Suncity Group ベトナムIR計画-34%出資-カジノ免許取得~同社初IR開発。和歌山RFP参加

2020.05.16 / カジノ
2020-05-16

【海外ニュース】

5月15日、Suncity Group Holdingsは、ベトナム政府がHoi An South Developmentにカジノ・オペレーティング・ライセンスを付与したと発表。

Suncity Group Holdingsは、Hoi An South Developmentの株式の34%を所有する。
Hoi An South Developmentは、ベトナム・クアンナム省におけるカジノを含む統合型リゾート(IR)であるホイアナ・プロジェクトの開発を推進。

ライセンス期間は、2080年12月10日まで(延長、更新を含む)。

ホイアナ・プロジェクト(フェーズⅠ)は、カジノ(テーブル, ゲーミングマシン含む)、ホテル1,000室以上、ゴルフコース(18ホール)、飲食などを含む。投資額は、6.5億ドル。開業予定は、2021年。

Suncity Group Holdingsは、各地のIR投資を進めており、将来にはオペレーターへの転換を狙う。ホイアナ・プロジェクトは、Suncity Groupにとって初めてのIR開発計画である。

マカオ:Suncity Group(上場部分)19年度 当期損失223億円,債務超過~和歌山県IRに意欲

3月29日、Suncity Group Holdings Limited(Sincity Group, 香港上場)は、2019年度業績を発表。

Suncity Groupは、上場会社にジャンケット事業を含めていない(ジャンケット事業は、同名で非上場)。
Suncity Group(上場会社)の2019年度の売上高は、旅行関連サービスがほぼ全体を占める。

Suncity Groupは、和歌山県のIRへの参入に関心を持つ。

2019年度業績(1-12月):
・売上高RMB612mn,YoY23%減, 税引前損益RMB1,495mnの赤字(前期RMB1,378mnの赤字), 株主帰属当期損益RMB1,484mnの赤字(同RMB1,459mnの赤字)
・円換算は、売上高92億円, 税引前損益は224億円の赤字, 株主帰属当期損益223億円の赤字

2019年度末 財務状況:
・債務超過額RMB1,705mn 円換算256億円
・ネット有利子負債RMB1,979mn 円換算297億円
– 現金預金RMB253mn, 制限付き現金RMB24mn
– 流動負債:株主からの借入金RMB85mn, 銀行借入金-短期RM373mn, 転換社債RMB582mn
– 固定負債:銀行借入金RMB486mn, 関連会社からの借入金730mn
・デリバティブ評価損RMB2,146mn  円換算322億円

投資開発中のプロジェクトは以下の通り。
・The Hoiana Project(ベトナム):IR開発計画。34%のエクイティ出資
・The TIGRE DE CRISTAL(ウラジオストク):IR施設。Summit Ascent(同施設の60%のエクイティ所有)に24.74%のエクイティ出資
・宮古島ホテル計画(日本):開発会社MSRDに51%のエクイティ出資
・The Westside City Project(フィリピン):Suntrust Home Developersに51%のエクイティ出資。Suntrust Home Developersは、エンタテインメントシティWestside City Resorts World計画の一部用地のリースを受け、カジノホテルなどを開発総開発費は3億米ドル以上(330億円以上)

Suncity Group フィリピン子会社増資完了 Westside City Resorts World内3億ドル開発

1月8日、Suncity Group Holdings(香港上場)は、フィリピン子会社Suntrust Home Developersの増資を完了。

Suncity Group Holdings(香港上場)は、増資前段階でSuntrust Home Developersの株式51%を保有しており、今回の増資において新規発行分の51%相当を引き受けた。

今回のSuntrust Home Developersの増資による調達額は、50億フィリピンペソ(約110億円)。

2019年10月28日、Suncity Group Holdingsは、フィリピンの国際IR計画Westside City Resorts Worldの共同開発に関する合意を発表。
同時に、そのスキームとして、Suntrust Home Developersの株式51%を取得を発表。

Westside City Resorts Worldは、エンタテイメントシティの4つのIR計画の一つであり、Travellers International Hotel Group(Alliance Global GroupとGenting Hong Kongの合弁。Resorts World Manilaを運営)の計画。

