>
・3月16日から休業。7月2日に再開。キャパシティ25%制限
・同州に施設を持つ日本IR参入活動企業は、
Borgata- MGM Resorts International
Hard Rock- Hardrock International- Seminole Tribe
Resorts- Mohegan Gaming & Entertainment(Mohegan Tribe)

<ペンシルベニア州(PA), 全12施設>
・3月17日から休業。6月9日よりエリア毎に再開開始
・同州に施設を持つ日本IR参入活動企業は、
Mohegan Sun Pocono- Mohegan Gaming & Entertainment(Mohegan Tribe)
Rivers Philadelphia, Rivers Pittsburgh- Rush Street Gaming

<フロリダ州(FL), 全15施設>
・セミノール部族(6施設)は、3月20日から休業。5月21日より順次再開
・同州に施設を持つ日本IR参入活動企業は、
Hardrock International- Seminole Tribe

米国:市場展望④ Fitch Ratings プレコロナ回復は早くて2023年 / 負債依存高い企業は厳しい

6月11日、国際格付機関Fitch Ratingsは「US Gaming Will Experience A U-Shaped Recovery Post-Reopening(米国ゲーミング産業は、新型コロナウイルス(COVID-19)から再開後、U字型の回復軌道へ)」を発表。

6月12日現在、米国のカジノ施設(コマーシャル+トライバル)の開業状況は、全989施設のうち、開業621施設、休業368施設。
米国では、3月25日にコマーシャルカジノ施設の100%営業を停止(オンラインを除く、)。またトライバル施設のほぼすべてが同時点で営業を停止した

<収益展望>
・米国ゲーミング産業は、スローな回復ペースを余儀なくされる見通し。回復軌道は、U字型となろう
・プレコロナ(2019年)レベル回復には、おおむね3年を要する見通し(2019年レベル回復は、早くて2023年)
・カジノ運営制限、旅行制限、経済情勢の逆風の影響は、2021年にも続く見通し
・ラスベガスストリップの回復は米国では最も遅いだろう。マカオは、渡航制限の緩和時期次第
・各市場の売上高のYoY増減率は、
 米国リージョナル:2020年YoY30%減, 2021年YoY29%増
 米国ラスベガスストリップ:2020年YoY45%減, 2021年YoY45%増
 マカオ:2020年YoY50%減, 2021年YoY70%増

<クレジット>
・コロナの格付けへの影響は、Negative。とりわけ、コロナ前から負債依存度が高い企業への影響は大きい
・手元流動性は、大きな問題にはならないだろう。各社とも当面の負債満期は少なく、エクイティ, デットファイナンスを実行済み
・各社とも、債務に関わるコベナンツ(債務者の義務条項)を変更済み
・各社ともキャッシュアウトフローを抑制する施策を実施済み

米国:商業市場 19年 436億ドル,YoY3.7%増, 過去最高~5日, 全989施設中519稼働

6月3日、米国ゲーミング協会(American Gaming Association)は、2019年のコマーシャル・カジノ市場(GGR)を発表。

2019年データのポイントは以下の通り。

・2019年のGGR実績は、436億ドル,YoY3.7%増、過去最高。5年連続の成長軌道を維持
・コマーシャルカジノは、全米25州にあり、2019年には21州が前年比拡大、14州が過去最高
・2019年末のコマーシャルカジノ施設数(レーシーノ含む)は465ヵ所。トライバルは524ヵ所。計989施設
・スポーツベッティングは、14州が合法化、2019年のGGRは9.1億ドル(前年は4.3億ドル)
・2019年のコマーシャル市場のトップ5は、
 1:ラスベガスストリップ 65.9億ドル
 2:アトランティシティ 27.0億ドル
 3:シカゴ 19.4億ドル
 4:バルティモア-ワシントンDC 18.8億ドル
 5:ニューヨークシティ 14.9億ドル

トライバルゲーミング市場(インディアン)は、、先住民ゲーミング委員会(The National Indian Gaming Commission, NIGC。連邦政府・内務省Department of the Interiorが管轄)が、例年7月頃に年次集計結果を公表する。
2018年のトライバル・カジノ市場(GGR)は、337億ドル,YoY4%増。施設数は501であった。

6月5日の米国全体のカジノ施設(コマーシャル+トライバル)の開業状況は、全989施設のうち、開業519施設、休業470施設。

米国では、新型コロナウイルス(COVID-19)対応で、3月25日にコマーシャルカジノ施設の100%営業を停止(オンラインを除く、)。またトライバル施設のほぼすべてが同時点で営業を停止した。

米国:カジノ市場(商業+部族) 2018年754億ドル,YoY4%増, 施設数966~9年連続拡大

9月12日、先住民ゲーミング委員会(The National Indian Gaming Commission, NIGC。連邦政府・内務省Department of the Interiorが管轄)は、2018年のトライバル・カジノ市場(GGR)を発表。
この結果、2018年の米国のカジノ市場(商業、トライバル)が明らかとなった。

2018年の米国カジノ市場(GGR)は、754億ドル,YoY4%増。施設数は966。2010年以降の拡大基調が継続。

2018年のトライバル・カジノ市場(GGR)は、337億ドル,YoY4%増。施設数は501であった。NIGCは、例年7月頃に年次集計を公表する。

6月11日、米国ゲーミング協会(American Gaming Association)は、2018年のコマーシャル・カジノ市場(GGR)を発表。
2018年は417億ドル,YoY3%増と、2010年来の拡大基調をキープした。施設数(レーシーノ含む)は465ヵ所。

米国のカジノ市場は、成熟しているが、経済成長、カジノ導入州および施設数の増加を背景に、市場規模は拡大基調をキープ。ただし、競争激化の結果、個別施設の損益は悪化するケースも多い。

米国 テクノロジー

米国:ゲーミング協会AGA, 非接触ペイメントシステム導入原則~顧客の過半に利用意向

6月16日、米国ゲーミング協会(American Gaming Association, AGA)は、カジノフロアにおける新たなペイメント・システム導入政策に関する原則を発表。

原則は、州ゲーミング規制当局、インディアンゲーミング規制当局(The National Indian Gaming Commission)に対する提言の位置づけ。

AGAは、過去18ヵ月、デジタル非接触型ペイメントシステムに関する調査検討作業を行ってきた。新型コロナウイルス(COVID-19)は、その作業の重要性を高めた結果となった。
AGAは、作業において、各規制当局、カード団体、レスポンシブルゲーミング関連団体、金融機関、その他ペイメントシステムの関係者と協業。

デジタル非接触型ペイメントシステムは、感染安全対策のみならず、レスポンシブルゲーミング、マネーロンダリング体策にも有効となる。

原則は以下の通り。
1. 顧客のレスポンシブルゲーミングの遂行性を高めるべき
2. 顧客にペイメントの選択肢と利便性を高めるべき
3. 関連法は、当局にフレキシブルな規制アプローチ、デジタル技術の進化への対応を可能とすべき
4. 顧客、パブリックな健康安全性に配慮すべき
5. 顧客に、安全性、信頼性を与えるシステムであるべき
6. 関連制度は、規制当局、オペレーター、サプライヤーに統一であるべき
7. 規制執行者は、デジタル技術を活用し、不正行為者を特定する力を高めるべき

AGAによる過去1年間のカジノ施設訪問者への調査結果は以下の通り。
・57%がデジタル非接触型のペイメントシステムの選択肢の導入は重要と認識
・59%が日常生活におけるキャッシュの利用を減らす方向
・54%がカジノフロアにおいてキャッシュでなく、デジタル非接触ペイメントシステムを利用する意向

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