【水曜】高橋正人のパチンコ運用リアル養成講座
[第76回]悲観するほどのことではない
当然ですが、もうマックス機の新機種リリースは無いわけでして、今年の年末商戦としては「ちょっとさみしい」という気持ちはあろうかと思いますが、何にせよ無いモノは無いわけでして、今後来年へ向けての考え方も変えて行かねばならないでしょう。そんな2015年12月ですが、今後の予想も含めて、12月のパチンコ総評をしてみたいと思います。
■「そもそも論」として盆明けのマックス機の成績は安定稼働しているのか?
8月後半・・・「魁!!男塾」「ビッグドリーム〜神撃」「大工の源さん2」
9月月間・・・「ヱヴァ10」「神獣王」「義風堂々」「ギンパラ4」「着信アリ」「鬼ごっこ」「押忍!ど根性」「グラップラー刃牙」「JAWS」
10月・・・「聖闘士星矢3」「牙狼魔戒ノ花」「仮面ライダー」「悪魔城ドラキュラ」「餃子の王将3〜7000」
と、2か月半合計でなんと「17機種」がリリースされた。「牙狼魔戒ノ花」は別格の安定感を誇っているが、それ以外の機種は、今どうなっているのでしょうか。現状での4円パチンコの平均アウトは、1万4000個程度の中、「それ以上の稼働貢献」をしている機種は、8・9月機種だと、「ビッグドリーム〜神撃」「ギンパラ4」「JAWS」の3機種のみ。10月機種は、「聖闘士星矢3」「仮面ライダー」「餃子の王将3〜7000」の3機種。以上の合計=牙狼魔戒含め7機種。確率的には40%程度の生存率で、12月の予想では「牙狼魔戒・餃子の王将3・ビッグドリーム・聖闘士星矢3」の4機種のみとなりそうな雰囲気ですね。つまり生存率=23%(汗。ちなみに、8月・9月だけで見れば12機種中3機種。平均稼働10週間以上期待率は25%となりました。
■その上で12月の新機種はどうなるのか?
新機種リリースとしては・・・「ミドル=5機種」「ライト=11機種」「甘=5機種」「他=2機種」の合計23スペック。①マックス機10週生存率=25%を参考にすれば、ミドルは1機種は残るハズ。②ライト機10週生存率=20%として「2機種」、③甘デジ機10週生存率=50%なので「3機種」。以上の「6機種数」は、平均アウト10週超えする事になる。まぁ12月全体として20スペックがリリースされ、その内6機種程度は、まぁそれなりに稼働するって事で、結果的にはいつも通りの貢献を推移するって事ですね。つまり、マックス機が有ろうが無かろうが、大して変わらない事になります。
どうも私たちは、「マックス教信者」と化してしまった様で、現実的には「牙狼」だけであって、その他は盲目になっているかもしれませんね。実は、冷静に見ればいつも通りの事が起きている結果になるハズだが、どうしても犯人捜しをしてしまう。ホールの気持ちを察すれば、痛いほど分かるし、今後の不安はまだまだ拭えないでしょう。しかし、もうその時代は終わった訳で、如何に物事を客観的に見るか?その視野を変えられるか?・・・にかかっているのですね。
■12月の「コンテンツ」は十分な知名度
コンテンツ=集客貢献力と言う観点から言うならば、「海物語」「アクエリオン」「バカボン」「甘牙狼」「甘慶次」は、決して「見劣りする」コンテンツでは無い(稼働貢献は別物となるが・・・)。最も危険を感じているのが、やはり12月後半の「ライトミドル機種」で、「乙女フェス」「ハーロック」「エキサイト」「ベルばら」の新リリースに一応の期待をするものの、「ゴッドライジング」「鬼ごっこ」「ヱヴァ9」の焼き直し機種は、多少の不安を抱えている事は否めない。
<総評>
結局、稼働貢献で見れば「牙狼〜ザルバ」がトップに立つと想定している。「甘・花の慶次」は、多くを望んではいない私。ミドルでは「海ジャパン」も「アクエリオン」も「バカボン」も、スペック上の不安を抱えたままの船出航海となる。「スペック上の不安」とは、BY値の運用問題に対して、結果的に「回せない」と言う甘い出玉率性能スペックである。とは言え、来年1月2月の「ビッグコンテンツ機種」が、リリースが間に合わない状況予想の中では、若干の稼働延命は想定できるので、稼働の中心軸となる事を期待して止まない私である。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
高橋正人
パチンコ業界歴30年の大ベテラン。ホールや機械について、すべてを知り尽くしたコンサルタント。現在、有限会社トータル・ノウ・コネクションズ代表取締役社長、株式会社エル・イー・オー代表取締役社長。