高橋正人「三國志で制覇する虎の巻」

2015.05.21 / 連載

【水曜】高橋正人のパチンコ運用リアル養成講座

[第49回]三國志の大研究

まずは、スペック概略の再確認から。 【納期関連】・・・「6月7日」〜リリース。参考販売台数は「1万台弱」を想定。 【確率関連】・・・「特賞確率=1/399.6」【確変ループ仕様】・確変突入(継続)率=77.0%・通常後時短=無し。 【出玉関連】・・・「賞球=3&3&5&6&14&14」(他穴=5個&6個)(アタッカー=14個賞球・9カウント) ・出玉・・・「突16R=0個」「下4R=468個」「下4R+上12R=1,872個」。

【スペックの留意点】

「ヘソスタート」のメモリーは【エイトメモリー(8個メモリー)】仕様となっており、特図1と特図2の比率は「1対1」振分。 通常時の状態では、「玉無し突16R=37.5%」対「16R出玉=37.5%」と「1対1」になっており、「下4R」の当り は『たった2.0%』に過ぎない。また通常当りは「下4R」当りとなり『時短機能は付いていない』。 確変時(右打ち時・特図2抽選)は、「37.5%×2」の75%が「出玉あり16R特賞」となり、他特賞は同じ。

◆【ステージ性能】

基本的には、『辛め』の仕様となる。但し、連釘からの「ハネ上げ玉」は、ヘソ入賞が『やや甘め』の軌道になります。

※<ココでの運用ポイント>※

<写真2枚目参照>⇒【設置傾斜】は「起こし気味」での運用として【3分0厘】がオススメ。 また、「ワープ入賞口」の【V字】への「玉軌道が多くなる」可能性が高いので注視する必要があります。

◆【スタート入賞性能】

「出率100%分岐点スタート値=5.7回」目安なので、実際の営業は「S=5.4回」程度を想定している。 また「特賞出玉」がほぼ固定化されているので、分岐スタート値のシミュレーション変化もほぼ皆無となる。 ※<【バラ釘部分】での運用ポイント>※ 風車からの外逃げ玉が無い事から、【バラ釘部分】での外逃げ玉が「ある程度確保」されている設計がベターとなる。 <写真2枚目参照>⇒【バラ釘上部】にて【外逃げ玉】軌道は、そのまま<参考図㈫>での「外逃げ玉」を生じさせる事になる。<写真2枚目参照 >⇒この【V字釘】での「内・外」の振り分けが、重要になる。【内】はワープへの寄り玉となる軌道となる事に注視。 ※<【連釘部分】での運用ポイント>※ <写真2枚目参照>⇒「連釘とプラ役物」の間隔が短いので、ココでの玉軌道が安定化しやすいので、スランプ軽減化に役立ちます。 ですが、【ジャンプピッチ】設計が「やや広め」なので、「落ちる逃げ玉」の安定が重要になります。

◆【アタッカー&出玉性能】

「上アタッカー」の出玉は【12R=1,375個】として、完全固定となります。「下アタッカー」は玉軌道の設計の差で、 出玉個数に多少の差は出ます。 ※<ココでの運用ポイント>※ <写真2枚目参照>⇒【黒V字】部分がアタッカー直近の軌道設計になるが、その上部【赤V字】部分が「スルーへの軌道」と「他穴」 方向への軌道分岐点になるので、重要なポイントとなりますので、要注意部分になります。 注意すべき点は、スルー側への玉軌道は、その『全てがアタッカー入賞玉』となります。

◆【甘ベース性能】

基本的に、『スルー通過率の影響は少ない』ゲージ設計となる。 ※<ココでの運用ポイント>※ <写真2枚目参照>⇒【スルー通過率量の高・低】は、ほとんど意味が無く、「IN」「OUT」のV字分岐が玉軌道変化の全てとなる。

<総評>

コンテンツの機軸は、コーエーテクモゲーム社の人気ゲーム【三國志】がベースモチーフとなっている。 演出面での特徴は、「8個保留システム」を最大限に活用した、『メモリー満タンでの【龍撃チャンス】演出』も、稼動貢献に 役立つと思われる。ただ、通常大当たり(4R)に対して「時短が無い」点は、「即ヤメ」の機会を誘発する可能性が高く、 『出玉も少ない当りで時短も無い』と言う打ち手の残念感を増長させてしまう懸念は拭えないであろう。 【要注意】事項として、現実『可能性としては少なであろう』とは思うが、右上部での【玉掛かり】は現実起こる可能性がある。 左部分の連釘の「上から3本目と4本目の間隔」が広く、そこに玉が押される形で掛かる可能性は否定できないので要注意。

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高橋正人

パチンコ業界歴30年の大ベテラン。ホールや機械について、すべてを知り尽くしたコンサルタント。現在、有限会社トータル・ノウ・コネクションズ代表取締役社長、株式会社エル・イー・オー代表取締役社長。

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