高橋正人「フィーバーパワフル極秘情報」

2015.02.10 / 連載

【水曜】高橋正人のパチンコ運用リアル養成講座

[第37回]フィーバーパワフル

まずは、スペック概略の再確認から。2月15日からリリース開始で、参考販売台数は1万台想定。特賞確率=1/99.9(高確率=1/12.0)、フルST=8回・電サポ=25・50・100回。ST(8回転)連チャン率=50.15%。「賞球=3&3&10&12」・「アタッカー=7カウント」、出玉=4R=308個、6R=462個、15R=1,155個。

【スペックの留意点】
同メーカーSANKYOから昨年11月リリースされた「CRFクィーン」と比較すると、ほぼ同様のスペックではあるが、「時短の配分」・「特賞ラウンドの配分」がやや異なる。最も注意すべき点は、「CRFクィーン」には搭載されていた、【エイトメモリーシステム】(通常時8個メモリー)が、『パワフルには搭載されていない』事にとなる。

◆【ステージ性能】
基本的に『激甘!』の仕様につき要注意。「推奨設置傾斜」は、『起こすと甘くなる』傾向を有しているので要注意です。
※<ココでの運用ポイント>※
『ワープ入賞からのスタート入賞率が高い』上に、通常時の【エイトメモリーシステム】が無い事から【スタートスタンプ】
を誘発する可能性が高くなる。これを少しでも軽減する為に、<参考図㈰ブロック>&<参考図㈪ブロック>からの「外逃し」玉が多いことに越した事は無い。

◆【スタート入賞性能】
「出率100%分岐点S値=5.9回」目安なので、実際の営業は「S=5.6回」程度となる。
※<ココでの運用ポイント>※
<写真2枚目の参考図ブロック>の「逃げピッチ誘導釘」が設計されていないので、ココからの「逃げ玉」は少なくなるが、「如何にこの部分への玉軌道が多くなるか?」・・・それが最大の懸念材料である。

◆【アタッカー&出玉性能】
【ワイドアタッカー】のサイズから、出玉の変動は難しく、基本的に固定出玉個数となる。ただし、センターアタッカー設計のため、両サイドからの入球があり、「カウントオーバー入賞」はやや見受けられる。
※<ココでの運用ポイント>※
<写真2枚目の参考図ブロック>のゲージ設計が変更されたとしても、出玉個数の変化はほぼ無いに等しい。そもそも『このV字部分内
には玉が流れてこない』

◆【甘ベース性能】
「スタート」への寄り玉が多い傾向につき、「スタート入賞口」から漏れた玉が、直接電チューに向かうので、激減する事はほぼ無いゲージ設計となる。
※<ココでの運用ポイント>※
風車下の【下段連釘】のピッチが全ての基軸となるので、「4か所全てが同じピッチ」となる方が望ましい。1か所だけでの数値変化は「僅かの差値」となる。

<総評>
SANKYOの【リバイバルシリーズ】と言って良い「クィーン(甘)」〜「真花月(ライト)」〜「パワフル(甘)」のリリースの流れになっているが、「真花月」の作り込みは『既に花札図柄では無い』図柄であり、相応に『無理がある』演出面がフィーカスされてしまい、稼働貢献に影響が出てしまった。このパワフルは【甘デジ】であり、【単純】であり、当り体感と連チャン感は、クィーンを彷彿されられるだろうと思う。ただただ残念なのは、通常時の「エイトメモリーシステム」を、あえて排除してしまった事にある。

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高橋正人

パチンコ業界歴30年の大ベテラン。ホールや機械について、すべてを知り尽くしたコンサルタント。現在、有限会社トータル・ノウ・コネクションズ代表取締役社長、株式会社エル・イー・オー代表取締役社長。

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