高橋正人「大海3と北斗6徹底予想」

2014.10.08 / 連載

高橋正人のパチンコ運用リアル養成講座

[第18回]大海3&北斗6の稼動予想!

8月27日に、とある会合で発せられた警察庁の言葉・・・「保通協の試験方法が追加されますから・・・」から始まった一連のスロット問題であるが、あれから早1カ月が経過した。そして9月のスロット適合数は「なんと3機種のみ!」。43機種が不適合となり、史上最悪の適合率となってしまった。こうなると、10月も11月も・・・と不安になる。
無論こうなると、パチスロメーカー各社も今手持ちの新機種リリース日程を再考せざるを得ないが、いずれにしても「年末の新機種投入!」の機種数が少なくなり、また予定されていた「それなりのビッグコンテンツ」リリースも不可能になると予想されている。

だからと言って、ホールも指を咥えて見ているだけでは、年末商戦での集客・稼動に不安を覚えてしまう。・・・で、代替案として考えられるのが、「パチンコ主要機種の運用」に成らざるを得ない。そしてその先頭を切るリリースタイミングとなったのが、【海物語3】と【北斗の拳6】の「11月3日〜」同時リリース。しかし、この2機種の運用次第で、それ以後年末ね向けての「稼動・売上・粗利」に影響を及ぼす訳で、それなりの準備は必須であろう。そこで今回は、この2機種の運用考察を考えてみたいと思う。

■まわるんパチンコ大海物語3HMB
何度と無く触れてきた「大海3」であるが、運用上の最大の特徴は「回ること」では無く、「相応に粗利を出しやすい機種」であることを押さえておきたい。つまり「損益分岐点スタートが高い」ので、簡単に「シメやすい」と言うことである。「5.3回のスタート値を5.0回にすること」は、「低減率で5.7%」になり、明らかに打ち手にバレ易いが、大海3の場合では、同「7.0回⇒6.7回」と同じ「−0.3回」なのに、【低減率で4.3%】になり、こちらの方がバレ難い結果となる。また、イメージ的に「6.5回でも、他の機種よりも回っている」と言う判断から、更にシメ易いスペックとも言えるであろう。

しかし、「本当に良く回る!店舗」や、元々「海が強い!店舗が」あった場合、明らかに「即飛びする」可能性も高くなる。そうなると、今後の店舗運営に大きく影を落とす事となり、そうそう『高い粗利重視での営業はやり難い』事になる。

■北斗の拳6拳王H80
展示会のスペックとは異なる「本命スペック」が間に合ったことに「ホッとしている」私ですが、特賞確率=1/394.8は変わらずのMAXスペックで、顧客側も「やっぱり北斗はマックス!」と言わしめることでしょう。ただ、「枠が旧枠のまま」であることは、顧客の期待が「牙狼金色」を基準として比較した場合、大きなマイナス要素になる。「大きなスペック変更が無いこと」は、逆に「牙狼金色」と比較して安心感があるかもしれないが、目新しさが無いとも言える。

運用の展開は、上記の大海3が「粗利重視が出来ない」とすれば、「北斗拳王は粗利重視」での運用と成らざるを得ない店舗が多くなることは、容易に想像できる。背景には、「牙狼金色・AKB2のアウトが下がるので、抜き切れない」と、スロットからの顧客流入により、結果的に「スロットの粗利が減少傾向になる」事が予想され、店舗全体の粗利確保が、どうしても「新台の北斗」になってしまう事が懸念される。

■導入台数を検証してみる。
(1)「大海3」に関しては、2つの考え方がある。
一つは、一応の適正粗利を目標に【稼働率で勝負する】戦略として・・・「少な目の台数で導入」として稼動低下を抑える。もう一つは、完全な【集客稼動を重視する】戦略として・・・「1ボックス(または以上)の多台数導入」を仕掛ける。また撤去機種は、「沖海3の半分」を基準として、「大海2の稼動がある店舗は、大海2は残す」方向性がベターであろう。逆に、「沖海3、大海2以外の海物語シリーズは、この際撤去すること」は重要で、稼動の無いミドル海は、店舗を陳腐化させてしまう。

(2)「北斗拳王」に関しては、多台数戦略の勝ち!
そもそも、低粗利での運用が考え難い現状も踏まえた上で、基本は「大海3の2倍の台数」となる。無論狙いは【集客と粗利】である。「牙狼金色」との兼ね合いがあるが、『牙狼金色を減台(=転売)して、その減台数の2倍を導入する』手法で、マックス台数を増加させることも、一考の価値はある。そもそも【ビッグコンテンツMAX機】は、多台数の店舗に集客が偏る事は必然の流れであり、自店舗のスロット顧客が他店舗流出することを食い止める為にも、それ相応の台数設置は必要となる訳である。

更に、今後リリースされるであろう(12月7日週!?)「エヴァ9MAX」に加え、「慶次7」のリリースもあるであろうことを考慮し、「牙狼金色の適正台数」「北斗拳王の減台」「エヴァ9の適正導入」「慶次7のトドメ」が、年末商戦への流れとなる。この点に関して、最も注意しなくてはならないのが、『全体市場に流されない事』にある。あくまでも【自店舗としての適正化】と、【自店舗としての12月の終着点】を、常に考えて導入する事が望ましい点は、忘れないで欲しいと思う。

<最後に>2機種の導入台数予想をしてみる。
「大海3」・・・10万台にギリギリ届かずか、なんとか10万台完売。
「北斗拳王」・・・12万台を超えるが、13万台は届かず。
・・・と、勝手に予想してみたが、さて結果はどうなる事でしょう。皆さんは、どう思いますか?

【機械活用術】については、来週のコラムリリースをお待ち下さいね。

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高橋正人

パチンコ業界歴30年の大ベテラン。ホールや機械について、すべてを知り尽くしたコンサルタント。現在、有限会社トータル・ノウ・コネクションズ代表取締役社長、株式会社エル・イー・オー代表取締役社長。

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