米国:ニューヨーク州 9日よりカジノ再開を容認。25%キャパ~全米877再開 in 全989施設

2020.09.05 / カジノ
2020-09-05

【海外ニュース】

9月3日、ニューヨーク州アンドリュー・クオモ知事は、カジノ、Video Lottery Terminal(VLT, レーシーノ)、モールを9月9日から25%キャパシティで開業を容認すると発表。

ニューヨーク州は、全域が再開フェーズ4(最終)のステージ。カジノ施設は、ほぼ最後の再開容認となった。

施設は、マスク着用、社会的距離の確保、テーブルにおけるプレクシグラス設置。強化された換気・空気洗浄、高頻度の清掃などセーフティプロトコールの実施が求められる。また、カジノフロアにおける飲食は禁止。

<ニューヨーク州(NY, 全28施設)>
・3月16日から休業中(一部のトライバルカジノは再開)。再開は未定
・同州に施設を持つ日本IR参入活動企業は、
Genting Malaysia(Genting Singaporeの兄弟会社)
MGM Resorts International

全米では、9月4日現在、全989施設のうち、877施設が再開した。

米国:ネバダ州 7月GGR YoY26%減。LVストリップYoY39%減~ 市場特性で明暗

8月26日、ネバダ州ゲーミング管理当局(Nevada Gaming Control Board)は、7月のカジノ市場を発表。

ネバダ州のゲーミング施設は、6月4日に再開。7月は、フルに営業した最初の月となる。

7月のグロスゲーミング売上高(Gross Gaming Revenues)は、州全体は$757 million,YoY26%減。
このうち、 ラスベガスストリップは$330 million,YoY39%減、それ以外は$427 million,YoY11%減。

市場特性で明暗が分かれた。ラスベガスストリップは、広域移動の顧客、ノンゲーミングのウエイトが高く、大規模集客イベントを強みとする。それだけに、回復ペースが相対的に遅い。

2018年には、訪問者の48%が空路によるアクセスであり、訪問者の平均滞在は3.4泊, 4.4日であった。

2019年度には、ネバダ州全体のカジノIR施設計(年間売上高US$ 1 million以上)の売上高に占めるゲーミングの構成比は36%、ホテル・飲食・その他アメニティで64%。

ネバダ州では、過去20年間に2回の大きな市場崩壊があった。2001年9月11日同時多発テロ後の旅行規制、2008年リーマンショック後の景気後退。回復期間は、前者は1年ほど、後者は数年。

<5月27日, ゲーミング・コントロール・ボードの発表のポイント>
・5月1日に発表した再開インストラクション”Health and Safety Policies for the Resumption of Gaming Operations:Nonrestricted Licensees, Restricted Licensees”を更新
・ゲーミングの追加事項(nonrestricted licensees)は、テーブルゲームの安全策、レスポンシブルゲーミング施策、顧客へのマスク供給と装着促進
・ホテルの追加事項(nonrestricted licensees)は、到着時の体温検査、顧客の症状自己申告、医療専門家の常駐

<5月1日, ゲーミング・コントロール・ボードが発表したインストラクションのポイント>
・事業者は、再開予定日の7日前までに、詳細プランの提出義務
・プランは、社会的距離、ハンドサニタイザー設置、クリーニング、サイネージ掲出、従業員トレーニングなどを含む
・ボードは、ゲーミングエリア運営を主たるコントロール対象とするが、事業者(LICENSEES)のプロパティ内のノンゲーミング施設の一部についても営業制限を課した
・事業者(NONRESTRICTED LICENSEES)に課される主なゲーミングエリアの制限は、
– 社会的距離を確保するテーブル、スロットの配置~ボードは、椅子のひとつおきの配置を提案
– 稼働専有率を建築消防法で規定されたリミットの50%以下を維持
– 稼働専有率の遵守、顧客数モニターに向けた体制整備、人員配置(セキュリティ要員, 既存のサベイランスシステム,スロットマネジメントシステムの利用可)