2019年10月28日に発表された合意内容は、
・Travellers International Hotel Groupが、Suntrust Home Developersに、Westside City Resorts World内の一部用地をリース
・Suntrust Home Developersは、リースされる用地にメインホテルカジノを開発・運営
・Suncity Group HoldingsがSuntrust Home Developersを子会社化(株式51%取得), 第二位株主はMegaworld(株式34%取得)
・メインカジノホテルの施設計画概要は以下の通り
– 5スターホテル。400室以上, スタンダードルーム平均面積34㎡以上
– カジノフロアは、おおむね400テーブル、1200スロット
– 駐車場960台
– 総開発費は3億米ドル以上(330億円以上)

Suncity Group(上場会社) ロシア 同地初IRのTigre de Cristal親会社の株式24.68%取得

4月23日、Suncity Group Holdings(香港上場)は、Summit Ascent Holdings(香港上場)の株式24.68%を取得することで合意したと発表。
取得対価は、7.18億香港ドル(約100億円)。取得先は、台湾の投資家。
Suncity Group Holdingsは、取得資金を、同社取締役会議長であるAlvin Chau氏による貸し付けにより確保する。

Suncity Group Holdingsは、2017年末にSummit Ascent Holdingsの株式3.29%分を取得済みで、今回の取得により計27.97%を所有することになる(*)。

(*)2019年6月30日時点、Suncity Group Holdingは、Summit Ascent Holdings株式29.68%を所有

Summit Ascent Holdingsは、ロシア・ウラジオストクにおける最初のIRであるTigre de Cristalの運営会社G1 Entertainmentの親会社(株式60%所有)。
なお、Summit Ascent Holdingsの事業は、Tigre de Cristalのみ。

以前、Melco Resorts & EntertainmentのCEOであるローレンス・ホー氏がSummit Ascent Holdingsの最大株主(2017年6月まで、27.71%を所有)であった。
2017年12月までに、ローレンス・ホー氏は、Summit Ascent Holdingsの全株を売却した。

TIGRE DE CRISTALの概要:
・最終投資額は約7億米ドル
・第1期の投資額は1億7,200万米ドル、ホテル121室、テーブル65台(VIP25台、マス40台)、スロット約800台。フル稼働時1,100人雇用
・第2期は2017年下期に着工、2019年下期に開業予定(2016年11月に投資額5億米ドルをコミット)
・第2期は10haのエリアに、ホテル、リテイル、MICEコンファレンス設備、飲食を拡充する。第二期の雇用創出は2,000名

TIGRE DE CRISTAL 2018年度(1-12月)業績:
・売上高HK$463mn,YoY2%減, 調整後EBITDA HK$181mn,YoY4%, 株主帰属当期利益HK$8mn,YoY45%減
・毎日1,000人ほどが訪問
・訪問者数の7割はロシア人、3割は外国人(主に中国、韓国)。売上高の8割は外国人

 

ベトナム:Hoiana 40億ドルIR計画 2019年開業へ~Suncityマカオ営業権満期後の新規入札狙う

2018年4月20日、ロイターが、ベトナムのHoiana Projectの現地状況をレポート。2019年の第1期開業に向けて、建設作業が進展中。
開発投資額は、第1期が6.5億ドル、全体が40億ドル。

現地開発会社Hoi An South Developmentのエクイティ所有者は、Suncity Group Holdings(マカオ、ジャンケット)、ベトナム現地の投資・不動産業者VinaCapital、香港の投資業者VMS Investment Groupである。

Suncity Group Holdingsがリード役。Suncity Group Holdingsにとって、Hoiana Projectは、初のカジノ、IR開発計画となる。

Suncity Group Holdingsは、マカオにおける、カジノ・コンセッション満期(6社。それぞれ2020年、2022年に満期)後の新規参入を狙っている。ベトナムの大型実績を、その足がかりとしたい考え。なお、現在のところ、マカオ政府は、カジノ・コンセッション満期後の方針を決めていない。

なお、ベトナム政府は、一定条件をクリアしたIRにおいて、パイロットとして内国人の入場を可能とする方針。
Hoiana Projectは、その対象とはならない見通し。

