女帝 -小池- と 策士 -吉村- の大罪【小池百合子】

2020.07.13 / コラム

日本中の人々を不幸のどん底に突き落とした新型コロナウイルス。
ある人は命を落とし、ある人は高熱に苦しみ、多くの人たちが感染に怯える日々を送る。経済は大きく落ち込み、失業者が増えて消費も悪化している...

日本中の人々を不幸のどん底に突き落とした新型コロナウイルス。
ある人は命を落とし、ある人は高熱に苦しみ、多くの人たちが感染に怯える日々を送る。経済は大きく落ち込み、失業者が増えて消費も悪化している。

未曾有の事態をバネに、名を上げ得をした2人の為政者にスポットを当てた。

 


「疑惑」と「虚飾」の女帝が描く世論誘導と再選への筋書き 

「政界渡り鳥」「権力と寝る女」と揶揄される小池百合子。コロナ禍をバネに派手なパフォーマンスを繰り返し、都民の認知を高め支持を集めた。
政府の緊急事態宣言後も休業要請を継続し、意味不明の東京アラートを発信するリーダシップ。

都内のホール組合からの2度にわたる解除の要請もまったく意に介さない女帝が2期目の都政に挑む。

 


五輪延期の決定を待って出遅れた都のコロナ対策

「小池劇場」の始まりは東京五輪の延期が決まった直後からだった。新型コロナウイルスの脅威が国内に広がりつつある3月25日、「感染爆発重大局面」というパネルを掲げ、「ロックダウン」を強調し、都民や近隣県の住民に大きな衝撃と不安を与えたのだ。

3月19日の会見で「五輪の延期が頭の中にあるのか」と問われた小池知事は「具体的にどうこうという段階ではない」と予定通りの開催を匂わせていた。
3月20日から22日までの3連休中も厚労省からの警告を無視して何の対策も取らなかった。ところが明けて23日、それまでの楽観的な発言が嘘のように「爆発的感染拡大になりかねない危険性」を口にし始める。

某週刊誌記者はこう話す。
「IOCと日本側が話し合い、延期の方向で合意したのが23日、延期が正式に決まったのが24日です。それ(中止ではなく延期)が嬉しかったのか、安倍首相とグータッチしています。その翌日、ロックダウンというインパクトのある言葉を口にして、都内や近隣県住民の〝買い出しパニック〟を引き起こしたのです」

25日の会見では「花見シーズンの3連休で多くの人が感染した可能性」を記者会見で指摘されると、「厚労省のクラスター班の予測でございますけれど、感染者数が大きく揺れているところがございました」と専門家らに責任をなすりつける回答をした小池知事。
しかし、すでに3月6日には「もしも対策をしなかった場合、ピーク時には外来患者数が1日に約4万人、入院患者数が約2万人を超える」と厚労省は試算しており、早急な対策の必要性は十分に認識していたはずである。実際に、大阪の吉村洋文知事は3連休前、厚労省の文書を根拠に「兵庫県との往来自粛」を打ち出している。


自ら出演のCMに血税9億円〝選挙事前運動〟の疑いも

五輪延期を機に感染拡大防止に大きく舵を切った小池知事。その後の動きは目を見張るものがある。不急不要の外出の自粛を都民に呼びかけ、近隣県の知事にも働きかけて追従させる。さらに首相官邸にも頻繁に出向き、緊急事態宣言の発令を急かした。
当初、経済活動への影響を考慮し、慎重な姿勢を示していた安倍首相も5月7日、ついに緊急事態宣言を発令。こうした一連の流れは連日のようにニュースで報じられ、小池知事は日に日に存在感を高めた。

極め付けは「東京都知事の小池百合子です。」で始まる自らが出演するCMである。
週刊文春4月23日号は『小池百合子 血税9億円CM 条件は「私の出演」』と題する記事を掲載。そこには都民の血税が投じられたことに加え、「出馬が確実と見られる小池氏を前面に打ち出しているこの政見放送のようなCMは、不偏不党を掲げるテレビ局にとっては由々しき事態です」(民法キー局の社員)とのコメントを紹介、問題視している。

新型コロナウイルス対策と称し、都民の血税をつぎ込んで自らがTVに出演。これこそ不要不急では?

