シルバー層を呼び戻す起爆剤に期待がかかる遊タイム付きフィーバークイーン

2020.09.01 / コラム

2020年も後半戦に入って3カ月が経過しようとしている。コロナ禍でコロナ前(2月)の稼働に7~8割まで稼働が回復しているホールもあるが、シニアに支持されているパチンコの海、スロットのジャグラーの回復がままならないのが共通した傾向だ。シニアの中には打ちたくてもコロナの感染が怖くてホールへ足を運べないのが現状でもある。

その一方で、若年層に支持されているスロットは稼働回復が早い。ただ、稼働しているのは旧基準機で6号機での集客には結びついていない。旧基準機と新基準機が混在する過渡期では、たとえビッグネームの6号機でも現行の出玉性能では集客は厳しい。

「スロットで買うべき新台がない。お客さんも新台が出てこないので、新台には飢えているので買ってもバラエティーコーナーに1台が限界。並べるにはスペック的に問題」(ホール営業本部長)というのがスロットの現状だ。

では、パチンコの新基準機はどうか? コロナ禍の中で明るい材料としてはパチンコに遊タイムが搭載されたことだ。規定回転数の間、大当たりが引けなかった場合に時短が発動する救済機能でスロットの「天井」に近いものだ。

遊タイム機で特に注目したいのはベース30問題だ。遊タイム搭載効果から、保通協の型式試験でベース値が30の下限値を切っても通る傾向がある。実際の稼働データから遊タイム機はベース17.9という機種もある。遊タイム搭載でベース値は20%時代に突入しようとしている。それに伴い、玉単価も1.9円台から2.0円時代を迎えようとしている。

これからリリースされる遊タイム機で、戻りが悪いシニアとの親和性が高いのが「PフィーバークイーンII」だ。1993年にドラム機として発売以来9代続く人気シリーズでもある。現金機時代から投資金額と連チャン性のバランスが良く、ホールにとっても売り上げが安定して割が取りやすい機械として定評がある。それを踏襲しながらシリーズが続いている。

2018年2月に導入された前作の「フィーバークイーン2018」の設置期限が今年12月末までと迫る中で、今回の「PフィーバークイーンII」は10月納品と絶妙なタイミングでもある。シニア層にはちょうど年金支給月でもあり、慣れ親しんだフィーバークイーンの新台での集客効果が期待できる。

スペック的には1/99の甘デジの遊タイム付き。低確率292回消化後に時短100回。遊タイム中の大当たり期待度は約63%となっている。

一方、ホール側から見るとヘソ賞球3個で下限値は22なので、分岐スタートは6.1回も回すことができる。

またミドルのように連チャン即止めする若年層が多い中、甘デジの遊タイム付きは止め時がないので、稼働率も上がる。時短を100回にしたのはハイエナ客の排除目的でもあり、シニア層が安心して遊べるように設計されている。

コロナ禍の影響で各ホールともコスト削減が必至。特に機械代を3割以上はカットするホールが少なくない。新基準機でも稼働の取れる機械は中古機価格も跳ね上がる。

2017年1月に導入が開始された「フィーバークイーンIIDX」は、10カ月後の中古価格が2014年発売の「クイーンII」の検定切れに伴い、上昇を始め新台価格の30万円を上回る47万2000円になった。その後の14カ月後も35万円を堅持した。人気機種のシリーズなので、1年以上経っても資産価値になる実績がある。新台購入を厳選する中で抑えておかなければならない機種とも言える。








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