営業再開からの流れと課題

2020.06.05 / コラム

緊急事態宣言の全面解除により、これまで休業していた店舗様も営業再開となりました。

既に5月7日から再開している店舗様や、これから再開する店舗様もありますが、まだまだ新型コロナウィルスが終息したわけではないので、感染拡大防止に関しては万全の体制で店舗営業を行うことになります。

1月までは対岸の火事だったのが、2月ごろから徐々に危機感が高まり、3月下旬には週末の外出自粛、4月7日には緊急事態宣言、4月下旬には全国的な休業要請、そして現在に至ります。

ほんの数ヶ月前と、今後では店舗での取組みが大きく異なります。

5月7日に営業再開している地域の店舗様でも、集客状況は芳しくない状況なので、今後の顧客動向はとても気になるところです。

今回のコラムでは、『営業再開からの流れと課題』について、参考になる考え方があるのでお伝えしようと思います。

日本全国(世界も)の人々の価値観が変わっているのですが、私たちの業界や外出、人との接触に関しては目に見えないウィルスに対して『安心』と『安全』の価値レベルが当然上がっています。

ちなみに、『安心』というのはお客様が心で感じる『安心感』で、『安全』に関しては100%でないにしてもお店で取るべき『安全対策』になります。

安全対策によってお客様が安心感を得てくださるような万全の対策が、お客様の不安を低下させていく取組みになるので、感染拡大防止の取組みは基本的な価値になります。

『営業再開からの流れと課題』に関して参考になる考え方は【プロダクトライフサイクル・イノベーター理論】になります。

新型コロナウィルスの感染拡大防止によって休業した状態から、新たに営業を再開して再度お客様に来店してもらうのですが、お客様が行動するには顧客タイプ(イノベーター理論)とプロダクトライフサイクルの流れをイメージして、段階に合わせた施策を準備していくことになります。

新商品が発売されてから、お客様が反応して行動するというのはタイプによって異なります。
例えば、新台入替によって早々に新台を打つタイプがいる反面、新台が面白いという噂が立たないと打たない方や、新台に興味がない方など、顧客タイプによって行動が異なります。

スマホであれば、新しい商品が出たらすぐに購入する人もいれば、市場に浸透してきて評価が高かったりリスクがなくなってきたら購入するタイプなどが存在します。

今回は、店舗営業再開から、いきなり以前のお客様が全て来店するわけではなく、新型コロナウィルスの感染リスクや不安がある程度解消されてから来店する方などがいます。

このように、タイプが異なるお客様が存在し、行動するタイミングが異なるので、段階に応じて施策を準備しておくことが大切になります。

“プロダクトライフサイクル”と“イノベーター理論”を組み合わせると、『導入期(革新者:2.5%)成長期(初期採用者:13.5%)成熟期(前期追随者:34%)飽和期(後期追随者:34%)衰退期(採用遅滞者:16%)』
というものになります。

(カッコ)内がイノベーター理論の顧客タイプになり、『革新者・初期採用者』は積極的なタイプで、『前期追随者・後期追随者・採用遅滞者』は消極的なタイプになります。

常にこのタイプになるのではなく、自分の趣味などに関しては積極的になったりと、一人の人でも物事に対して態度が変わります。

営業を再開している店舗様は実感していると思いますが、革新者と初期採用者の方々が早々に来店されているのですが、新型コロナウィルスに不安を感じているレベルが高い方はまだまだ来店していないと思います。

今回に関しては、お客様個人の問題だけでなく、家族がホールに行くのを止めているケースもあります。

営業再開後の初期の段階としては、とにかく定期的にお店の感染拡大防止対策を消極的なタイプの方々に情報発信していくことと、お店での対応を丁寧に実施していくことになります。

徐々に戻りだした段階で、通常の新台入替の施策になっていくと思いますが、安心感を得られる環境というのも、今後は欠かせない価値になっていきます。

段階ごとの細かい説明は割愛させてもらいますが、ぜひこの流れを参考に各段階で何をするべきかを議論してみてください。

『安心』と『安全』を提供しながら、お客様に選ばれて来店してもらうための価値変換や、魅力的なお店作りの取組みがアイデアとして出てくると思います。







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