米国:NJ州GGR 7月実績,YoY21%減。アトランティックCが運営制限下で需要の底堅さ示す

8月12日、ニュージャージー州は、7月の州ゲーミングレベニュー(Gross Gaming Revenues, GGR)集計値を発表。

7月は、新型コロナウイルス(COVID-19)からの再開後のマーケットの動き示す。カジノは、アトランティックシティは、7月2日に再開した。

7月の全体計は、$264 million,YoY21%減。うち、
カジノ(アトランティックシティ, 8軒計)は、$147 million,YoY47%減(約157億円)。
インターネットは、$87 million,YoY2.2倍。
スポーツベッティングは、$30 million,YoY65%増。

注目点は、カジノ市場の減少幅。アトランティックシティでは、キャパシティ25%制限下における営業を義務付けられているが、その環境下で減少幅が47%となった。
ラスベガスと比較し、カジノ需要の底堅さ、ペントアップデマンドの強さを示唆している。

ニュージャージー州は、米国IR事業者のファンダメンタルズの行方を示唆する重要な市場である。これは、

1)コマーシャルカジノ(アトランティックシティ)は、ネバダ州に次ぐ全米2位の市場規模を持つ
2)カジノ市場としては、リージョナル、ドライビング(エアーでなく、)市場の代表
3)オンライン、スポーツベッティングなどを積極導入

米国:ラスベガス 再開後展望,悲観論強まる。人件費削減が本格化/全米,843施設稼働 in 989

7月中旬以降、ラスベガスストリップの複数の施設において、人件費の削減策が本格化。

職場に復帰していない従業員のステイタスは、(1)給与支払い継続、(2)給与支払停止(Furlough)、(3)解雇(Layoff)、に大別される。
人件費削減は、(1)から(2)(3)、あるいは、(2)から(3)への移行で実行される。

事業者は、州法により、労働当局に解雇方針をファイリングする必要がある。ただし、各社とも人件費削減に関しては、最低限の発表にとどめている。

7月3-4週に、現地メディアで人件費削減が報じられた事業者は、以下の通り。

・Boyd Gaming:ネバダ州の従業員の25%から最大60%以上(従業員数全体は、約10,000人)を解雇すると発表
・Penn National Gaming:Tropicana(ホテル再開業は9月1日予定)は、9月1日までに約620名の従業員を解雇する方針。Penn National Gamingは、3月に施設従業員(26,000人)を、一時帰休とし、施設再開とともに適正数を回帰させる方針
・Phil Ruffin氏:Circus Circus Las Vegas(2019年末にMGM Resorts Internationalより取得)において、9月1日付で252名を解雇
・Wynn Resorts:従業員に宛てたステートメントで「我々は、施設休業期間においても、従業員の雇用・給与支払いを維持してきた。ただし、再開した現在、収益の厳しさを認識しており、需要の度合いに応じた従業員数に削減せざるを得ない」とした

米国:主要州がほぼ再開へ。ただし、運営制限に強弱/全米,840施設稼働 in 989

7月11日現在、全989施設(商業+インディアン部族)のうち、840施設が再開、149施設が休業継続。
ゲーミング産業は、3月25日までに商業カジノ施設の100%(オンラインを除く)、トライバル施設のほぼすべてが営業停止した。

以下は、7月9日現在における7州のカジノフロアの休業、再開の状況(2019年に日本IR参入活動の履歴がある企業の主要施設がある州)。

ネバダ州は6月4日に再開。東海岸でも、慎重に再開プロセスを進めている。

ただし、再開した場合も、運営制限は厳しい。カジノフロアの稼働率は、キャパシティの50%以下あるいは25%以下などに制限され、社会的距離の確保、感染対策などが課されている。

<ネバダ州(NV, 全223施設)>
・3月18日から休業中。6月4日から再開
・同州の主要事業者は、
LasVegas Sands
MGM Resorts International
Wynn Resorts

<マサチューセッツ州(MA, 全3施設)>
・3月15日から休業中。7月8日より順次再開
・同州の施設は、
Encore Boston Harbor – Wynn Resorts
MGM Springfield – MGM Resorts International
Plainridge Park Casino – Penn National Gaming

<コネチカット州(CT, 全2施設)>
・3月17日から休業。6月1日に再開
・5月20日、2部族(Mashantucket Pequot tribe, Mohegan Tribe)は、州知事の要請を押し切って再開発表
・同州の施設は、
Mohegan Sun – Mohegan Gaming & Entertainment(Mohegan Tribe)
Foxwoods Resort Casino – Mashantucket Pequot Tribal Nation

<ニューヨーク州(NY, 全28施設)>
・3月16日から休業中(一部のトライバルカジノは再開)。再開は未定
・同州に施設を持つ日本IR参入活動企業は、
Genting Malaysia(Genting Singaporeの兄弟会社)
MGM Resorts International

<ニュージャージー州(NJ), 全9施設>
Beginning July 2, 2020, casinos in Atlantic City, as well as retail sportsbooks at casinos and
racetracks began re-opening with operating restrictions due to COVID-19.

