「同じ土地で商売をしている仲間」キコーナ社員が「#コロナ共闘PJ」について語る

2020.06.11 / ホール

5月31日、キコーナJR吹田駅前店が近隣の店舗を紹介するツイートを行った。ツイートにつけられたのは「#コロナ共闘PJ」という意味深なハッシュタグ。この動きはその後も、キコーナの全国の店舗に広がっていく。果たして、これはどういうプロジェクトなのか。
今回、キコーナを運営する株式会社アンダーツリー営業戦略部エリアマネージャーの中村栄一氏と冨田昌氏、営業企画部課長代理の中山祐輝氏の3名がオンライン取材に応じてくれた。

「ツイートを見ていただければなんとなくの想像はつくかと思いますが(笑)、つまりは近隣の飲食店様の情報を発信していこうというプロジェクトです。新型コロナウイルス感染症の影響で、地域の飲食店様は非常にお困りになっていて、それを現場の店長さんたちも間近で見ている。何かができないか、と」

そもそもキコーナでは、コロナ以前から「KCC」(キコーナ・コミュニティ・チャレンジ)と題した地域貢献活動を行っていた。2015年5月に、社内から有志を募る形で活動を開始、店舗周辺地域の清掃活動や、社会福祉施設への募菓子寄付などを通じ、地域に根ざした店舗としてのあり方を模索そして実現してきた。

その地道な活動の結果、キコーナ各店舗には「協賛店」という仲間ができていた。今回はさらに協賛店に限らず、同じ土地で商売をしているお店に声をかけ、日々のホール営業で積み重ねてきた発信力を利用し、地域飲食店の情報を届けている。それがキコーナの「#コロナ共闘PJ」なのだ。

「今回のコロナ禍は衝撃でした。この業界に入って20年、かつて見舞われたことのない危機だと思います。この危機は、自分たちの営業の施策が原因とか、それを改善すればどうにかなるというレベルでもない。できることは限られているが、できることからやっていくしかないと考えました」

枠右下がトミーという名前のツイッターアカウントでも有名な冨田氏。右上はPiDEA編集部。

この共闘プロジェクトもその「できること」の一環という位置づけなのだろう。となると、この活動を通じて、それが業績の改善につながっていくという見込みなのだろうか。

「こういった地域貢献活動というのは、それをしたからといって数字が売上として目に見える形で現れるようなことはないと考えています。安易に業績とリンクさせてしまうと、結果が出ないということで、プロジェクトは立ち消えになってしまう。そういう例が業界でも多々あるのではないでしょうか」

キコーナでは「人材育成」をKCC(キコーナ・コミュニティ・チャレンジ)の基本に据えている。パチンコホールの仕事というのは、人と人とが接する「接客業」である。そのことを前置きにして、中村氏はこう語る。

「世に発信されているメディアとかの情報って、地に足をつけて商売をしている側から見ると全く違うなと思うことが多々あります。本当に飲食店の方々がパチンコホールに冷ややかな目を向けているのかというと、そういうことはないんです。『あんたらも大変やな色々言われて』といった言葉をかけてくれる。そういう声を現場でも実感できた。この活動で我々が受けている恩恵というのは、そういった心の部分にあると考えています」

人との実際の関わりを通じて心が内側から育っていかなければ、本当の人間の成長はない。それが「街の灯り 心の灯り」を企業理念に掲げるキコーナの、未来を見据えた戦略なのだろう。

 

 

キコーナによる「#コロナ共闘PJ」特設サイトはこちらからアクセスできる。
kicona-coronapj.com

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