高橋正人「パチンコ決算商戦始まる」

2015.01.22 / 連載

【水曜】高橋正人のパチンコ運用リアル養成講座

[第34回]パチンコの勝負は4月だ!

1月も半ばを過ぎ、気が付けば「3月商戦」に入っている新機種リリース。ボチボチと「新筐体」と「キーワード」が乱舞する気配も感じるこの頃ですが、この3月商戦に対して、「ホール側はどう対応するべきなのか?」を考えてみる。

 ■メーカーは「決算商戦」を狙っている 3月は多くのメーカーにとって最終決算月となる。通常我々は「年間販売台数」と言うとき、「1月〜12月」の 販売台数を指標とするが、3月決算の法人としては、昨年4月〜翌年3月の決算が重要となる。つまり、販売成績が芳しくないメーカーにとっては、最後の追い込み商戦時期になる。ホールとしては、その環境が背景にある事は知った上で、 3月機種の購入台数を考えてほしい。

■3月は導入機種数が重要になる 機種評価で「あれが良い。これがダメ。」と言う「主観的評価」は、今回は必要なファクターだと思っている。「相対的な客観評価」を重視してしまうと、月間の総台数が増加する傾向に陥るであろう。それよりも「オレはこれが良い」&「オレはこれがダメ!」と言う超主観的は観点で選別して良い。本来あっても良かった機械はあるだろうが、無ければ困るような機械は、早々現れないと私は判断している。無論、未来を見据えた機械選択も考慮しなければならない状況もあるだろうし、機種はあっても台数少なめが基本。

■3月の選択肢はプライオリティ つまり必要な事は「優先順位」になる。そしてその優先順位は3つある。第1に【優先選択】・・・主観(個人)的に、「どの機種が気に入ったのか?」の優先順位付けである。第2に【排除選択】・・・自店舗において「無用な機種はどれなのか?」の順位付けである。第3に【選択優先】・・・未来投資予測という「いわゆるお得意様になるのか?」の判断である。以上の「3つのプライオリティ」に準じて、同時に思考して、同時に判断していく必要性がある。ただし「機種選択」であって、「導入台数」では無い事は踏まえておいてほしい。

■本線は4月にある 全く見えていない「4月のパチンコ新機種」であるが、今年の「GW前を控えた4月の新機種投下は多い」と想定。強いて言えば、今年のGW前商戦は、「買い手市場」になると私は踏んでいる。しかし、マックス機を中心として、それなりの機種は出てくると思われる事から、ここでの機種&台数選択は、すぐにやって来る「盆前商戦までの3カ月」のベースとなる可能性が高く、資本投下も必要になる可能性が高い。・・・だとすれば、「予算は4月へ」が本線になる。それを見据えた「3月戦術」を考えねばならないであろう。

<総評> 今から作成すべき書式がある。それは【GW突入時の島図面】である。もちろん4月の販売機種が公表されていない以上、 完全に「想像の世界」かもしれない。しかし、「今の自店舗がどういう形で近未来(数ヵ月後)を迎えるのか?」それを 考えなければならない。GW突入時その時に、「マックスのあの機種は何台がどこにあるのか?」。はたまた「ライト ミドルの島構成は有るのか?無いのか?」「この島構成は、4台構成なのか?5台構成なのか?10台構成なのか?」 そのイメージが無ければ、いつも場当たり的な機械運用になってしまう。無論ムダな機械代も掛かる事になる。それらを払拭するのは、店舗長のイメージでしかない。また店舗長は、それを「論理的に説明する」責務がある。そのイメージに向かって、『今何をどうするのか?』・・・行き先が分かれば、あとは手段を考えるのみである。

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高橋正人

パチンコ業界歴30年の大ベテラン。ホールや機械について、すべてを知り尽くしたコンサルタント。現在、有限会社トータル・ノウ・コネクションズ代表取締役社長、株式会社エル・イー・オー代表取締役社長。

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