パチンコは店名公表されホストクラブは公表されない理不尽さ

2020.07.19 / コラム

「休業要請に応じなかったホールは店名まで公表され、連日テレビでもバッシングを受けたのに、歌舞伎町や池袋のホストクラブはクラスターが発生しているにも関わらず、店名も公表されない。パチンコほどホストクラブは叩かれない。緊急事態宣言が解除されているとはいえ、この差が釈然としない」とホール関係者が口を開いた。

ま、これは自治体による差もある。鹿児島のショーパブでクラスターが発生した時は、店名「NEWおだまLee男爵」が公表されたが、毎日3桁のクラスターが発生している東京では、歌舞伎町の夜の接待を伴う飲食店という言い方に留めている。

クラスターも発生していないのに、一部のホールが休業要請に応じなかったために、連日パチンコが叩かれ続け、パチンコのイメージはさらに悪くなった。特に越境パチンコは依存症を浮き彫りにした。

コロナ前に比べ客が戻らない。

パチンコのイメージ悪化が多少影響していることが、シーズリサーチのパチンコ遊技者の新型コロナに対する意識調査の中で明らかになっている。Webアンケート(6月24日)で4823人の遊技者の行動や意識を調査した。

それによると、緊急事態宣言解除後にホールに行った人は約4割に留まっている。ホールに行きたいが行っていない22.0%、行きたいが迷って行っていない12%、行く気がない26.1%という理由で6割は行っていない。

では、なぜ行かないかという設問の中で、「テレビ報道等でパチンコのイメージが低下した」という理由が5月の時点で17.6%、解除後の6月で11.5%という数字に表れている。

では、なぜ、クラスターの発生源になっているにも関わらず東京都は店名を公表しないのか?

デイリー新潮が都の関係者の声を次のように伝えている。

「会社名や店名の公表については、個人のプライバシーに十分配慮すると共に、その情報を公表した場合のリスクも併せて考える必要があります。特にホストクラブやキャバクラの場合、店名を公開すると、SNSなどで誹謗中傷が起こることが考えられます。『新宿エリアのホストクラブでクラスターが発生しました』という広報内容を伝えることによって、充分、都民の皆さまへの注意喚起につながると考えています」

緊急事態宣言が解除されているとは言え、パチンコホールにはこの様な配慮はなかった。

銀座や六本木の高級クラブからクラスターが発生しないのは、客と従業員の民度の差だろう。

文春オンラインにはこんな記述がある。

「他の飲食店がソーシャルディスタンス確保のために座席を制限する中、うちはテーブル数も制限せず、『入れるだけ入れろ』って感じで、ホストも客もかなり“密”でやっています。ドンペリを入れると担当ホストは他のお客に『お前ら自粛中とか言ってないで頑張れや』などと煽ってイッキ飲みをさせたり、シャンパンの回し飲みをしたり。最初こそマスクをしていましたが、ベロベロになったら関係ない。いつも通り、店が終わったらアフターでご飯にも行くし、客の買い物にも同行していますよ」

ホストクラブと違ってほとんどクラスターが発生する要素がないホールだけに、前出のホール関係者はこう話す。

「第2波で同じようなことをされるのはかなわない。また、売り上げがストップするようなことだけは、御免被りたい。休業要請するのはクラスターが発生している業種だけにしてもらいた」

もう、これ以上パチンコ業界は虐めても叩いてもいい、という風潮だけは作り出してはならない。





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