高橋正人「大海3で競合店に勝つ凄技」

2014.10.15 / 連載

高橋正人のパチンコ運用リアル養成講座

[第19回]大海3でライバル店に勝て!

まずは、スペック概略の再確認から。納期は11月3日から。特賞確率が「=1/348.6」(高確率=1/34.86)・「確変継続=60%」。計算出玉が<通常時当り>突2R=0個・15R=1,320個で、参考販売台数は、「10万台」想定。スペックの留意点は、ヘソは3個、電チュー2個賞球なので、通常時のベース計算が複雑になるので、PC設定には注意が必要です。

ステージ性能は従来の「海シリーズ」と比較して「やや辛め」の仕様。更に辛く使用するため、推奨設置傾斜「3分5厘」です。

<ココでの運用ポイント>
本質的に「ヘソ入賞」は5.0回以下になる。よって「ステージからの入賞」は更に玉軌道による入賞が少なくなってしまう。よって、可能な限りステージからの入賞を下げる方向性を推奨します。また、ワープ入賞ゲージが甘いゲージ設計になっているので、入賞口と共に、周辺のゲージ構成にも気を配る必要性がある。更に、甘ベース構成の考え方次第で、電チューS値が変動する事から、優先事項は「甘ベース値優先」のゲージ構成となる。

スタート入賞性能として、ヘソへの寄玉は「そこそこある」、寄釘ゲージ設計。しかし、ジャンプピッチに対してヘソゲージが高い位置の設計により、ヘソ入賞は少なくなるゲージ構成になっている。また、液晶19インチにより「風車〜ヘソ」の距離も長く、「スタートスランプ」も大きくなります。

<ココでの運用ポイント>
少しでもスタートスランプを減少させる為にも、【寄釘】は狭く概ね真っ直ぐの「板11.50」統一で問題ない。ヘソピッチは、入賞し難い設計なので、「板12.00」で「5.0回入賞程度」が基準となるでしょう。

アタッカー&出玉性能は、「センターアタッカー」となりますので、左右からの入賞があり、当然ながら「カウントオーバー入賞」は多くなる傾向。出玉個数は「1,280個〜1,320個」の範囲で収束する事が望ましいでしょう。

<ココでの運用ポイント>
元々損益分岐点S値が高いスペックなので、個数としての標準値は「1,320個」になるゲージ設計で十分。
ほぼノーマル整備のままで、概ねその数値になります。また、甘ベースの変動に伴い、出玉が変動する可能性がるあるので、『出玉数値は結果論数値』として考えた方が良いと思われます。

甘ベース性能は、【スルー入賞率】の高低・【電チュー入賞率】の高低で、甘ベース値が変動する事となるが、「電チュー入賞率の高低」は、通常時の電チュースタート値に影響が出ます。「スルー入賞率の高低」では、「25回/分」以上で変わることは無いと思われます。

<ココでの運用ポイント>
電サポ中は「電チュー開放=22.4回/分」となるので、スルー入賞が「それ以下」になると、電チュー開放が途切れる事となる。これにより「甘ベースが下がる」。その分岐になるゲージ設計は「スルー入賞口=板11.50」「逃げピッチ=板13.75」程度。また、『電チュー入賞率が下がる』には、下段連釘部分の2箇所からの玉逃げが必要となる。概ね「板12.50」設計で、甘ベース=95%以下になると想定される。

<総評>
とにかく「分岐点S値が高いスペック」が特徴となる機種だが、その【S入賞振分け】は、「ヘソ」「電チュー」に分かれる。また、そのヘソ入賞も「釘からの入賞」と「ステージから入賞」と細分化される事となる。これにより「電チューS入賞が多く」なれば、当然「ヘソ入賞が下がる」。更にステージ入賞が含まれるヘソ入賞は、玉軌道によるヘソ入賞は、明らかに「5.0回以下」になってしまうであろう。その反動を少しでも軽減するには、入賞スランプを軽減する手法を熟知する必要性がある。また、停止秒数は、保留0・1は「12.0秒(+停止1.0秒)」だが、それ以上は「5.1秒(+停止1.0秒)」となる。いずれにしても、【回らない=ヘソに入らない】と言うリスクを持っているので、本気で注意されたし・・・と願う。

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高橋正人

パチンコ業界歴30年の大ベテラン。ホールや機械について、すべてを知り尽くしたコンサルタント。現在、有限会社トータル・ノウ・コネクションズ代表取締役社長、株式会社エル・イー・オー代表取締役社長。

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