<ペンシルベニア州(PA), 全12施設>
・3月17日から休業。6月9日よりエリア毎に再開開始
・同州に施設を持つ日本IR参入活動企業は、
Mohegan Sun Pocono- Mohegan Gaming & Entertainment(Mohegan Tribe)
Rivers Philadelphia, Rivers Pittsburgh- Rush Street Gaming

<フロリダ州(FL), 全15施設>
・セミノール部族(6施設)は、3月20日から休業。5月21日より順次再開
・同州に施設を持つ日本IR参入活動企業は、
Hardrock International- Seminole Tribe

米国:市場展望④ Fitch Ratings プレコロナ回復は早くて2023年 / 負債依存高い企業は厳しい

6月11日、国際格付機関Fitch Ratingsは「US Gaming Will Experience A U-Shaped Recovery Post-Reopening(米国ゲーミング産業は、新型コロナウイルス(COVID-19)から再開後、U字型の回復軌道へ)」を発表。

6月12日現在、米国のカジノ施設(コマーシャル+トライバル)の開業状況は、全989施設のうち、開業621施設、休業368施設。
米国では、3月25日にコマーシャルカジノ施設の100%営業を停止(オンラインを除く、)。またトライバル施設のほぼすべてが同時点で営業を停止した

<収益展望>
・米国ゲーミング産業は、スローな回復ペースを余儀なくされる見通し。回復軌道は、U字型となろう
・プレコロナ(2019年)レベル回復には、おおむね3年を要する見通し(2019年レベル回復は、早くて2023年)
・カジノ運営制限、旅行制限、経済情勢の逆風の影響は、2021年にも続く見通し
・ラスベガスストリップの回復は米国では最も遅いだろう。マカオは、渡航制限の緩和時期次第
・各市場の売上高のYoY増減率は、
 米国リージョナル:2020年YoY30%減, 2021年YoY29%増
 米国ラスベガスストリップ:2020年YoY45%減, 2021年YoY45%増
 マカオ:2020年YoY50%減, 2021年YoY70%増

<クレジット>
・コロナの格付けへの影響は、Negative。とりわけ、コロナ前から負債依存度が高い企業への影響は大きい
・手元流動性は、大きな問題にはならないだろう。各社とも当面の負債満期は少なく、エクイティ, デットファイナンスを実行済み
・各社とも、債務に関わるコベナンツ(債務者の義務条項)を変更済み
・各社ともキャッシュアウトフローを抑制する施策を実施済み

米国:ネバダ州知事, 26日,再開フェーズⅡ発表, カジノ再開6月4日~27日,GCBが安全策強化

5月26日、ネバダ州知事(Steve Sisolak)は、再開フェーズⅡプランを発表。5月27日、ネバダ州ゲーミング・コントロール・ボード(Nevada Gaming Control Board)は、施設再開インストラクションを発表。

<5月26日, ネバダ州知事の発表のポイント>
・ネバダ州は、5月29日より再開フェーズⅡに入る。フェーズⅡの期間は、2-3週間
・外出時、マスク着用、社会的距離(1.8M)を確保。集会規模は、50人以下(フェーズⅠは10人以下)
・ゲーミング産業の再開は、6月4日
・フェーズⅡで休業継続は、アダルトエンタテインメント、売春宿、ナイト(デイ)クラブ、屋外・無観客ライブスポーツ(屋内・無観客ライブスポーツは検討中)

続く5月27日、ネバダ州ゲーミング・コントロール・ボード(Nevada Gaming Control Board)は、5月1日公表した施設再開インストラクションをアップデイト。

