50年後のパチンコ業界とは

2020.08.31 / コラム

20代のホールスタッフ4人が馬券をグループ買いしている。予算は1人1000円。狙うのは3連単の穴狙いばかりなので、なかなか当たることもない。競馬場とレースは合議制で決めて買っているが、珍しく4人の意見が一致したのが新潟競馬場だった。

そこで、ついに42万円の大穴を当てることになる。4通り買っていた馬券のうちの1枚(1000円)が3連単を引き当てる。配当金は420万円となった。4人で山分けなので1人当たり105万円の現金を手にすることになる。

万馬券を狙うには、ガチガチの本命馬がいるレースで、それを外した3連単が万馬券の可能性が高まる。あるいは、本命馬から人気の低い馬へ流す3連単なども万馬券になりやすい。

彼らは3連単のみに絞って万馬券の夢を追い続けている。

で、ホールの同僚は彼らがいつも馬券を買っていることは知っている。本人らもこの嬉しさを隠すことができず、同僚に1万円ずつのご祝儀を配った。

手にした100万円をどう使うか? コロナが落ち着かないので旅行へも行けない。このまま貯金するか?

出した答えは、今まで1人1000円だった予算を5000円に引き上げることだった。1万円のご祝儀を貰った同僚4人が新たにグループ買いに参加して、メンバーは8人となった。新規メンバーの予算は1人1000円とした。

初期メンバーの4人はプライベートでは1パチを打っていた。

「3連単だから夢がある。ちまちま1パチを打つのがアホらしくなった。1パチで1000円使っても100万円になることはない。同じ1000円使うなら3連単だ!」と鼻息が荒い。

ネットで馬券が買える競馬は、無観客レースでも売り上げはさほど影響がない。

JRAが発表した今年上半期の売り上げを見てみると、1兆4752億6872万8200円で、前年比101.5%とプラスだった。無観客で入場者数は前年比26.8%に落ち込んだものの、売り上げは前年よりもプラスというのだから驚かされる。

「パチンコもネットでできるようにしないと、もっと衰退する。業界のお偉いさんは頭を捻ってどうにかできないのかね? セブン機が出て40年が経つけどこの40年間で基本は変わっていない。今後、50年後のパチンコ業界がどうなっているのか想像もできない」(万馬券ホールスタッフ)

5年先の見通しも立ちにくいが、ここで50年先のパチンコ業界を語れる人がどれぐらいいるだろうか?

50年先のグランドデザインが描けないと将来はない。コロナを警戒してパチンコホールから足が遠のいとお年寄りは、外に出かけないことで体力の低下や認知症が早まることが問題にもなっているように、いつの時代でもお年寄りの憩いの場でなければならない。

コメント欄で50年後のパチンコの未来を語っていただければ幸いだ。









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