韓国:IR上場3社計 20年3Q 売上高182億円, 営業損114億円~ペース変わらず。日中渡航客不在

2020.11.11 / カジノ
2020-11-11

【海外ニュース】

韓国 市場, 業績

韓国:IR上場3社計 20年3Q 売上高182億円, 営業損114億円~ペース変わらず。日中渡航客不在

11月10日、Kangwon land、Grand Korea Leisure(GKL)、Paradise Company Limited(Paradise)がそれぞれ2020年度3Q業績を発表。韓国市場上場3社の業績が出揃った。

3社合計の業績は、
・3Q(7-9月):売上高 182億円、YoY75%減、営業損益 114億円の赤字(前年同期190億円の黒字)
・3Q累計(1-9月):売上高 780億円、YoY61%減、営業損益 416億円の赤字(前年同期496億円の黒字)

5月上旬以降、3社とも営業は継続しているが、厳しい状態が続く。

内国人が入場可能であるKangwon Landは、運用規制が響く。

現在まで、外国人専用カジノ施設の顧客数は限定的。4月1日より、韓国政府は、すべての入国者に対して14日間の隔離期間を義務化。
4月1日以降の外国人専用カジノの入場者は、主に、韓国在住の外国人、および、韓国人の外国のパスポート保持者とみられる。

韓国では現在17ヵ所のカジノ施設があり、うち外国人専用が16ヵ所、内国人が入場可能な唯一の施設はKangwon Land(Kangwon Landが運営)である。

Paradiseは4ヵ所(ソウル, 仁川, 釜山, 済州島)、GKLは3ヵ所(ソウル2, 釜山)の外国人専用カジノ施設を運営。この2社が、外国人専用カジノ市場の9割強を占有。

なお、新型コロナウイルス(COVID-19)対策によるカジノ部門の休業期間と影響は、
・Kangwon Land:カジノ部門休場期間:2月23日(日)昼12時~5月8日(金)午前6時
– 休場期間のカジノ売上高の逸失見込額:約2,758億ウォン(約240億円, 2019年の日平均売上高より算出)
・Grand Korea Leisure:休場期間:3月24日午後10時~5月6日午前6時
– 休場期間のカジノ売上高の逸失見込額は約578億KRW(約52億円, 2019年カジノの売上高一日平均基準)
・Paradise:カジノ部門休場期間:3月24日午後10時~4月20日午前6時(済州島Jeju Grandのみ4月13日午前6時まで)

韓国:Paradise,GKL 計の売上高10月YoY71%減~外国人専用市場のペース不変。海外渡航客不在

11月3日にParadise Company Limited(Paradise)、11月5日にGKLが、それぞれ10月のカジノ売上高(外国人専用カジノ)を発表。

両社計は、10月単月KRW33,470 million,YoY71%減, 1-10月累計KRW463,833 million,YoY56%減(約31億円, 436億円)。10月のペースは、9月までと変わらず。

韓国には現在17ヵ所のカジノ施設があり、うち外国人専用が16ヵ所、内国人が入場可能な唯一の施設はKangwon Land(Kangwon Landが運営)である。

Paradiseは4ヵ所(ソウル, 仁川, 釜山, 済州島)、GKLは3ヵ所(ソウル2, 釜山)の外国人専用カジノ施設を運営。この両者は、外国人専用カジノ市場の9割ほどを占有。

新型コロナウイルス(COVID-19)対策によるカジノ部門の休業期間は、Paradiseは3月24日~4月20日(済州島13日)、GKLは3月24日~5月6日。

現在まで、外国人専用カジノ施設の顧客数は限定的。4月1日、韓国政府は、すべての入国者に対して14日間の隔離期間を義務化。
4月1日以降の外国人専用カジノの入場者は、主に、韓国在住の外国人、および、韓国人の外国のパスポート保持者とみられる。

10月6日、日本の外務省は、10月8日より、韓国との二国間のビジネストラック、レジデンストラックの往来再開を発表。ただし、観光レジャー分野の往来再開はまだ見えない。