<5月27日, ゲーミング・コントロール・ボードの発表のポイント>
・5月1日に発表した再開インストラクション”Health and Safety Policies for the Resumption of Gaming Operations:Nonrestricted Licensees, Restricted Licensees”を更新
・ゲーミングの追加事項(nonrestricted licensees)は、テーブルゲームの安全策、レスポンシブルゲーミング施策、顧客へのマスク供給と装着促進
・ホテルの追加事項(nonrestricted licensees)は、到着時の体温検査、顧客の症状自己申告、医療専門家の常駐

<5月1日, ゲーミング・コントロール・ボードが発表したインストラクションのポイント>
・事業者は、再開予定日の7日前までに、詳細プランの提出義務
・プランは、社会的距離、ハンドサニタイザー設置、クリーニング、サイネージ掲出、従業員トレーニングなどを含む
・ボードは、ゲーミングエリア運営を主たるコントロール対象とするが、事業者(LICENSEES)のプロパティ内のノンゲーミング施設の一部についても営業制限を課した
・事業者(NONRESTRICTED LICENSEES)に課される主なゲーミングエリアの制限は、
– 社会的距離を確保するテーブル、スロットの配置~ボードは、椅子のひとつおきの配置を提案
– 稼働専有率を建築消防法で規定されたリミットの50%以下を維持
– 稼働専有率の遵守、顧客数モニターに向けた体制整備、人員配置(セキュリティ要員, 既存のサベイランスシステム,スロットマネジメントシステムの利用可)

ネバダ州のカジノ施設は、3月18日より休業。
州政府は、4月30日に回復ロードマップ「NEVADA UNITED ROADMAP TO RECOVERY」を発表し、回復を1から4のフェーズに分けた。

全米 市場統計

米国:ゲーミング協会 20年2Q GGR集計YoY79%減~iGaming,3.5倍,全体2割に躍進

8月13日、米国ゲーミング協会(American Gaming Association)は、2020年2Q(4-6月)までのコマーシャルゲーミング売上高(GrossGamingRevenues, GGR)の集計値を発表。

ポイントは、
・新型コロナウイルス(COVID-19)の影響前の1-2月計はYoY10.4%増と好調
・2Qには、カジノ施設の閉鎖や運営制限の影響が表面化。2Q(4-6月)の市場はYoY78.8%減
・4-5月の市場はYoY90%減であったが、6月には運営再開が相次ぎ、4-5月の4倍以上のレベルに
・2Qには、ブリック・アンド・モルタルとは対照的に、インターネットがYoY3.5倍と躍進
(インターネットは、現在のところ、6州のみ。Delaware, Pennsylvania, Nevada- ポーカーのみ-, New Jersey, Michigan, West Virginia)

2Q(4-6月)コマーシャルゲーミング計 GGR:
・合計 $2.30 billion,YoY78.8%減(約2,461億円)
– Slot $1.30 billion,YoY81.9%減
– Table $286.9 million,YoY86.0%減
– Sports Betting $64.2 million,YoY46.3%減
– iGaming $402.7 million,YoY253.8%増

2Q累計(1-6月)コマーシャルゲーミング計 GGR:
・合計 $11.70 billion,YoY45.6%減(約1兆2,519億円)
– Slot $7.36 billion,YoY78.0%減
– Table $2.13 billion,YoY78.5%減
– Sports Betting $324.9 million,YoY10.4%増
– iGaming $634.9 million,YoY189.7%増

AGAは、従前、GGR集計を年ベースで実施していたが、これから四半期ベースで実施する方針。

ゲーミング産業は、3月25日までに商業カジノ施設の100%(オンラインを除く)、トライバル施設のほぼすべてが営業停止した。

8月13日現在、全米の990施設(コマーシャル+インディアン部族)のうち、851施設が再開。
コマーシャルでは、417施設(全体の89.7%)、インディアン部族では434施設(同82.8%)が再開済み。

米国:商業市場 19年 436億ドル,YoY3.7%増, 過去最高~5日, 全989施設中519稼働

6月3日、米国ゲーミング協会(American Gaming Association)は、2019年のコマーシャル・カジノ市場(GGR)を発表。

2019年データのポイントは以下の通り。

・2019年のGGR実績は、436億ドル,YoY3.7%増、過去最高。5年連続の成長軌道を維持
・コマーシャルカジノは、全米25州にあり、2019年には21州が前年比拡大、14州が過去最高
・2019年末のコマーシャルカジノ施設数(レーシーノ含む)は465ヵ所。トライバルは524ヵ所。計989施設
・スポーツベッティングは、14州が合法化、2019年のGGRは9.1億ドル(前年は4.3億ドル)
・2019年のコマーシャル市場のトップ5は、
 1:ラスベガスストリップ 65.9億ドル
 2:アトランティシティ 27.0億ドル
 3:シカゴ 19.4億ドル
 4:バルティモア-ワシントンDC 18.8億ドル
 5:ニューヨークシティ 14.9億ドル