パイロットは、その権益性の高さゆえ、ベトナム資本主体プロジェクトが優先対象となる可能性が高い。
北部クアンニン省Van Don Economic Zone(開発者:ベトナム Sun Group)、キエンザン省フーコック島(開発者:ベトナム Vingroup)が対象となる見通し。

なお、Suncity Groupは、北部クアンニン省Van Don Economic Zone計画に対するカジノ・マネジメントメント・サービス提供契約を締結済み。

Hoiana Projectの概要
・外国人専用カジノを含む統合型リゾート(IR)
・全体開発:投資額40億ドル、開発期間15-20年
・周辺開発まで含めて1,000haが対象
・第1期(2019年開業予定)
 開発投資額6.5億ドル
 ホテル、ショッピング、飲食、ゴルフコース、カジノ(テーブル140台)
 周大福の関連企業がホテル1,176室、ヴィラ100棟
・第2期(2023年までに開業予定)
 ラグーン、ウォーターパーク、第二ゴルフコース、エンタテインメント、ビーチリゾート追加
・周辺開発には、住民向け学校やスポーツスタジアムなど
・現地開発会社Hoi An South Developmentのエクイティ所有者
 Suncity Group Holdings Ltd(マカオ、ジャンケット)=34%
 VinaCapital(ベトナム、投資・不動産業)
 VMS Investment Group(香港、投資業)

 

Suncity Group 日本における営業活動

和歌山県,RFP申請2者を資格審査通過~Suncity,Clairvestの二択

・5月14日、和歌山県は、IR事業者公募選定(Request-For-Proposal)の参加資格審査結果を公表
・県は、資格審査書類提出者2者が審査を通過させた。2者の概要は以下の通り
– クレアベストニームベンチャーズ(株):クレアベスト・グループは、カナダをベースとする未公開株投資会社。投資対象にIR含む
– サンシティグループホールディングスジャパン(株):マカオをベースとするジャンケット,IR投資,観光グループ
・これにより、県が選定するIR事業者は、2者のうち1者、あるいは、2者のうち1社を代表企業とするコンソーシアム
・直前まで、和歌山県RFPに関心を示していたバリエール(フランス)、ブルームベリー(フィリピン)は申請を見送り。新型肺炎(COVID-19)の影響が大きかったと推測される
・RFPのスケジュール
– 3月30日にRFPを開始。参加資格審査書類の提出期限を4月30日とした
– 5月中旬:応募企業又は代表企業の参加資格審査結果の通知, 公表
– 6月頃:競争的対話の開始予定時期
– 8月7日:競争的対話の終了予定日
– 8月31日:コンソーシアム構成員の参加資格審査書類の提出期限, 提案審査書類提出期限
– 9月頃:コンソーシアム構成員の参加資格審査結果の通知
– 11月中旬:優先権者の選定

Suncity 和歌山県RFP「パートナー未定。協議はオープン」~県, 5月中旬に資格審査発表予定

・5月6日、Suncity Group(ジャンケット事業, 未上場部分)の広報部門は、和歌山県RFP申請について、海外メディアの質問に回答
・コンソーシアム・パートナに関して「現状では未定。協議にはオープン」とした
・和歌山県RFPには、同社、クレアベストニームベンチャーズが申請書類を提出。両者ともIR事業主体への投資業者
・和歌山県は、5月中旬に、RFP申請書類提出2者の資格審査結果を公表へ