Paradiseの売上高の詳細は以下の通り。

Paradise Company Limited(Paradise)カジノ売上高 詳細:
・10月単月KRW22,361 million,YoY72%減, 1-10月累計KRW283,285 million,YoY56%減(約21億円, 261億円)
<プロパティ別>
– ソウル Walkerhill:10月単月KRW15,726 million,YoY46%減, 1-10月累計KRW140,185 million,YoY43%減
– 仁川 Paradise City:10月単月KRW4,928 million,YoY87%減, 1-10月累計KRW111,984 million,YoY63%減
– 釜山 Busan:10月単月KRW1,502 millionYoY81%減, 1-10月累計KRW21,639 million,YoY67%減
– 済州島 Jeju Grand:10月単月KRW205 million,YoY96%減, 1-10月累計KRW9,477 million,YoY71%減
<顧客セグメント別構成比>
・10月単月
– 売上構成:ジャンケット経由 0%, テーブル(ジャンケット経由除く) 91%, スロット 9%
– テーブル(ジャンケット経由除く)DROP構成:日本人VIP 0%, 中国人VIP 3%, その他VIP 61%, マス 36%
・1-10月累計
– 売上構成:ジャンケット経由 2%, テーブル(ジャンケット経由除く) 90%, スロット 8%
– テーブル(ジャンケット経由除く)DROP構成:日本人VIP 18%, 中国人VIP 17%, その他VIP 40%, マス 25%

顧客セグメントの構成は、Paradise City(運営会社:ParadiseSegasammy, 出資比率:パライダイス55%、セガサミー45%)においては、日本人VIPのウエイトが全社よりもやや大きい。

韓国:19年射幸産業統計 カジノ2,749億円,YoY3%減~KWL安定, 外国人専用はJeju急減響く

9月までに、韓国・射幸産業統合監督委員会(National Gambling Control Commission)は、2019年の射幸産業統計を公表。

GGY(Gross Gambling Yield)は、射幸産業全体では98,498億ウォン,YoY2%増(約9,239億円)。

種目別には、
・カジノ(Casino)29,305億ウォン,YoY3%減
 うち、Kangwon Land 14,816億ウォン,YoY6%増, 外国人専用カジノ 14,489億ウォン,YoY11%減
・競馬(Horse-racing)19,724億ウォン,YoY2%減
・競輪(Bicycle-racing)5,130億ウォン,YoY11%減
・競艇(Motorboat-racing)1,674億ウォン,YoY3%減
・宝くじ(Lottery)23,525億ウォン,YoY10%増
・スポーツくじ(Sports Toto)19,066億ウォン,YoY11%増
・闘牛(Bullfighting)74億ウォン,YoY3%減

なお、カジノの訪問者数は、全体が613万人,YoY8%増, KangwonLandが290万人,YoY2%増, 外国人専用カジノが323万人,YoY14%増。

Kangwon Landは、2017年末の規制強化の影響が一巡し、GGY、訪問者数とも再拡大。

外国人専用カジノは、仁川Paradise City(運営会社:Paradise SegaSammy社, 2017年4月20日開業)が伸長、済州島Jeju Shinhwa World(運営会社:Landing International Development, 2018年2月25日開業)が急縮小。

KangwonLand – 縮小。営業規制が響く:
・政府・文化体育観光部は、2017年12月28日にKangwon landに営業規制を通知。
– マス・テーブル数削減(180台から160台)は2018年1月1日実施
– 営業時間の短縮(10am-6amから10am-4am)は2018年4月1日実施
・2017年12月、政府は、Gambling Industry Reform Planを提言。Kangwon Landの売上抑制策に重点を置いた。政府は、2008年、ギャンブル産業への売上成長キャップ(7種目合計GGR/GDPの上限値を設定)を導入。2014年以来、7種目合計GGR/GDPを0.54%以下に抑制する方針とし、各種目に成長許容上限値を割り振った。Kangwon Landは、7種目の中で、唯一、上限値を超過

外国人専用カジノ 2019年度業績:
・上場2社(GKL, Paradise)計は、売上高1,323億円,YoY16%増, 営業利益134億円,YoY38%増
・Landing International Development(済州島Jeju Shinhwa Worldがほぼ全体を占有。2018年2月25日開業)は、売上高111億円,YoY61%減、税引後損益290億円の赤字

Landing Int’l 韓国Jeju Shinhwa 20年度1H 赤字109億円,極度の経営悪化~かつて和歌山に関心

8月28日、中国のLanding International Development(藍鼎国際、香港上場)は、2020年度1H(1-6月)業績を発表。
同社は、8月17日に業績に関する警告(PROFIT WARNING)を発表していた。

