【後半】通信革命で世界が加速!? 5Gがもたらすパチンコ業界の未来

2020.11.12 / その他

ゴト防止や人的コスト削減、究極のオンラインパチンコ・パチスロまで

5G普及でパチンコ業界に
もたらされる変革の可能性

5Gが普及しIoT化が進むことで生活や働き方などさまざまなジャンルで変化が訪れる可能性は高いが、パチンコ業界においてはどのような変革が期待できるのか。【前半】に引き続き、外資系IT企業でマーケティングコンサルを務める阿部睦氏に現実的なものから空想的なものまで、業界にもたらされる未来予想図を語ってもらった。

前半の記事はコチラ

 

規則改正が必要だが夢がある5Gのパチンコ業界

エンタメやビジネス、いろいろな産業に変革をもたらす5G。パチンコ業界においてはどのような発展が期待できるのか。

「もっとも現実的、飛躍的に向上すると言われているのが『セキュリティー』です。これまでの通信環境ではどうしてもビッグデータを瞬時にやりとりすることは不可能だったので、リアルタイムでの映像が求められる防犯カメラは低解像度の場合がほとんどでした。5G通信を使えば、高解像度のデータを瞬時にやりとりできるようになりますので、防犯カメラの性能は格段にあがるでしょう」

さらに、AIを使った画像認識などができるようになれば、瞬時に不審人物を特定したり、ゴト発生を瞬時に察知したり。その映像を配信して通報まですることも夢物語ではないと阿部氏はいう。

また、家電や車などIoT化が進むことに合わせて「IoTパチンコやパチスロ」が登場する可能性も。

「規則により実現の障壁はありますが、多数同時接続が可能なのでパチンコやパチスロがIoT化する可能性も十分にありえます。もちろん、ホールコンやデータ機器のIoT化も考えられるでしょう。業界内の機器類は専門性が高く、慣れないと扱えないというケースが多いです。IoT化が進めば、操作がもっと平易になり、さらに遊技台、ホールコンピューターなどのトラブルも瞬時に教えてくれるでしょう」

IoT化が進むことで作業の専門性や特殊性が軽減され、だれでも扱えるようになる。そのため業界内で叫ばれている人材不足が解消される可能性も出てくる。

このほかにも常に演出が追加される「スマートパチンコ」や自宅でもビタ押しできる「オンラインパチスロ」などが出てくるかもしれないと阿部氏はいう。

まだ4Gに毛が生えた程度の通信速度かもしれないが、基地局が整備され、5Gが普及すれば、人材不足解消や集客アップなど、コロナで苦しむパチンコ業界に明るい未来が開けるかもしれない。


5G普及でパチンコ業界に起こる(かもしれない)未来予想図

 

これまでの防犯カメラとは異なり、高解像度の映像をリアルタイムで見ることができるため、怪しい人物をすぐに見つけられる。さらにカメラの性能が向上すれば、目星をつけた人物の映像を360°で確認することも可能に。

 

オンラインでつながるIoTパチンコやパチスロが登場すれば、玉補給トラブルも瞬時に遊技台が判断して店員を読んでくれるようになり、呼び出しランプを押すという作業がなくなる。また、遊技客の年齢層を分析して遊技台が語りかける可能性も。

 

RTCのように特定機種の特定期間だけ演出が追加されるのではなく、どんな台でも自由に演出が追加されるようになる。オンラインなので電池切れの心配がないため長期稼働している人気機種に演出が追加されさらに稼働が伸びるかも。

 

スピルバーグの映画に出てきそうな発想だが、自宅にいながらホログラムで浮き上がったパチスロ機にビタ押しを決める。なんてこともできるようになるかもしれない。いまは空想の夢物語かもしれないが可能性はゼロではない。

 

阿部睦(あべあつし)◎遊技機メーカーでは主に広報・マーケティング業務などに従事。現在は主に大手外資系のIT企業でマーケティングコンサルタントとして活躍。パチンコ業界では、基礎からデジタルマーケティングに対して理解を深めてもらうため「今さら聞けないデジタルマーケティング講座」と銘打ったセミナーやコラムを執筆。

  

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