高橋正人「フィーバークィーン凄技運用術」

2014.11.12 / 連載

高橋正人のパチンコ運用リアル養成講座

[第23回]フィーバークィーンは1パチ運用も考慮!?

まずは、スペック概略の再確認から。納期は11月16日にリリース開始。参考販売台数は「1万台」想定。特賞確率=「=1/99.9」(高確率=1/12.0)で「確変ST突入=100%・ST回数=8回」。計算出玉・・・5R=400個(89%)・16R=1,280個(11%)です。

スペックは普通のST仕様の甘デジですね。「大当たり⇒ST8回転⇒電サポ時短(32回or92回)消化」の流れで、特に問題は無い。【ST中の連チャン率】・・・50.1%・【時短での引き戻し率】・・・32回=27.5%/92回=60.4%。トータル=65.7%です。通常時「エイトメモリーシステム」を搭載していますので、スタート有効率は高く、手放しも少なく、時間稼動効率は高い。ただ、「16R=11%」と言う比率が、今の時代に受けるかどうかは微妙な気配感は否めない。ステージ性能は、基本「やや甘い」仕様です。推奨設置傾斜は、起こし気味の【3分0厘】です。

※<ココでの運用ポイント>※
「ワープ入賞口」が特殊で、クィーンの特徴を継承していますが、それなりの入賞率の変化は可能です。その為には、上部「天釘」部分を統一整備する必要性があり、左右対称となりますので、整備箇所は多くなりますね。入賞口直近の「傘釘2箇所」は、「概ね13.50mm」統一で十分です。

スタート入賞性能は、風車からの「ヘソ寄玉」が多い設計となっています。ノーマル設計だと、スタート値がやや高めになる可能性が大。

※<ココでの運用ポイント>※
風車のからの「逃げ玉」があった方が、スタート統一に有効です。【寄釘】はやや広めの「11.75mm」程度がベター。ジャンプピッチは、SANKYO恒例の「広い設計」となっていますので、「0.25mm差⇒S=0.15回」程度。

アタッカー&出玉性能は「カウントオーバー入賞」が多発します。計算MAX出玉が「16R=1,280個」となっていますが、それが最低出玉個数となる可能性が高く、最大「1,350個」程度までバラツキがあります。また、特賞中の「R間止め打ち」と「左右均等打ち」で、更に増加させる事も可能ですから、日常的な出玉管理は重要です。

※<ココでの運用ポイント>※
「89%が5R」特賞ですし、「賞球11個」と少ない賞球ですから、アウントオーバー入賞については、最初から諦めておきましょう。「ゲージの綺麗さ」を優先した方がベターな選択です。

甘ベース性能は電サポ中の【SA値】は、ST8回を意識してか「SA=8回」程度になります。よってST消化は約1分。このペースだと、16R後の「100回電サポ」消化が約12分3秒。「BA=90%」で120〜130個の出玉が減少します。

※<ココでの運用ポイント>※
左右2箇所の整備となりますが、各々「内側釘=7度上げ」「外側釘=3度上げ」が基準となり、いわゆる「段違い」が必須。基本的に、『上から注視する』事になりますから、ピッチ幅だけの問題ではありません。100回電サポで、打ち手のストレスを与えない様に、「高めの運用」が好ましいと考えられます。

<総評>
基本ゲージは「左右対称」です。問題は「ヘソへの寄り玉が多い設計」と言う事だけです。
いくら「昔の良き時代は・・・」(ヘソが板11、50以下。もしくは玉ピッチ整備されていた時代)と言われても、果たして今の現状にマッチングするのかどうかは、やや疑問あります。早めの「1パチでの運用」も考慮しながら、粗利バランスを考えておきたいところです。

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高橋正人

パチンコ業界歴30年の大ベテラン。ホールや機械について、すべてを知り尽くしたコンサルタント。現在、有限会社トータル・ノウ・コネクションズ代表取締役社長、株式会社エル・イー・オー代表取締役社長。

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