高橋正人「他言無用!猪木5の極秘情報」

2015.01.29 / 連載

【水曜】高橋正人のパチンコ運用リアル養成講座

[第35回]猪木5の超研究

まずは、スペック概略の再確認から。納期は2月1日からリリース。参考販売台数は4.5万台想定。特賞確率が1/399.6(高確率=1/94.98)、V確ST150回・通常後=100回時短です。V確突入=51.0%・継続=100%(継続率=79.6%)。出玉は「賞球=3&3&10&6&14」・「下アタッカー=9カウント」「Vアタッカー=6カウント」「下13R=1521個」「下13R+右V1R=1551個」「下15R+右V1R=1785個となっております。

【スペックの留意点】
枠は今作から「新枠」登場となる。スペックは基本的に「V確マックス」で、ほぼ「牙狼」と同等の仕様になる。異なる点は、「Vアタッカー」が、6個賞球×6カウントと出玉抑制している点くらいである。

◆【ステージ性能】
基本的に「激甘!」の仕様です。「推奨設置傾斜」は、キッチリ起こしての2分0厘推奨です。

※<ココでの運用ポイント>※
「損益分岐点が低い」スペックなので、とにかく「ワープ入賞」は限界まで抑える必要性がある。仮に「通常営業S値=5.3回」程度で運用したとして、ステージからの入賞分が0.5回程度の占有をすると、ゲージ上からのヘソ入賞は『明らかに5.0回を下回る』事となる。『回らない』イメージにならなければいいのがが・・・。

◆【スタート入賞性能】
「出率100%分岐点S値=5.6回」目安なので、実際の営業は「S=5.3回」程度となる。「バラ釘」部分は、上下に分離するゲージ構成が可能であり、非常に優秀なゲージ設計かと思われる。
※<ココでの運用ポイント>※
参考図(写真2枚目)は、ワープ入賞を抑えるゲージ設計が必須で、玉軌道が【青ルート】を通るような意識をして下さい。参考図(写真2枚目)は、【逃し玉】を作る設計で、玉軌道の【赤ルート】振分部分にて、逃し玉を作る意識が必要です。

◆【アタッカー&出玉性能】
16R出玉の平均値は、概ね「1750個」前後となるが、カウントオーバー入賞がやや多く、バラつき幅が大きい。カウントオーバー入賞は「下15R中=2〜8個」程度で、結果的に「80個程度の誤差」が発生する事となる。また、カウントオーバー入賞の際は「入賞音声」があり、その事を告知する演出が成されている。
※<ココでの運用ポイント>※
後述する【甘ベースゲージ設計】参考図(写真2枚目)部分との関係で、出玉連動する様になる。『甘ベース値を抑える』参考図の玉軌道から、更にフロック側への「逃し玉」が多くなると、必然的に出玉は減少する事になる。

◆【甘ベース性能】
電チュー賞球は「3個賞球」となっているが、直近の釘と電チューの開放羽根との距離が広いので、開放しても入賞しない場合が発生します。よって高くなる心配よりも、低くなり過ぎる事が懸念されますので、要注意です。


※<ココでの運用ポイント>※
参考図1部分(写真2枚目)の運用次第になる。最初に1と2の振り分けでコントロールし、最終的には「羽根直近の⇔釘の寄せ角度」の角度設計でも甘ベース値が変わるのが「やや寄せ気味」を意識した方がベターである。また、右スルー入賞による「サブデジタルのメモリー」は枯らす事の無くても十分電チュー側で対応可能となります。

<総評>
スペック的には「牙狼」に近いスペックだが、「牙狼」の指名客を奪い取るまでには至らないと思われる。ただ、「真・花の慶次」のように確変中でも400個出玉が30%あるようなことは無いので、「1回の当り=1箱出玉」の安心感はあるのが、逆に「牙狼」との棲み分けを迫られる事も、早期稼働低下の懸念材料となる。また、「暴れん坊将軍」「カイジ3」との稼働合戦の様相を呈している事もあり、営業運用面では、全体的に「稼働より粗利」の傾向となる事は否めない。早期転売のよる中古価格低下の可能性も否定出来ないので、注視する必要を感じます。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

高橋正人

パチンコ業界歴30年の大ベテラン。ホールや機械について、すべてを知り尽くしたコンサルタント。現在、有限会社トータル・ノウ・コネクションズ代表取締役社長、株式会社エル・イー・オー代表取締役社長。

エル・イー・オー, トータル・ノウ・コネクションズ, 猪木, 高橋正人