何度注意しもあごマスクで話しかけてくる常連年配客を出禁にしたが…

2020.09.17 / コラム

コロナ禍ならではのトラブルがホールで発生した。

70代の常連客同士が言い争いの喧嘩を始めてしまった。

喧嘩の原因はホールの中でも“主”の様な存在の常連客が、あごマスク状態で常連客に話しかけてくることだった。コロナ前なら常連同士が話をするのは日常の風景だったが、コロナ後はみんなマスクをして、できるだけ会話をしないようにしていた。

打っている時に背後から、あごマスク状態でベラベラ話しかけてくることに、常連客仲間の間でもみんなが嫌悪感を示すようになっていた。何度か注意したが、あごマスク状態で話しかけてくるのは変わらなかった。

そこで一人の常連客が立ち上がった。

「みんなマスクしてるんだから、マスクしてくれ。あごマスクで話しかけないでくれ」

「何だと!」

注意された主的常連客は、相手の胸倉をつかみかかってきた。

「コロナに感染したら困るからみんなマスクをしてるんじゃないか。だからマスクしてくれ」

ここで言い合いになった。

主的常連客はこのホールへ通い始めて30年以上経っていた。

「こんな店、もう来てやらねえ!」と捨て台詞を吐いて店を出ていた。

翌日、主的常連客は何事もなかったかのように来て、また、あごマスクで常連客に話しかけて行った。

常連客が店長に助けを求めた。

今度は店長が「あごマスクで話されると今後出禁にしますからね」と注意した。

「上等じゃねえか。でも、お前に指図されたくない。お前が店長になる前から俺はこの店に通ってんだ!」

「お引き取り下さい」

激高して血圧が上がったのか、主的常連客はその場で倒れてしまった。

救急車を呼んで病院へ行く事態となった。幸い、症状は軽く入院することもなかった。

これで来ることはないだろうと思っていたが、いつものように来店している。

そのたびに、店長が対応しているが、「出禁」の意味が理解できていないようだ。

これはどういうことかと言うと、認知症に罹っていることが疑われる。出禁の意味だけでなくなぜ、マスクをするのかも分かっていない。

認知症ではいくら注意しても無駄である。

コロナ禍でマスクをすることがスタンダードになったために、露呈した認知症。これはどこのホールでも起こり得る問題で、どう対処すべきかをケーススタディーとして各ホールで検討してもらいたいものだ。








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