マレーシア:Genting Malaysia 閉鎖期間5月12日まで。3回目の延長~米国, 英国も閉鎖
2020.04.25 / カジノ【海外ニュース】
4月24日までに、Genting Malaysiaは、Resorts World Genting(マレーシア唯一のカジノ施設を含むIR)、その他マレーシアのリゾート施設の閉鎖期間の延長を発表。
23日、マレーシア首相は、新型肺炎(COVID-19)対策として、移動制限令(Movement Control Order, MCO)の延長を発令。
閉鎖期間は、従来4月28日であったが、今回5月12日まで延長へ。
閉鎖期間は、最初3月18日から3月31日に設定されたが、1回目の延長で4月14日まで、2回目の延長で4月28日まで、そして、今回が3回目の延長となった。
Genting Malaysiaは、3月17日付で米国のニューヨーク州Resorts World Casino New York City、Resorts World Catskillの閉鎖を発表。3月26日付で英国のResorts World Birmingham、その他ランドカジノ全施設の閉鎖を発表(ただし、オンラインのGentingBet.comは営業継続中)。
アジア太平洋地区の主要市場(行政管轄区)では、マカオは、全面的に営業継続。マカオの営業継続は、雇用維持の目的が大きい。マカオでは、厳しい入境制限(中国本土, 香港, 台湾のみ入境可)、中国本土によるマカオ・ビザ発給停止(個人、団体)により顧客はほとんどいない状況が続く。
韓国では、Paradiseなど一部の外国人専用カジノ、それを含むIRが営業中。ただし、政府の入国制限により、顧客は限定的。
韓国でも、Kangwon Land(内国人入場可)、Grand Korea Leisure(政府系の外国人専用カジノ施設)は休業中。
全面的に営業停止中の行政管轄区は、カンボジア、ベトナム、フィリピン・マニラ首都圏、シンガポール、マレーシア(Resorts World Genting)、オーストラリア・ニュージーランド全施設など。
Genting Group:Genting Malaysia 19年度 当期利益349億円~RWG順調, 課税引上影響
2月27日、Genting Malaysiaは、2019年4Qおよび通期業績を発表。
2019年度の調整後EBITDAは660億円,YoY8%減, 株主帰属当期利益349億円(前期は異常値)。
主力であるマレーシアResorts World Gentingは順調。ただし、EBITDAレベルではゲーミングGGR課税率などの引き上げが影響。
2019年より、マレーシア政府は、Resorts World Genting(国内唯一のカジノ施設を含む)のGGR課税率を25%から35%に引き上げた。
2019年度業績(1-12月)RM=マレーシアリンギット:
・売上高RM10,407mn,YoY5%増, 調整後EBITDA RM2,641mn,YoY8%減, 株主帰属当期利益RM1,395mn(前期RM20mnの赤字)
・円換算は、売上高2,602億円、調整後EBITDAは660億円、株主帰属当期利益349億円
<セグメント別>
・Leisure & Hospitality
– Malaysia = 売上高RM7,067mn,YoY7%増, 調整後EBITDA RM2,048mn,YoY11%減
– UK & Egypt = 売上高RM1,676mn,YoY6%減, 調整後EBITDA RM232mn,YoY27%増
– US & Bahamas = 売上高RM1,469mn,YoY6%増, 調整後EBITDA RM289n,YoY5%減
財務状況:ネット有利子負債(2019年12月末):
・ネット有利子負債=RM3,624mn(約906億円)
– 現預金計=RM6,476mn, 短期保有有価証券=RM777mn
– 有利子負債=RM10,877mn(短期借入RM1,524mn, 長期借入RM8,484mn, リース債務RM870mn)
Genting Bhd:Malaysia FOXと和解。テーマパーク計画再始動
7月25日、Genting Malaysiaは、フォックス・エンターテインメント・グループ、ウォルト・ディズニー(フォックスの映画事業を買収)との和解を発表。Genting Malaysiaは、Resorts World Genting内のアウトドア・テーマパーク計画を改めて推進へ。
両者は、改めて、7月25日訂正版の覚書(Memorandum of Agreement)を締結。Genting Malaysiaは、フォックスの知的財産(Intellectual properties)のライセンスを得る。
Genting Malaysiaは、マレーシア・クアラルンプール郊外のResorts World Gentingにおいて、アウトドア・テーマパークを計画中であり、フォックスとその他のコンテンツを活用する。テーマパークの名称は、改めて検討する。
Genting Malaysiaは、2013年12月、Genting Integrated Tourism Plan(GITP)を策定し、10年間で100億マレーシアリンギット(約2,500億円)を投資する計画を発表。
その一環で、20世紀FOXテーマパークを計画に組み込んできた。
Genting Malaysiaは、当初、3億ドルを投資し、2018年にテーマパークを開業する予定であったが、契約上のトラブルが発生。
2018年11月に、Genting Malaysiaが、フォックス・エンターテインメント・グループ、ウォルト・ディズニーを提訴。その後、2019年1月に、フォックス・エンターテインメント・グループがGenting Malaysiaを逆提訴する展開となっていた。
Genting Group 3つのエンティティがIR事業推進。日本はGenting Singaporeが担当
Genting Groupでは、3つのエンティティがそれぞれIR事業を推進する。
日本については、日本政府がシンガポールの制度設計を参考とすることから、その実績を有するGenting Singaporeに担当させる方針。
<Genting Berhad(マレーシア)>
・主な施設:NA
・開発計画:Resorts World Las Vegas(米国ネバダ州ラスベガス・ストリップ)
<Genting Malaysia(マレーシア)>
・主な施設:Resorts World Genting(マレーシア), Resorts World Birmingham(英国), Resorts World New York city(米国ニューヨーク州), Resorts World Bimini(バハマ)
・開発計画:Resorts World Gentingの大型アップデート
<Genting Singapore(シンガポール)>
・主な施設:Resorts World Singapore(シンガポール)
・開発計画:Resorts World Singaporeの大型アップデートおよび日本における開発機会追求