同社の事業のほぼすべては、韓国済州島における外国人専用カジノを含む統合型リゾート(IR)Jeju Shinhwa World関連である。

2020年度1H(1-6月)の売上高は、HK$262mn,YoY25%減(約36億円)、税引後損益はHK$792mnの赤字(約109億円の赤字)。

2019年度より、業績は極度に悪化したが、2020年には新型コロナウイルス(COVID-19)が一段の打撃となった。

2020年6月末 財務状況:
・ネット有利子負債 HK$1,870mn(約256億円)
・現金・現金等価物HK$585mn, 借入金HK$2,442mn, リース負債HK$13mn

2020年度(1-6月)業績:
・売上高HK$262mn,YoY25%減, 税引後損益HK$792mnの赤字(前期HK$835mnの赤字)
・円換算は、売上高36億円, 税引後損益109億円の赤字
・部門別売上高:ゲーミングHK$101mn, ノンゲーミングHK$122mn, プロパティセール(ヴィラなど)HK$39mn

<参考>2019年度(1-12月)業績:
・売上高HK$816mn,YoY61%減, 税引後損益HK$2,133mnの赤字(前期HK$702mnの赤字)
・円換算は、売上高111億円, 税引後損益290億円の赤字
・部門別売上高は、ゲーミングHK$213mn, ノンゲーミングHK$489mn, プロパティセール(ヴィラなど)HK$114mn

開発事業:
<フィリピン>
・2018年4月、フィリピンマニラ首都圏パラニャーケ市より、エンタテインメントシティにおけるIR開発計画NayonLanding(総投資額15億米ドル、2022年前半に開業予定)の承認を得たと発表
・2018年7月、現地子会社Landing Resorts Philippines Developmentが、ゲーミング管理当局PAGCORからライセンスを取得したと発表
・一方、2018年1月、ロドリゴ・デュテルテ大統領がフィリピン国内のすべての新規IR計画の停止を表明
・2018年8月、ロドリゴ・デュテルテ大統領は、NayonLandingに係るリース契約を非承認。現在までフィリピン政府からの連絡なし
<日本>
・2018年5月、和歌山県統合型リゾート(IR)シンポジウムに来場し、参画意欲をアピール。和歌山県IRに30-40億ドル(3,000-4,000億円)を投資する考えを示した
・ただし、2020年4月に開始した和歌山県RFPには参加せず

Yang Zhihui(仰智慧)会長の失踪と復帰:
・Yang Zhihui(仰智慧)会長は、2018年8月23日に失踪し、約3ヵ月後の11月26日に職務に復帰
・同社は、会長が失踪の間、中国政府の調査に協力していたと説明。
・会長は、Landing International Developmentの筆頭株主であり、発行済株式の50.48%株を所有する。

韓国済州島 外国人専用カジノを含む統合型リゾート(IR)Jeju Shinhwa World概要

<スケジュール>
・2014年3月に232haの用地を取得。2015年2月に起工式、2015年8月に開発開始
・2017年4月に一部開業
・2018年2月にカジノ部門が開業し、フェーズⅠがフル開業

<総投資額>
・18億米ドル(2015年2月発表)

<フェーズⅠ施設概要>
・ホテル 1,400室 Jeju Shinhwa World Landing Resort, Jeju Shinhwa World Marriott Resort
・フルサービスコンドミニアム Somerset Jeju Shinhwa World
・MICE Landing Convention Centre
・K-popテーマゾーン YG Republique
・テーマパーク Shinhwa Theme Park
・ショッピング Shinhwa Shoppes
・カジノ Jeju Shinhwa World Marriott Resort内(5,500㎡。テーブル155台、スロット239台、および、電子テーブルゲーム)

<雇用>
・2,000名前後(2018年2月時点)

 

韓国:Paradise 20年度2Q 営業赤字, 連結40億円, うちP-City 25億円~日中渡航客不在

8月11日、韓国Paradise Company Limited(Paradise)は、2020年度2Q業績を発表。

Paradiseは、外国人専用カジノ4施設、ソウル(Walkerhill)、仁川(Paradise-City)、釜山(Busan)、済州島(Jeju Grand)を運営。

2Q(4-6月)の連結業績は、売上高67億円、営業損益40億円の赤字。

2QのParadiseSegasammy(Paradise City運営会社。出資比率:パライダイス55%,セガサミー45%)の業績は、売上高23億円、営業損益25億円の赤字。2019年度2Q以来の赤字となった。

