高橋正人「銀河乙女はスロ客も視野に」

2014.09.18 / 連載

高橋正人のパチンコ運用リアル養成講座

[第15回]CR銀河乙女の大研究

まずは、【H9AZ】スペック概略の再確認から。納期が9月21日〜・2スペック同時リリース(【M9AZ1】はミドルスペック=1/299.3)。特賞確率は「=1/399.6」の「V確変」仕様・「突入=70%/継続=82%」(高確率=1/118.3)。計算出玉は<通常時当り>上7R+下2R=990個・上8R=1008個 <電サポ当り>上3R+下2R=486個・上14R+下2R=1,750個・突確2R=0個。参考販売台数は「2万台」(2スペック合計)程度となっております。

スペックの留意点は、電チュー1個賞球なので、BA値が100%超えは絶対に無い。あとは『どこまで下げるか?』の問題だけ。下Vアタッカーは「10個賞球×6C」で、上アタッカーは「15個賞球×9C」なので、PC設定には要注意。ステージ性能は単純に「やや辛め」の仕様です。一応の推奨設置傾斜3分5厘です。辛めの性能だが、「ワープ入賞」がバラツキ易いゲージ設計なので、起こして「更に辛め」の運用がベター。スタート入賞性能としては、ヘソへの寄玉が多いゲージ設計。ヘソ直横の「ジャンプピッチ」の変化はスタート値変化直結しやすいので要注意です。

<ココでの運用ポイント>
バラ釘部での「外逃げ玉」が少ない事から、風車上部の【寄釘】ピッチは、やや広め「板11.75mm」で若干逃げると以後の運用が楽に。「バラ釘」部分では、いくつかの【V字分岐点】があるが、常に「外側へ」の玉軌道がある方がベターとなります。

アタッカー&出玉性能は「上アタッカー」の【ラウンド間秒数=約1.8秒】と普通だが、「下Vアタッカー」との連動にはR間秒数が長めの仕様。「上⇒下・・・約3.8秒」「R間・・・約1.4秒」「下⇒上・・・約2.2秒」で、合計は約7.4秒となる。これにより、「止め打ち効果=概ね12個」程度の影響計算となるが、継続率が高いので一応踏まえておこう。

<ココでの運用ポイント>
重要な釘整備は、上アタッカー周辺のみとなるが、概ね30個程度の差異と小さい事を踏まえ、綺麗なゲージ整備が優先事項になる。尚、下アタッカーの出玉は固定化され、【H9AZ】=85個・【M9AZ1】=160個程度の占有となる。

「電チュー賞球が1個」であることで、100%以上は絶対に無い。電チューは「1回開放」となっており、打ち玉はほぼ全て電チューへ向かうが、閉口秒数が「約0.8秒」程度あるので、概ね「90%弱」の数値で固定される事となる。

<ココでの運用ポイント>
最大の懸念は、全ての玉が、右フロック周辺を通過していくことにあり、このフロックの入賞次第では、「甘ベース=100%超え」も有り得る結果となるので、初期整備の段階では、相応に丁寧な整備を心がけて下さい。仮に、甘ベース値が90%を超えている場合は、このフロック入賞が発生していると考えて良い。

<総評>
コンテンツ的には「戦国乙女」の発展系亜流と言って良いが、「戦国乙女」のイメージは薄い。それもあって、おそらくミドルスペックの設置は、極めて少数だと考えられるが、導入した場合は「機械台回収が優先」事項として、10月の「倖田・浜崎」に争点を移行した方がベターな選択であろうと思われる。逆にMAX導入したホールは、「牙狼金色への対抗」とは考えずに、「スロット顧客の受け入れ」も視野に入れておいた方が良い。もしもスロット顧客が打っている場合は、「止め打ち」による【出玉増】と【甘ベース増】の数値変化も要注意である。

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高橋正人

パチンコ業界歴30年の大ベテラン。ホールや機械について、すべてを知り尽くしたコンサルタント。現在、有限会社トータル・ノウ・コネクションズ代表取締役社長、株式会社エル・イー・オー代表取締役社長。

 

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