高橋正人「大海3導入前の大研究」

2014.09.10 / 連載

高橋正人のパチンコ運用リアル養成講座

[第14回]大海3を考える

リリース日は「11月3日」となるであろう「まわるんパチンコ」で登場した「大海物語3」。今回のテーマは「回る!」と言うキーワード。これに対し、打ち手側はどう反応するのであろうか? はたまたホールはどう提供するのであろうか?

以前の「海物語」を再確認

まずは最近「4つの海」のリリース時期について。2011年9月が「プレミアム海物語」、2012年3月が「大海物語2」、2012年10月が「デラックス海物語、2013年7月が「スーパー海物語IN沖縄3」という流れ。そして、集客・稼動の面から見ると、「大海2」「沖海3」が完全に飛びぬけた評価であって、明らかなビッグコンテンツとして君臨している。

その時の「初期稼動」は、「大海2」(1/348.6)は、初週アウト=47,500個で玉単価=1.33円、玉粗利=-0.05円。「沖海3」(1/358.1)は、初週アウト=53,500個で玉単価=1.48円、玉粗利=+0.04円。このような結果で、その後の長期稼動も素晴らしく、この「2タイトル」に関しては、その他の「海物語」シリーズとは比較にならない程のビッグコンテンツであった。無論今回の「大海3」も、それに匹敵するであろうことを想像するのは容易である。

「大海3」議論はファンを絶対忘れるな!

そして今回の「大海3」は、新しいキーワードが追加された。これに対してはメーカーのチャレンジを否定する必要は全く無い。真摯に耳を傾けるべきである。ただし、全面的に受け入れるかどうかに関しては、本質を忘れてはいけない。現状では、ホール側が「賛否両論を言う人」であるが、本来その対象者は打ち手ファンである事を忘れてはならない。それをキッチリ鑑みた上で、各々のホールは「物を言う・考える」ことをして欲しいと願う。

「回る」というキーワード

では、顧客目線として私が思うことを記してみよう。「回る」と言う定義を「打ち手目線」で考えた時、それは常に<比較論>であって<絶対論>では無い。つまり、「あの台より回るなのか?」「あの店より回るなのか?」と考えているモノである。間違ってもホールCPの数値が、「6.5回だから回っている」と考えるわけでは無い。そして、体感的側面からは「時間軸で体感する」こととなる。つまり、「画面が動いている」ことは重要なファクターであり、その演出は絶対値に近い。しかしその演出は「1回転の停止秒数」に左右されているわけで、1回転が11秒なのか? 12秒なのか? 13秒なのか?は、非常に重要なスペックなのである。仮に、全くスランプが無い状態だとするならば、「停止秒数=12.0秒」だとした場合、1分間で5回回ればその時点で「60秒を要する」訳で、画面が止まっている状態は回避できていることになる。

上記で記した要に、「大海」と「沖海」はシリーズ内でも別格コンテンツである。少なくとも、打ち手ファンは、そう評価しているわけだが、それを認めるがどうかの問題である。認めるならば、「導入必須」となるし、認めない店舗であれば「不要な機械」となる。あくまでも個々ホールの問題であるが、全体論で考えるならば導入は必須! その導入レベル(台数)は、そのホールにとって「不要な海シリーズの台数」となるのだが、全国的レベルで考えるならば、全国で「6000店舗導入」×「1店舗の平均台数=15台」と想定すると、全国9万台設置。稼動顧客数は「週1〜2回打つ」とするとその台数の5倍は必要となる。結果的には50万人程度の顧客が、今回の「大海物語3」を体感する事となる。

「大海3」の運用活用術は後日掲載予定です。しばしお待ちを。

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高橋正人

パチンコ業界歴30年の大ベテラン。ホールや機械について、すべてを知り尽くしたコンサルタント。現在、有限会社トータル・ノウ・コネクションズ代表取締役社長、株式会社エル・イー・オー代表取締役社長。

 

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