30年後のホール経営とは その7(最終回)

2020.11.05 / コラム

3代目はホール業を30年後も続けられるのか?
あるホールチェーンが危ないと噂が絶えない。
本業以外の関連会社数社が赤字や債務超過だ。
そう言えば、何年か前に会社更生法を適用されたホールチェーンは多角化経営していたんですよね。

それだけホールの多角化は難しいってことか。

焼き肉店の稼働状況は、ロースターや換気ダクトや換気扇をフル稼働している店舗では、コロナ発生前の8割くらいまでお客様が戻っているようです。

噂によると、ある団体(組織)では、ホール産業より焼き肉店業界へチカラの入れ具合をチェンジしているそうです。

まぁ、ホール企業のサイドビジネスで焼き肉店はけっこうありますよね。

他には、ホール以外に不動産業を営んでいたり。
あるホール企業は、本業は不動産業なんてケースもあります。

これからホール業主体で生き残れるのは、経営財務諸表基盤がしっかりしております会社、ある程度スケールメリットを生み出している会社、副業が赤字や続きではない会社、地域1番店をもつ会社。

それでも、遊技人口が減り続けているのに、パチンコ業界の方々は危機感は持っていても、具体的に動かない(動けない)。それが不思議でなりません。

ハッキリ書くと、現状維持に努めているだけ。

ある遊技機系の会社は、一時期遊技人口倍増計画を社長自らぶち上げましたが、ただそれだけで終わりました。

誰かがパチンコ合衆国を建国して、業界を引っ張ることをしてくれない限り、業界は縮小するだけです。

とある意外な会社が、遊技機業界へ参入を目指す動きがあります。成功するか分かりませんが、資金は潤沢です。

今の業界の状況は、こんなだから風穴をぶち開けるにはチャンスだと踏んでおります。
新たに会社を立ち上げるのか、それとも買収するのか?

パチンコ合衆国の救世主なんか出現しないかも知れません。

だから3代目は、これから苦悩するでしょう。

面会した担当者は、嵐が去る(コロナが去る)まで、よく考えて「景気が回復した時に動き出せるように準備が必要だ」とアドバイスをしました。

井の中の蛙と自覚する3代目は、一時期自社から飛び出して、異業種へ就職して社会勉強から始めようとしております。

ホール業の後継者には、井の中の蛙が多いですからね、自社を飛び出してみるのもよいでしょう。

あるホール企業は、警備会社を立ち上げて大成功をしております。大型ショッピングセンターや大型駐車場関係の仕事も受注に成功。きっかけは、自社の駐車場警備や整理をアウトソーシングからインソーシングに換え、警備のノウハウを蓄積していったから。

他には、福祉関係に舵を切るホール企業もありますね。

葬儀業界に目を向ける企業もあります。

この先、葬儀の在り方が変わって行きますから、参入するには新しい発想で参入するでしょう。

また、発想としておもしろいのは、永代供養付き墓ビル。空いた(閉店したホール)土地に、霊園ビルを建てるとか。

北関東のホールでは、空いた土地をボーリングして温泉を掘り当てたい発想もあります。
最初に1000円分の玉やコインを借りてくれた方には、その日の入浴料金は無料に(警察の許可が居るケースもあるかも)。

とにかく、多角化は短期間では無理ですから、長期的な展望が必要だと思います。

ホールに余裕のあるオーナーさんは、御子息に上記のような観点から修行へ出すのも選択肢かも知れませんね。

以上は、銀行系担当者からの話を中心に書きました。

このシリーズは、これで終わります。ご高覧ありがとうございました。








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