トライバルゲーミング市場(インディアン)は、、先住民ゲーミング委員会(The National Indian Gaming Commission, NIGC。連邦政府・内務省Department of the Interiorが管轄)が、例年7月頃に年次集計結果を公表する。
2018年のトライバル・カジノ市場(GGR)は、337億ドル,YoY4%増。施設数は501であった。

6月5日の米国全体のカジノ施設(コマーシャル+トライバル)の開業状況は、全989施設のうち、開業519施設、休業470施設。

米国では、新型コロナウイルス(COVID-19)対応で、3月25日にコマーシャルカジノ施設の100%営業を停止(オンラインを除く、)。またトライバル施設のほぼすべてが同時点で営業を停止した。

米国:カジノ市場(商業+部族) 2018年754億ドル,YoY4%増, 施設数966~9年連続拡大

9月12日、先住民ゲーミング委員会(The National Indian Gaming Commission, NIGC。連邦政府・内務省Department of the Interiorが管轄)は、2018年のトライバル・カジノ市場(GGR)を発表。
この結果、2018年の米国のカジノ市場(商業、トライバル)が明らかとなった。

2018年の米国カジノ市場(GGR)は、754億ドル,YoY4%増。施設数は966。2010年以降の拡大基調が継続。

2018年のトライバル・カジノ市場(GGR)は、337億ドル,YoY4%増。施設数は501であった。NIGCは、例年7月頃に年次集計を公表する。

6月11日、米国ゲーミング協会(American Gaming Association)は、2018年のコマーシャル・カジノ市場(GGR)を発表。
2018年は417億ドル,YoY3%増と、2010年来の拡大基調をキープした。施設数(レーシーノ含む)は465ヵ所。

米国のカジノ市場は、成熟しているが、経済成長、カジノ導入州および施設数の増加を背景に、市場規模は拡大基調をキープ。ただし、競争激化の結果、個別施設の損益は悪化するケースも多い。

米国 テクノロジー

米国:ゲーミング協会AGA, 非接触ペイメントシステム導入原則~顧客の過半に利用意向

6月16日、米国ゲーミング協会(American Gaming Association, AGA)は、カジノフロアにおける新たなペイメント・システム導入政策に関する原則を発表。

原則は、州ゲーミング規制当局、インディアンゲーミング規制当局(The National Indian Gaming Commission)に対する提言の位置づけ。

AGAは、過去18ヵ月、デジタル非接触型ペイメントシステムに関する調査検討作業を行ってきた。新型コロナウイルス(COVID-19)は、その作業の重要性を高めた結果となった。
AGAは、作業において、各規制当局、カード団体、レスポンシブルゲーミング関連団体、金融機関、その他ペイメントシステムの関係者と協業。

デジタル非接触型ペイメントシステムは、感染安全対策のみならず、レスポンシブルゲーミング、マネーロンダリング体策にも有効となる。

原則は以下の通り。
1. 顧客のレスポンシブルゲーミングの遂行性を高めるべき
2. 顧客にペイメントの選択肢と利便性を高めるべき
3. 関連法は、当局にフレキシブルな規制アプローチ、デジタル技術の進化への対応を可能とすべき
4. 顧客、パブリックな健康安全性に配慮すべき
5. 顧客に、安全性、信頼性を与えるシステムであるべき
6. 関連制度は、規制当局、オペレーター、サプライヤーに統一であるべき
7. 規制執行者は、デジタル技術を活用し、不正行為者を特定する力を高めるべき

AGAによる過去1年間のカジノ施設訪問者への調査結果は以下の通り。
・57%がデジタル非接触型のペイメントシステムの選択肢の導入は重要と認識
・59%が日常生活におけるキャッシュの利用を減らす方向
・54%がカジノフロアにおいてキャッシュでなく、デジタル非接触ペイメントシステムを利用する意向

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