個別面談会でパチンコ業界が手本にする会社として意外な社名が出てきました。
それは「ジャパネットたかた」でした。
あまりにも意外な社名に正直ビックリしました。
同社のビジネスについて説明がありました。
先代の社長は有名ですが、現在は息子さんが社長になって過去最高益を更新中です。
時代に合わせた経営と積み重ねたユーザーからの信頼で顧客が増えているようです。
ジャパネットが紹介する商品ならば「信頼出来るから買う!」との信用を確立させました。だから、高齢者や地方ユーザーは他店へ浮気しません。
加えて高齢者は、ネットで検索することは少ない。
同社では、まだまだ紙カタログのウェイトは大きいそうです。高齢者はネットではなく紙カタログを見て注文を入れるわけです。
これから後期高齢者となる団塊の世代は同社を利用することがまだまだ増えるわけです。貯蓄の多い団塊の世代がジャパネットを支える。
ジャパネットの場合、メーカーとのタイアップで、「ジャパネットたかたモデル」もあり、価格もお得感が出るそうです。中にはジャパネットだけで30万個も売る商品があるのでうなずけます。
新社長になり、販売でチャレンジデーを始めました。その日は、一つの商品しか売らない。成功した企画です。
他には、新型コロナで中断していましたが、クルーズ船の旅を販売するために、旅行会社も始めました。クルーズ船の旅は、コロナ禍が落ち着いたらヒット商品になるでしょう。
担当者はこう指摘しました。
「パチンコ業界において、これから必要なのは、信頼です」
パチンコ業界人は業界にどっぷり浸かって思考が麻痺していますから、一般社会から業界がどう思われているか分からなくなっていませんか?
担当者の話は続きます。
「パチンコ客ばかりに目を向けていたツケがこれから始まります。庶民へ目を向けながら信頼を勝ち取る努力を怠ったツケです。最近は自然災害の時に駐車場を無料開放したりしていますが、これらを戦略的に業界全体で、どんどんやるべきです。昔から、地元への寄付行為が盛んな業界ですが、業界の信頼へつながっているでしょうか?」と反省を促した後、さらにこう話しました。
「時代に即した戦略が必要です。簡単に申しますと自己満足な戦略や寄付行為が多い業界だと思います。業界の信頼について、パチンコ業界全体で考え直さないと、将来はありませんよ。業界の売上規模だけは大きいですが、遊技からギャンブルに変わり、依存症問題がクローズアップされ、過去には借金をして家庭崩壊した客、挙げ句の果てに自己破産。最悪は自殺。過去の業界のイメージは、一般国民からみたら、悪いイメージばかりです」
話は逸れますが、最近、こんな話を聞きました。
一部上場遊技機メーカーを退職された人の奥様の話です。
「夫の仕事について聞かれても、遊技機メーカーとは答えません。昔々、遊技機メーカーと答えてますと相手の皆さんは怪訝そうな顔をしました。そして、『○○さんのご主人はパチンコ関係らしいわよ』と陰口を言われました。だから、私の主人は、ある機械メーカーに勤務をしております、としか言いません」
この話を聞いたご主人は、退職して初めてこの話を打ち明けられ、相当ショックを受けたそうです。
トドメの言葉はご主人の心に突き刺さりました。
「パチンコは人を楽しくさせるかもしれないけど、人を不幸にする遊び。その遊技機をあなたは開発していた」
次回、最終回へとつづく