高橋正人「冬〜春は甘デジ豊作期」

2015.12.16 / 連載

【水曜】高橋正人のパチンコ運用リアル養成講座

[第78回]「パチンコ〜新機種考察…甘デジのビッグコンテンツは使えるのか?仕様からの考察

2015年12月7日、満を持してサンセイから「CRA牙狼金色になれ RR」がリリースされた。時を同じくしてニューギンより「CR真・花の慶次 N2−K」もリリースされた。このマックス機の王道ビッグコンテンツ機種が時を同じくして登場した12月。そしていよいよ2016年1月を迎えるが、前半には北斗・ルパンというビッグコンテンツ甘デジがリリースされ、さらに加えて甘デジ絶狼もリリースされる。さらにさらに2月には「CRA海物語3R」がリリース確定。こんな状況の甘デジのリリースに対して、どう対応すべきなのか?・・・考察してみようと思う。

■まず、甘牙狼VS甘慶次の結末予想は?
設置台数比較では、甘牙狼(=4万台)対甘慶次(=4千台)の10対1くらいの比率と想定される。導入1週間の結果としての稼働アウトは、甘牙狼(=39,000)対甘慶次(=42,000)と、やや慶次に分がある。これは、当然ながら販売台数合計の差もあるが、それは全体論過ぎる話。個別エリアで考えるならば、重要なファクターは2つ。一つは「設置店舗数」であり、もう一つは「店舗設置台数」である。現実の設置店舗数は、「慶次1に対して、牙狼が4倍弱」であり、設置台数は「慶次1に対して、牙狼2倍強の台数」となる。

営業結果上の数値としては重要な玉単価があるが、これが低いほど稼働低下率は低いとされ、高い程稼働低下が激しいと言われる参考比較値になる。結果的には「牙狼に比べ、慶次は6銭ほど高い」結果となっている。若干の不安材料でもある。

■1月前半は、スペックがまったく異なる「CRデジハネ北斗の拳6慈母 STD」と「CRAルパン三世8 9AS」
・北斗慈母は、フルST仕様の「確変10倍アップのST5回転」という甘海スペックで、時短100回も有している
・甘ルパンは、V確ST仕様で、「突入50%&継続100%の、ST=75回転」という仕様で、特賞7種類もある
北斗慈母の方は、海物語で慣れた「甘デジっぽい安心感がある」が、甘ルパンの方は、過去のマックス機仕様を「そのままちっちゃくした」感じになる。個人的には優先順位は「ドキドキ感より安心感」を優先することとなる。現実的には・・・ザックリ仕様としては、甘牙狼=北斗慈母で、甘慶次=甘ルパンと考えて良いだろう。

1月末には「CRA絶狼 RR−Y」が控えているが、こちらはV確ST仕様で、突入50%、継続100%、ST=40回転。最大大当り出玉は16R=2,240個を備えている。とは言え16R大当りの振り分けは10%に過ぎない。それよりも確変時の継続回数が1.7回と低く、大当りの90%が約500個で2連チャン以下の継続は、さすがに懸念される材料となる。10%の2,240個を優先するか?低い継続率を考慮するか?・・・思慮するところでもある。

■2月には、甘デジ最強コンテンツの「CRA海物語3R」が待っている
こちらの仕様は、従来の甘海(ST仕様)とは異なり、確変=50%仕様、時短=33回転となっている。1999年リリースの「CR海物語3R」(1/315.5、確変50%)を、そのまま継承し甘デジ出玉に変更した仕様となる。「確変突入したら次回の当り保証」の海物語イメージを踏襲した甘デジは、仕様考察からは、チャレンジする価値はあるだろう。

<備考>
牙狼・慶次・北斗・ルパン・絶狼・海物語・・・コンテンツは比類を見ない甘デジ集中時期である。本来、集客力を考えるならば、全部買いである。しかし時代は「稼働継続力」の時代でもある。甘デジであることを考慮するならば、実績が出た後の評価を見た後で、「高い価格でも中古導入」の選択も、十分考えられる。がしかし、今後のくぎ問題に関連しての撤去対照機種があったりすると、その新機種の中古流通自体が減少することも考えられる。そんな背景を考慮しつつも、冬〜春の甘デジ戦線を乗り切りたいモノである。

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高橋正人

パチンコ業界歴30年の大ベテラン。ホールや機械について、すべてを知り尽くしたコンサルタント。現在、有限会社トータル・ノウ・コネクションズ代表取締役社長、株式会社エル・イー・オー代表取締役社長。

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