都内大手ホール続々と営業再開、…コロナ対策を調査してきた

2020.05.29 / 新型コロナ

都の休業要請に協力するかどうかは各ホールの経営判断に任せる、とした都遊協。これをきっかけに、都内では大手ホールが続々と営業を再開している。しかし都遊協は同時に、営業する場合には「パチンコ・パチスロ店営業における新型コロナウイルス感染症の拡大予防ガイドライン」を遵守することを各組合員に求めている。

では実際のところ、都内で営業するホールはどのような感染対策をとっているのか、都内数店舗を回って確かめてみた。

ホールA:

店内入口の目立つところに、感染対策の取り組みを表すアイコンが描かれた案内板が設置されている。それによると、「マスクを着用していないお客の来店はお断り」「台の消毒の徹底」「従業員の検温とマスク着用」「希望者にビニル手袋配布」などの対策を行なっているらしい。自動ドアは解放されている。その脇には簡易のテーブルが設置され、消毒液が置かれていた。

店内を巡ってみると、どのフロアでも間引き営業は行われていないものの、台と台の間には、飛沫感染防止の透明のスクリーンが設置されている。ちなみにガイドラインでは「間引き営業」または「台間にしきりを設置」どちらかが行われていれば、遊技客間の間隔が確保されているとしている。

新台の島を除き店内は閑散としていて、少なくとも3密でいう密集には当たりそうもない。

 

ホールB:

こちらのホールでも同じように「スタッフ・遊技客のマスク着用」「台間の仕切り」「台の消毒」「入口の消毒液」「台での食事禁止」などが行われていた。これらの対策は今回訪れたなかではすべてのホールが実施しており、コロナ対策の「最低ライン」と言えるのかもしれない。

この店舗では出入り口にスタッフを配置、来店時に声かけをして、遊技客1人ひとりにアルコールによる手指の消毒をお願いしていた。アルコールは1人あたり、たっぷり3回吹きかけられる。

またこのホールでは、体調が悪いのではないかと思われる遊技客への声かけと検温も実施しているという。

 

ホールC:

「最低ライン」は完備。入口は無人だったが、希望者へマスクの配布が行われていた。他に特筆すべきことはなし。

 

ホールD:

パチンコは間引き営業がなされていたが、パチスロは台間の仕切りのみ。営業方針の表れだろうか。入口には「都外からのお客様入店お断り」という掲示があったが、実際に運用されているルールかどうかは疑わしい。また、噴霧器による空間消毒も行われていた。こちらのホールも「最低ライン」の対策はなされていた。

 

ホールE:

出入口でアルコール消毒の声かけ。こちらのホールではメインとなっている箇所以外の出入り口を閉鎖していた。これにより、来店客への声かけはしやすく、また、漏れのないものになるが、店内の換気という点ではマイナスになると考えられる。同様の施策を採用するかどうかは、人員状況、店内の構造、換気システムなどによって判断が分かれそうだ。

 

ホールF:

「最低ライン」はもちろん、台間の仕切りに加えて、一台おきの間引き営業まで行っている。また、入口にはつねにスタッフが待機し、手指消毒の声かけだけではなく、非接触型の体温計による検温も実施していた。今回見て回った中ではもっとも徹底した感染対策がなされていたのがこのホールだった。

 

他にもスタッフがフェイスシールドを着用しているホールも存在した。

全体的に、床面積が小さく、台が密集しているホールほど徹底した対策をとっている傾向があった。いまはまだどこのホールも手探りの状態であり、「スタンダードな対策」とされるものも少しずつ変化しながら形成されていくだろう。これからもPiDEAでは、ウィズコロナの時代のホールの取り組みを注視し、お伝えしていく。

(記事中の写真はイメージであり、調査を行った場所を示すものではありません)

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