Paradiseの外国人専用カジノ施設の休業期間は、3月24日から4月20日まで(済州島のみ13日まで)。なお、ホテルなどは、その間も通常営業を継続した。

現在まで、外国人専用カジノ施設の顧客数は限定的。4月1日、韓国政府は、すべての入国者に対して14日間の隔離期間を義務化。
4月1日以降の外国人専用カジノの入場者は、主に、韓国在住の外国人、および、韓国人の外国のパスポート保持者とみられる。

連結 2020年度2Q(4-6月)業績:
・売上高KRW74,636mn,YoY68%減, EBITDA KRW18,262mnの赤字(前年同期KRW32,395mnの黒字), 営業損益KRW44,506mnの赤字(同4,699mnの黒字), 株主帰属当期損益KRW31,876mnの赤字(同KRW2,055mnの赤字)
・円換算は, 売上高67億円, EBITDA 16億円の赤字, 営業損益40億円の赤字, 株主帰属当期損益29億円の赤字

Paradise Segasammy(Paradise City運営会社) 2020年度2Q(4-6月)業績:
・売上高KRW26,015mn,YoY75%減, EBITDA KRW13,488mnの赤字(前年同期KRW11,188mnの黒字), 営業損益KRW28,214mnの赤字(同KRW4,979mnの赤字), 当期損益KRW36,373mnの赤字(同KRW13,243mnの赤字)
・円換算は, 売上高23億円, EBITDA 12億円の赤字, 営業損益25億円の赤字, 株主帰属当期損益33億円の赤字

(参考)連結 2019年度(1-12月)業績:
・売上高KRW979,433mn,YoY24%増, EBITDA KRW162,891mn,YoY2.2倍, 営業利益KRW51,967mn,YoY22倍, 株主帰属当期利益KRW6,473mn(前期KRW44,147mnの赤字)
・円換算は, 売上高891億円, EBITDA 148億円, 営業利益47億円, 株主帰属当期利益6億円

Paradise SegaSammy社(韓国仁川広域市Paradise City運営) 概要
・Paradise SegaSammy社の出資比率は、Paradiseが55%、SegaSammyが45%

<Paradise SegaSammy社 業績推移>
・2017年4月20日に第1期1次開業
・2017年4-6月:売上高40億円, 営業損益18億円の赤字
・2017年7-9月:売上高67億円, 営業損益0.5億円の黒字
・2017年10-12月:売上高71億円, 営業損益2.6億円の赤字
・2018年1-3月:売上高65億円, 営業損益0.9億円の黒字
・2018年4-6月:売上高64億円, 営業損益2.3億円の赤字
・2018年7-9月:売上高84億円, 営業損益1.8億円の黒字
・2018年10-12月:売上高88億円, 営業損益22億円の赤字
・2019年1-3月:売上高91億円, 営業損益7億円の赤字
・2019年4-6月:売上高95億円, 営業損益4億円の赤字
・2019年7-9月:売上高127億円, 営業損益23億円の黒字
・2019年10-12月:売上高120億円, 営業損益7億円の黒字
・2020年1-3月:売上高81億円, 営業損益2億円の黒字
・2020年4-6月:売上高23億円, 営業損益25億円の赤字

<Paradise City 施設概要>
敷地面積:330,000㎡(約10万坪) 第1期は220,000㎡を活用
投資金額:
– 第1期1次開業(2017年4月20日)の累計=約13,000億KRW、うちセガサミー投資額2,329億KRW(約1,300億円、233億円)
– 第1期2次開業(2018年9月21日)の累計=約15,675億KRW、うちセガサミー投資額3,319億KRW(約1,568億円、332億円)。

施設構成:第1期1次 2017年4月20日開業
・ホテル(部屋数:711室、付帯施設:レストラン、バンケット、屋内外プール等)、外国人専用カジノ(15,529㎡, Table Game:154台、Slot Machines:281台、Electronic Table Game:62台)、コンべンション(約3,000㎡)

施設構成:第1期2次 2018年9月21日開業(WONDERBOXを除く)
・床面積11万㎡
・商業施設(約8,000㎡)、温浴Spa(最大収容人数 2,000名)、クラブ(最大収容人数 3,000名)、文化施設、デザイナーズホテル(部屋数:58室)
・WONDERBOX(屋内型ファミリー向けエンタテインメント施設)は、2019年上半期オープン予定

 

