国内企業:MAプラットフォーム 苫小牧リゾート構想凍結。市のIR取組に逆風に~道新
2020.07.01 / カジノ【国内ニュース】
IR整備法が成立(2018年7月20日)し、公布(7月27日)された。国内企業は、事業関与の仕方、ターゲット・エリアを定める必要がある。
事業関与は、主に、IR事業主体(コンソーシアム)へのエクイティ参画、IR事業主体からの業務受注、に大別されよう。
IR事業主体(コンソーシアム)は、地域企業、都市開発企業、海外IR事業者などで形成へ。
ターゲット・エリアについては、IR上限数「3」を前提に、自らが強みを持ち得るエリアを抽出することが肝要。
2020年、都道府県・政令市(IR区域整備計画を国に申請する)は、実施方針を策定し、IR事業主体を選定へ。
MAプラットフォーム(森トラスト代表取締役会長である森章氏が個人で全額出資)
カジノIRジャパン:IR誘致レース~北海道の動向
カジノIRジャパン:IR誘致レース~苫小牧市の動向
MAプラットフォーム 苫小牧リゾート構想凍結。市のIR取組に逆風に~北海道新聞
・6月30日、7月1日、北海道新聞は、MAプラットフォームの苫小牧国際森林リゾートプロジェクト見直しをレポート
・6月29日、MAプラットフォームは、計画を一時凍結し、全体構想を見直す方針を明らかにした。投資額も縮小を検討
・会社側は、新型コロナウイルス(COVID-19)後のリゾートの在り方を再検討するとした
・一方、北海道のIR誘致活動の停止(苫小牧市が優先市町村, 候補地はMAプラットフォーム所有地と近接)が影響した可能性もある
・2019年10月、森章氏は「IRとは、相乗効果を期待できる。IRを補完する施設を検討したい」と述べた
・MAプラットフォームの今回の一時凍結・見直し方針は、苫小牧市の国際リゾート構想、IR誘致への取り組みに一段の逆風となる可能性がある
MAプラットフォーム 苫小牧リゾート構想・第1期~IRと補完・相乗効果
・10月9日、MAプラットフォームは「北海道に日本初の本格的ラグジュアリー・ウェルネスリゾート~ジャヤソム ウェルネスリゾート北海道(Jayasom Wellness Resort)を2023-2024年に開業予定」を発表
・今回の発表は、MAプラットフォームの苫小牧国際森林リゾートプロジェクト(1,057ha, 道央道苫小牧東インターチェンジ付近)の第1期の位置づけ
・第1期は、ジャヤソム社(シンガポール, タイ”チバソム”を運営)をオペレーターに任命
・MAプラットフォームが新聞社のインタビューで明らかにした情報は以下の通り
– 造成面積40haの投資見込みは、当初の600億円から最大2500億円に大幅拡大
– 造成面積を4エリア(4期)に分け、各エリア(期)にホテル1棟とコンドミニアム2~3棟を開設
– 4エリア(期)計では、ホテル4棟が計500室、コンドミニアム(分譲)10棟が計1,000戸を想定
– 全体の開発期間は2021年から10年ほど
– 第1期の規模は、用地6.6ha、開発費400億円
・MAプラットフォームの所有地は、IR候補地の近接。
・森トラスト会長の森章氏「IRとは、相乗効果を期待できる。IRを補完する施設を検討したい」と述べた
・10月2日、北海道新聞は、ノーザンレーシングが苫小牧市にIR用地を無償譲渡する方針であると報じた
【苫小牧国際森林リゾートプロジェクト(全体計画)の概要について(予定)】 ・敷地規模:約1,000ヘクタール ・造成面積:約40ヘクタール(約12.5万坪)※残りの敷地は森林を保全する方針 ・施設用途概要 滞在施設(ラグジュアリーホテル、ウェルネスホテル、コンドミニアム、ビジターセンター) スポーツ・レクリエーション施設(森林散策路、ホーストレッキングコース、ノルディックスキーコース、ナイトツアー、野生動植物観察、スノーアクティビティ等) ウェルネス施設(温泉、森林セラピー施設、診療所、その他健康増進・健康測定・健康維持回復施設等) ・周辺にはゴルフ・カヌー・サイクリングを楽しめる施設も豊富に存在 【Jayasom Wellness Resort 北海道の概要について(予定)】 |
MAプラットフォーム IR候補地近接のリゾート計画を見直しへ IR誘致本格化を受けて
・2017年4月、森章氏は、苫小牧市のリゾート開発とIRの関連性について言及
・MAプラットフォーム(MAP)は、森トラスト代表取締役会長である森章氏が個人で全額出資により設立した投資会社
・MAPは、IR候補地に隣接する所有地(1,057ha、道央道苫小牧東インターチェンジ付近)でリゾート開発を計画
-海外富裕層をターゲットとする、高級ホテル、別荘など
-当初は、2017年着工、2020年に一部開業を目指していた
・森章氏は、IR誘致の動向を見極めつつ、リゾート計画を見直しへ
「IRとの兼ね合いも考慮し、10年程度かけて計画を進めていきたい」
「当初は高級ホテルや商業施設、医療関係の複合型を検討していたが、IR誘致の動きもあり、その動向によってリゾート開発の方法も変えなければならない。当然、IRを意識した開発を行いたいと考えている」