また、政治家を扱ったノンフィクション本としては異例の15万部を売り上げ、ベストセラーとなっている「女帝 小池百合子」の著者・石井妙子氏も「医療崩壊を防ぐために財源も労力も注ぐべき時に、自分が出演する都のCMを9億円もかけて制作しました。(中略)問題の本質的解決より『クールビズ』など楽しいこと、派手なことを好み、自己宣伝を優先させるのが小池氏らしい。『敵』を作って悪と戦う自分を演出し、有権者に芽生えた敵への憎悪を支持へとつなげるのが、彼女の政治手法です」(「サンデー毎日6月21日号」)と手厳しく指摘している。

そうした批判を尻目に、今回のコロナ禍によって行動力や発信力、リーダーシップを際立たせた小池知事に対する都民の評価はうなぎのぼりに。そして、東京アラートを解除した翌日の6月12日、〝機を見て敏〟に次期都知事選へ立候補を表明したのである。


安全性に疑問の豊洲を開場 築地はIR候補地へ

立候補後の6月15日、都庁で開かれた記者会見で小池知事は「東京大改革2.0」というスローガンを掲げた。
これは4年前の「東京大改革宣言」を踏襲したもので、これまでの自身の都政を継続するとともに、「経済再生」「国際金融都市の実現」「行財政改革」を進めると表明。その上で「都政にはびこってきたなれ合いをやめようと改革を進めてきた。都民のための都政を徹底してやっていきたい」と語った。

4年前の都知事選で小池知事は「7つのゼロ」として、①待機児童ゼロ、②介護離職ゼロ、③残業ゼロ、④都道電柱ゼロ、⑤満員電車ゼロ、⑥多摩格差ゼロ、⑦ペット殺処分ゼロの公約を掲げていた。
このうち任期中に達成されたのは殺処分ゼロのみである。
また、都知事になってすぐに2つの大事業の見直しを進めている。1つは築地中央卸売市場の豊洲新市場への移転、もうひとつは五輪新施設の見直しである。

2001年に石原慎太郎都政で決定された豊洲新市場予定地は土壌汚染と、当初の見積もりから大幅に膨らんだ6000億円もの工事費が問題視されていた。そうした中で小池知事は就任後の2016年8月31日、11月に開場を予定していた豊洲新市場への移転「延期」を明言し、既定路線を改革していく姿勢を示した。当事者として安全性を疑問視し、移転に反対していた「築地おかみさん会」にとってはまさに救いの女神の登場である。

続けて、「このままでは費用が3兆円を超える」と五輪会場の見直しを発表した。しかし、再検討の結果五輪会場に関する予算はやや減ったものの、当初の予定どおりの場所に新設が決定している。

豊洲移転に至っては「築地は守る、豊洲は活かす」というどちらとも取れる表現で移転反対派に大きな期待を持たせていた。ところが2018年7月、安全性への懸念が残る中で豊洲への移転を決定(10月11日に開場)。さらに2019年1月、築地市場の跡地を「国際会議場や展示場にする」と発表したのである。

2018年10月に開場した豊洲市場(提供:東京都中央卸売市場)。開場から半年で2件の死亡事故が起きた。

 

他人の感情を踏みにじり平然といられる冷徹な性質

「嘘つき!」―小池知事を支援してきた「築地おかみさん会」の女性たちは都議会の傍聴席でそう叫び、涙を浮かべる者もいたという。かつて「市場機能を残す」と言った自らの発言を認めようともせず、築地を守るどころか「2期目の都知事選に向けて、築地を手土産に二階幹事長の推進するIR候補地に差し出したのでないか」と怒りの声が上がったという。

同様に冷徹な態度で被害者らをあしらったケースが、小泉政権下で環境大臣の任にあった2004年にもある。
水俣病患者に対し、国が補償すべしという最高裁の判決に従うことなく、原告側(患者や支援者)への謝罪も通り一遍のもので、病の苦しみや苦悩を踏みにじっている。また、アスベスト被害者に対しては低水準の補償を提示、環境省の意向のまま、「アスベストは公害ではない。国家賠償には値しない」と言い放っているのだ。

さらに、こんなエピソードも残っている。
2002年9月17日、超党派の拉致議連と被害者家族が待機していた外務省に「5名生存、8名死亡」という情報がもたらされた。その直後、涙の記者会見をしている横田さん夫妻の真後ろに涙を拭いながら立っていたのは小池議員。会見が終わり、悲しみに包まれた部屋に1度退室した小池議員が駆け込んできて、大声でこう叫んだという。「あったー、私のバッグ。拉致されたかと思った」……。
この発言を聞いていた拉致被害者家族の蓮池透氏は「あれ以来、彼女のことは信用していない」と自らのツイッターで明かしている。