韓国 外国人専用カジノを含む統合型リゾート(IR)開発動向

5の大型IR計画が進行中。うち、Paradise City, Jeju Shinhwaは第1期開業済み

10月19日、韓国現地メディアは、仁川広域市永宗島(仁川空港を含む)における二つの外国人専用カジノを含む統合型リゾート(IR)の工事遅延についてレポート。

同レポートが指摘したポイントは、
・RFCZ(Caesars EntertainmentとGuangzhou R&F Propertiesの合弁)は、2020年2月に工事が中断し、現在まで再開されていない。
・インスパイア(Mohegan Gaming and Entertainment)は、完成期限延期を行政と協議中
・それぞれ工事中断、完成期限延期要請の理由は、必要な資金調達の困難

Caesars Entertainment、Mohegan Gaming and Entertainmentとも、米国における主要施設は再開済みであり、経営も改善傾向にある。
ただし、それぞれ投資活動には慎重となっており、投資リターン(ROIC, Return On Invested Capital)によりシビアとなっている。

韓国における両プロジェクトとも、外国人専用カジノ施設であり、当初より、アジア標準的な投資リターンの確保は困難とみられていた。そうした中、アジアにおける実績を持たない両者は、アグレッシブな計画を政府に提案した経緯がある。

Caesars Entertainmentのプロジェクトは、2014年3月に政府(韓国・文化体育観光省)への計画提案が承認を受けた。また、Mohegan Gaming and Entertainmentは、2016年2月に政府によるRFPに計画提案し、選定された経緯がある。
ゆえに、大きな計画変更には、政府との協議が必要となる。

5の大型IR計画が進行中。うち、Paradise City, Jeju Shinhwaは第1期開業済み

現在5つの大型の外国人専用カジノを含む統合型リゾート(IR)の開発計画が開業または開発中。

このうち、Paradise&セガサミーHDの「パラダイス・シティー」、Landing International Development「Jeju Shinhwa World project」は、それぞれ開業済み。

仁川広域市の永宗島(仁川空港を含む)には3つの大型IR計画がある。
・Paradise&セガサミーHDの「パラダイス・シティー」(投資額:第1期15,675億ウォン≒1,568億円, 開業:第1期1次2017年4月20日, 2次2018年9月21日)
・Caesars Entertainment CorpとGuangzhou R&F Propertiesの計画(投資額:第1期7億ドル, 最終20億ドル, 開業予定:第1期2021年初)
・Mohegan Gaming and Entertainmentの「インスパイア」(投資額:第1期16億ドル, 最終50億米ドル, 開業予定:第1期2022年)

済州島では2つの大型IR計画がある。
・Landing International Development「Jeju Shinhwa World project」(投資額:18億ドル, フェーズⅠ開業:2018年2月25日)
・ロッテ観光開発&中国緑地グループ「ドリームタワーカジノ複合リゾート」(投資額:7,000億ウォン≒700億円, 開業予定:2020年秋)

韓国 新型コロナウイルス(COVID-19)

韓国:Kangwon Land コロナ休場延期3回目,10月5日まで~外国人専用は営業継続も顧客限定

10月5日、Kangwon Landは、新型コロナウイルス(COVID-19)対策として、カジノ部門の一時休場の再延長を発表。

10月5日(金)発表:
<Kangwon Land>
・カジノ部門の休場
– 休場期間:8月23日(日)午前10時〜10月12日(月)午前6時
– 休場期間の売上高の逸失見込額:約627億ウォン(約61億円, 2020年上半期の一日平均売上高より算出)

9月18日(金)発表:
<Kangwon Land>
・カジノ部門の休場
– 休場期間:8月23日(日)午前10時〜10月5日(月)午前6時
– 休場期間の売上高の逸失見込額:約539億ウォン(約52億円, 2020年上半期の一日平均売上高より算出)

9月4日(金)発表:
<Kangwon Land>
・カジノ部門の休場
– 休場期間:8月23日(日)午前10時〜9月21日(月)午前6時
– 休場期間の売上高の逸失見込額:約364億ウォン(約35億円, 2020年上半期の一日平均売上高より算出)

8月28日(金)発表:
<Kangwon Land>
・カジノ部門の休場
– 休場期間:8月23日(日)昼10時~9月7日(土)午前6時
– 休場期間のカジノ売上高の逸失見込額:約188億ウォン(約17億円, 2020年上半期の一日平均売上高より算出)

8月24日(月)発表:
<Kangwon Land>
・カジノ部門の休場
– 休場期間:8月23日(日)昼10時~8月29日(土)午前6時
– 休場期間のカジノ売上高の逸失見込額:約75億ウォン(約7億円, 2020年上半期の一日平均売上高より算出)