アルヴィン‧チャウ会長「一緒に和歌山を世界のIR2.0の聖地に」~県RFP開始後に参加意欲アピール

・4月3日、Suncity Groupは、プレスリリース”アルヴィン‧チャウ会長「一緒に和歌山を世界のIR2.0の聖地にしましょう」”を公開
・内容は、会社紹介と和歌山県への意欲表明で、2019年公開版とほぼ同じ。今回の公開は、3月30日の和歌山県の事業者選定(RFP)開始を意識
・リリースにおける和歌山県IRに関するポイントは以下の通り
『サンシティグループは今年、ベトナム・ホイアンとロシア・ウラジオストクのプロジェクトの次に、日本へのホテルとリゾート管理事業を日本に進出する予定で、和歌山県にて初めてのIR 2.0プロジェクトを展開される見込み』
『IR 2.0だと、今までの”ラスベガス式のコピー”のリゾートではなく、日本の伝統的な文化をテーマにし、和歌山県ならではの特徴と長所を反映されるのがポイントです。サンシティグループは和歌山県の歴史、伝統、自然の風景や地元の文化を集めて、今までのIRとは全く違う、世界中でも珍しくてユニークな「IR 2.0」を取り組んでおります』
『サンシティグループの事業領域が幅広く及ばれております。長年にわたって各国でのIRに対して深く研究や理解しております。自社の持っている優れた資源とネットワーク、それからリゾートの管理経験を活かして、和歌山県での多彩の顔を全世界に見せる自信を持っております。この和歌山でのIR 2.0プロジェクトを実現させるため、国際的に高く評価されているAEDAS建築設計事務所を委託しております』
『完備されたインフラの他、最高経営責任者及び取締役であるアルヴィン‧チャウは和歌山県がエンタテイメントと伝統文化がぶつかり合う聖地になれるように目指すという希望を語っていました』
『サンシティグループは今まで中国本土と香港マカオでの映画製作、コンサートや象徴的な芸術文化イベントの開催経験を活用し、娯楽文化の振興できる能力を和歌山に持ってまいります。和歌山県での地元の伝統に融合させてから、和歌山県のユニークな魅力を世界に見せるように、様々なエンタテイメントのイベント、パフォーマンスや展示会を開催し、当地の芸術文化の再形成と活性化を図っております』
『和歌山県とは関西空港から車でわずか45分間以内到着可能で、それから関西空港から大阪市内までも1時間以内という好立地です。このプロジェクトは和歌山県にて完成していれば、大阪はMICE事業に対して高度な配慮できた都市として、伝統文化のパフォーマンスとエンタテイメントを発展させるように、長い歴史の持つ和歌山県に配合できます。サンシティグループの最高経営責任者であるアルヴィン‧チャウによると、これは関西エリアの発展が促進させる「大関西の相乗効果」と言います。サンシティグループ傘下「サン・トラベル」は和歌山県の周辺に合わせて、和歌山県を中心に高級でユニークな旅行商品の開発についても力に入れて取り組んでおります』
『サンシティグループは豊かな経験と独特な構想で、和歌山での美しいビジョンを実現し、日本の観光産業をより一層のレベルをリードできるように、今まで見たことのないIR 2.0を積極的に取り組んでまいります』

Suncity Group「和歌山県に特化, 投資額4000~5000億円」@IRゲーミングEXPO大阪

・10月25日、サンシティ・グループのアルビン・チャウ(ALVIN CHAU)会長が記者ブリーフィングを実施
・日本参入方針に関する発言のポイントは以下の通り
「和歌山県に特化」
「投資額は正式には未定。4000億円から5000億円のレンジ」
「現時点では、日本企業との協業はない。相談中」
「強みは、観光、エンターテインメント(映画、コンサートなど)」
「日本独自の、日本の特色を活かした和歌山IR2.0を開発する」
・Suncity Groupは、海外では二つのIR計画に参画
– ベトナム・ダナンHOIANA(2020年4月開業予定)
– ロシア・ウラジオストックTigre de Cristal(2015年11月開業)

日本法人設立 HP公開 和歌山県への特化方針を明示

・8月27日、サンシティ・グループ・ホールディングス・ジャパン株式会社は、日本向けHP、和歌山県IRコンセプトムービーなど公開
サンシティ グループ ホールディングス ジャパン株式会社 HP(2019年8月27日公開)
サンシティ グループ ホールディングス ジャパン株式会社 8月26日 和歌山IRシンポジウム 施設コンセプトムービー(2019年8月27日公開)
・HPでは、和歌山県に特化する方針を明示
「和歌山県の資産を最大限に生かした国際観光都市の開発を、統合型リゾート施設を中心に推進していきます」
・8月26日、サンシティグループ(香港)は、和歌山県主催のIRシンポジウムに登壇。日本のイベント初登場
・サンシティ・グループは、和歌山県用にパースと動画を披露。アルビン・チャウ(ALVIN CHAU)会長がビデオレターで和歌山県への意欲をアピール
誘致レース(739)和歌山県=県IRシンポジウム~Barriere,Bloomberryに加えSuncity初登場

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