 

1995年1月、兵庫県南部を襲ったマグニュチュード7の大震災で、小池は「自分は地震を知った時、いち早く現地入りした」とマスコミで語り、村山富市首相(=当時)の判断が鈍かったため被害が大きくなったと社民党を批判した。

震災からだいぶ経っても、被災者の厳しい現状は変わらず、芦屋の女性たちが1996年、数人で議員会館に芦屋出身で、同市を選挙区としていた小池を訪ねたことがあった。
窮状を必死に訴える彼女たちに対して、小池は指にマニキュアを塗りながら応じた。1度も顔を上げることはなかった。

女性たちはこの態度に驚きながらも、何とか味方になってもらおうと言葉を重ねた。ところが、小池はすべての指にマニキュアを塗り終えると指先に息を吹きかけ、こう告げたという。
「もうマニキュア、塗り終わったから帰ってくれます?私、選挙区変わったし」

 

他人の思いや感情をいとも簡単に踏みにじり、弱い立場の市民を切り捨ててしまう冷酷な感覚。それは東京都のパチンコホール組合(都遊協)が5月8日と22日の2度にわたり切実な状況を訴え、休業要請解除の要望をしても無視したことや、政府が5月25日に東京、埼玉、千葉、神奈川、北海道の5都道県の緊急事態宣言を解除してもなお、独自のロードマップで休業要請を続け、多くの事業者や非正規雇用者を窮地に追い込んで平然としていたことからも分かる。

「命が大切。命を守る」と言われれば誰も反論できない。しかし、本格的な注意喚起は五輪の延期が決まってからだった。
さらに言えば、都知事選への立候補を表明する前日、東京アラートの解除と事実上の休業要請全面解除となるステップ3への移行を発表した。果たしてこられを偶然と片付けられるのだろうか。

解除後の6月24日、都内では50日ぶりに50人を超えて55人の感染者が出た。そして、26日からは6日連続で50人を超え、7月2日にはついに100人を超えた。

都内の掲示板に張り出された都知事選立候補者のポスター。前評判では小池百合子の再選濃厚、それを追う山本太郎、宇都宮健児、小野泰輔らがどれだけの票を集めるか。後藤輝樹ら泡沫候補の政見放送も話題に。

 

再び浮上したイカロスの翼 逆風をどう乗り切るのか

2016年夏、都知事に立候補して圧勝。その勢いで「都民ファーストの会」を立ち上げ2017年夏の都議会選挙で圧勝し、自民党を大敗させた。そして同年秋、国政政党「希望の党」を設立し、民進党議員と合流、にわかに安倍政権打倒の期待が高まった。

多くの人たちは都議選の大勝を見れば政権交代も夢ではないと思っていた。
しかし、小池知事は「安保法制の容認」や「憲法改正の支持」を受け入れないリベラル派は入党を認めない、「排除します」と発言。しがらみ政権に挑むチャレンジャーから、寛容さに欠ける権力者になり下がり失速、衆議院選挙で大敗した。

そして、都庁内に〝ひきこもって〟都政にまい進した主な成果は、前述した通り「7つのゼロ」のうち1つしか達成できなかった公約、安全性に疑問が残る豊洲新市場への移転、当初どおりの場所に新設することになった五輪会場、である。都民、ひいては国民のみんなが困ったコロナを利用して再び這い上がった小池知事。

前出の「女帝 小池百合子」の著者はこう記している。
「言ったことは言ってない。記憶にないで済まされてしまう。過去はいくらでも書き換えられてしまう。都知事になってからも。なぜなら、それが彼女の本質だからである」

さらに同書の中には小池を知る人のこんな興味深い発言もある。
「(〜略)あれは虚言癖というよりも自己防衛だ、あいつが手にしたのはイカロスの翼だ。こんなに飛べるとはあいつだって思っていなかっただろう。太陽に向かえば翼は溶けて墜落する。その日まで、あいつは飛び続ける気なんだ」

学歴詐称、不穏な不動産取引、数々の疑惑を背負って2期目の都政に挑む小池知事。約13兆円の予算と約16万人の職員を預かる都の首長が、ウィズコロナ時代をどう乗り切るか。口先ではなく、政策の中身を厳しくチェックしなければならない。

 

 

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