現在のところ、外国人専用カジノ大手であるParadise,GKLは営業を継続中(ただし、Paradise Cityのみ9月1日から一時再休業)。

Kangwon Land, Paradise, GKLは、前回、4月下旬から5月上旬まで一時休場した後に再開。ただし、それぞれ、顧客数は限定的。

Kangwon Landは、再休場までの間、VIPなど限定的な営業であった。

外国人専用カジノは、外国からの入管規制(韓国政府は、すべての入国者に対して14日間の隔離期間を義務化)により、海外からの渡航客が不在。主な顧客は、韓国在住の外国人、および、韓国人の外国のパスポート保持者とみられる。

韓国:Paradise City コロナ施設全体休業 9月1日から9日。延長~依然,外国人渡航客不在

9月4日、セガサミーHDは、仁川Paradise Cityの飲食施設における従業員の新型コロナウイルス(COVID-19)感染に伴う防疫措置による全体休業期間を、9月9日まで延長すると発表。
前回は、全体休業は、9月1日より9月3日としていた(外国人専用カジノは7日まで)。

9月1日、セガサミーHDは、仁川Paradise Cityの飲食施設における従業員1名の新型コロナウイルス(COVID-19)の感染、防疫措置のための施設休業を発表。

Paradise Cityは、3月24日午後10時~4月20日午前6時まで休業した後、営業を再開。その後、感染者の発生により、7月1日から一定期間、一部施設の営業を休止した。

韓国のカジノ施設は、4月下旬から5月上旬まで一時休場した後に再開したが、顧客数は限定的。

Kangwon Landは、再休場までの間、VIPなど限定的な営業(現在、再休業中)。

外国人専用カジノは、外国からの入管規制(韓国政府は、すべての入国者に対して14日間の隔離期間を義務化)により、海外からの渡航客が不在。主な顧客は、韓国在住の外国人、および、韓国人の外国のパスポート保持者とみられる。

Paradise Cityの運営会社は、ParadiseSegasammy(出資比率:パライダイス55%,セガサミー45%)。Paradiseは、外国人専用カジノ4施設(ソウルWalkerhill, 仁川Paradise City, 釜山Busan, 済州島Jeju Grand)を運営。

新型コロナ Kangwon Landおよび外国人専用カジノ施設 4月下旬から5月上旬まで休業

Kangwon Land, Paradise, GKLは、前回、4月下旬から5月上旬まで一時休場した。

再開後、現在まで、Kangwon Land, 外国人専用カジノ施設とも顧客数は限定的。

Kangwon Landは、再休場までの間、VIPなど限定的な営業であった。

外国人専用カジノは、外国からの入管規制(韓国政府は、すべての入国者に対して14日間の隔離期間を義務化)により、海外からの渡航客が不在。主な顧客は、韓国在住の外国人、および、韓国人の外国のパスポート保持者とみられる。

以下は、前回の一時休場の概況。

<Kangwon Land>
・カジノ部門の休場
– 休場期間:2月23日(日)昼12時~5月8日(金)午前6時
– 休場期間のカジノ売上高の逸失見込額:約2,758億ウォン(約240億円, 2019年の日平均売上高より算出)
・リゾート部門は段階的開業(3月2日〜3月22日まで休場措置)

<Grand Korea Leisure>
・休場期間:3月24日午後10時~5月6日午前6時
・休場期間のカジノ売上高の逸失見込額は約578億KRW(約52億円, 2019年カジノの売上高一日平均基準)

<Paradise>
・ソウルWalkerhill, 仁川Paradise City, 釜山Busanの3施設
– 休場期間:3月24日午後10時~4月20日午前6時
– 休場はカジノ施設のみであり、ホテルなどは通常営業を継続
・済州島Jeju Grand
– 4月13日午前6時に営業再開

韓国では現在17ヵ所のカジノ施設があり、うち外国人専用が16ヵ所、内国人が入場可能な唯一の施設はKangwon Land(Kangwon Landが運営)である。

外国人専用カジノ施設は、Paradise社、GKL社が大手であり、韓国証券取引所に上場する。両社、および、済州島Jeju Shinhwa World(Landing International Development, 香港上場)で、外国人専用カジノ市場のほぼすべてを占有。
Paradiseは4ヵ所(ソウル, 仁川, 釜山, 済州島)、GKLは3ヵ所(ソウル2, 釜山)の外国人専用カジノを運営。

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