パチンコ・パチスロ旧基準機の経過措置が1年延長、規則の改正附則が施行

2020.05.20 / 組合・行政

経過措置延長に関する規則の附則が本日付で施行され、5月20日付の官報に掲載された。これは、新型コロナウイルス感染症の影響に伴い、新基準機への入替が困難な状況や、入替等に伴う感染拡大の防止を図る観点から、旧基準機撤去の経過措置につき期限の1年延長を行うもの。

官報には「風俗営業等の規制及び業務の適正化等に関する法律施行規則及び遊技機の認定及び型式の検定等に関する規則の一部を改正する規則」の一部を改正するとして、旧基準機の経過措置について「認定を受けた日または検定の公示日から三年」の部分などについて「認定を受けた日または検定の公示日から四年」に改正されている。

本日20日に施行されたことで、5月20日以降に認定が切れる、または検定が切れる旧基準機については、その日から一年間は法的に継続設置することが可能となる。本日までに認定切れ、検定切れしている遊技機に関しては、延長されない。

これについては14日、松本光弘警察庁長官が「今回の改正は、新型コロナウイルス感染症の影響に伴い、改正後の基準に沿った遊技機への入替を経過措置期間内に行うことが難しくなっており、また、入替作業に伴う感染リスクも懸念されることから、経過措置期間の1年延長を行うものです」と発言。さらに「警察としては、遊技機の入替を含め、業界の健全化に向けた取組が一層推進されるよう、引き続き指導してまいります」と述べている。

また全日遊連は同日付で、各都府県方面遊協(連)に対し「改正規則(改正規則附則の改正)の施行について」と題した文書を通達。経過措置期間を終了することとなる遊技機の設置期限が1年延長とされたことについて、「今回の改正規則附則の改正(経過措置期間の延長)は、新型コロナウイルス感染症の影響に伴い、改正後の基準に沿った遊技機への入替を経過措置期間内に行うことが難しくなっていること、入替作業に伴う感染リスクも懸念されることから経過措置期間の延長を行うものであることを踏まえ、遊技業界は一丸となって期間内に遊技機の計画的な入替を推進する必要がある」としたうえで、具体的な入替推進方策については別途お知らせすることになると理解と協力を呼び掛けている。

 

■パチンコ経過措置延長、警察庁が改正規則の附則を改正

投稿日:2020年5月14日

5月14日、警察庁は「風俗営業等の規制及び業務の適正化等に関する法律施行規則及び遊技機の認定及び型式の検定等に関する規則の一部を改正する規則」の一部を改正し、経過措置期間を1年間延長する方針を明らかにした。

改正日は本日14日。施行日は未定(通常であれば一週間程度)。改正されれば、旧基準機については認定、または検定が切れる日から一年間、営業所への設置が経過措置期間を延長して認められる。ただし、対象は施行日以降に認定や検定が切れる遊技機に限られる。

警察庁はこの措置を、「新型コロナウイルス感染症の影響に伴い、改正後の基準に係る遊技機への入替が困難となっており、また、入替等に伴う感染拡大の防止を図る観点から、経過措置の1年延長を行うもの」と説明。また新型コロナウイルス感染症の影響を踏まえ、緊急に措置を講じる必要があることから行政手続法の第39条4項1号に規定する「公益上、緊急に命令等を定める必要がある」場合に該当するとして、意見公募手続き(パブリックコメント)は実施しない、としている。

この件に関しては、業界6団体が「検定期間・認定期間に基づく遊技機撤去期限の延長」を警察庁に要望したとして、業界の横断的組織である日遊協は会員に5月3日発出文書(本部発第67号)で知らせていた。

これについて松本光弘警察庁長官は14日、国家公安委員会委員長記者会見において「ぱちんこ等の遊技機については、平成30年2月に風営適正化法施行規則等を改正して、遊技球等の獲得性能に関する遊技機の基準、いわゆる出玉基準の見直しを行い、それに伴い、一定の経過措置期間を設けたところです。今回の改正は、新型コロナウイルス感染症の影響に伴い、改正後の基準に沿った遊技機への入替を経過措置期間内に行うことが難しくなっており、また、入替作業に伴う感染リスクも懸念されることから、経過措置期間の1年延長を行うものです」とし、「警察としては、遊技機の入替を含め、業界の健全化に向けた取組が一層推進されるよう、引き続き指導してまいります」と述べた。

パチンコ・パチスロ遊技機については、各都道府県公安委員会での検定または認定の日から、営業所への設置期限が3年間と定められている。しかし改正規則から3年目が2021年1月末に迫る中、来年1月末までに全国の旧基準遊技機、全台を入替するにあたっては、新型コロナウイルス感染拡大の影響で9割以上の店が休業要請に応じて営業していなかった他、休業による入替資金不足も危惧されており、さらに遊技機メーカーでも部材調達が困難になったとして発売延期が続出、実現に厳しい見方がされていた。

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