阿部恭久理事長あいさつ（全文）／全日遊連総会

6月23日、全日遊連が都内の「SHINAGAWA GOOS」で第29回通常総会を開催した。

冒頭のあいさつで阿部恭久理事長は次のように語った（以下全文）。

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本日、ここに皆様をお迎えして、第29回通常総会を開催できますことを、心より御礼申し上げます。

例年は、私からのあいさつの前に、永年業界の発展に寄与された功労者の皆様に感謝状をお贈りし、お一人お一人の多年にわたるお力添えに感謝申し上げるところでありますが、今年度の総会は、新型コロナウイルス感染症予防の観点から、贈呈式を割愛させていただいておりますことをご了承ください。

功労者の皆様におかれましては、新しいお立場から引き続きご指導賜りますよう、この場を借りまして心から願い申し上げます。 さて、私たちのパチンコ・パチスロは、かつては国民にとって、最も身近で誰もが楽しめる娯楽であり、余暇を楽しむレジャーの代表として確固たる地位を築いておりました。しかし、近年では、皆様もご承知の通り、ファン人口は減少の一途であり、ホール業界の情勢は年々厳しさを増しております。廃業、休業する店舗も多く、全国の組合員の皆様は、日々厳しい状況下での営業を余儀なくされております。

さらにこの度の、新型コロナウイルス感染症対策の関係から、集客を伴う広告宣伝の自粛、長期の休業などにより、そうした窮状は今までにも増して加速したものと認識しております。そうした状況は、パチンコ・パチスロ業界のみならず、あらゆる産業、そして全国民にとっても大変厳しいものであったと思います。この危機的状況においては、国民すべてが、危機意識を認識し、責任ある行動をとることが重要です。

現在、パチンコ・パチスロ店は、全国的に営業を再開いたしました。お客様に安心して遊技していただくためには、「3つの密」を回避できる環境の構築、マスクの着用や手洗い実施の徹底が必要であり、そうした状況への対応として、パチンコ・パチスロ産業21世紀会は5月21日に「パチンコ・パチスロ店営業における新型コロナウイルス感染症の拡大予防ガイドライン」を制定しました。

緊急事態宣言下には、私たちの業界は連日マスコミに報道され、現在も国民から大変厳しい視線が向けられています。今後も万全な感染防止対策を継続し、「ホールを媒介した感染者を絶対に出さない」という強い意識をもって、安全・安心な遊技環境でお客様をお迎えできるよう本ガイドラインに沿った対策の徹底をお願いいたします。

加えて、すでにご案内のとおり、政府系金融機関、信用保証協会による融資、保証に関して遊技業界もその対象となり5月15日から運用が開始されております。大変厳しい状況で営業を余儀なくされているホールも多いことと思いますので、少しでも営業の安定に資するよう、ぜひとも制度内容をご周知いただき、組合員ホールの皆様に積極的にご活用いただきたいと思います。

次に、検定、認定切れ遊技機の撤去についてです。文書でも既にお知らせいたしましたが、21世紀会によるこの度の決議は、旧規則機を計画的に撤去することを前提としており、遊技業界全体で順次実行していかなくてはなりません。お集まりの皆様におかれましては、組合員ホールの円滑な営業再開への対応など、多忙を極めている時期にあったにもかかわらず、誓約書の回収にご協力いただけましたこと、この場をお借りして厚く御礼申し上げます。

今後は、誓約書の未提出であったホールへの対応について21世紀会で協議し、その詳細について取り決めて行くこととしております。 全日遊連は、新年度も私どもの基本理念である「身近で手軽な大衆娯楽の確立」に向け取り組んでまいります。例年通り、パチンコ・パチスロ依存問題対策を軸とし、遊技機の射幸性抑制等、お客様に向けた遊技環境の改善に向けた取組みを積極的に推し進めていくところであります。

今、私たちの業界は、かつて経験したことのないほど困難な状況にあり、お集まりの皆様を含め、全国の組合員におかれても非常に厳しい状況にあると承知しております。しかし、こうした苦境にあっても、一つ一つの問題に対峙し改善に向けた取組を継続することが重要であり、それが業界安定に向けた一番の早道だと思っております。 厳しい状況ではありますが、どうか共に歯を食いしばり、お集まりの皆様、全国の組合員の皆様のご理解、ご協力いただけることを心からお願い申し上げますとともに、遊技業界の益々の発展と全日遊連の一層の飛躍を心から祈念いたしまして、私からの挨拶とさせていただきます。

本日は、最後まで宜しくお願い申し上げます。