高橋正人「エヴァ9大研究 ※ゲージ表付き」

2014.11.26 / 連載

高橋正人のパチンコ運用リアル養成講座

[第25回]エヴァ9大研究

まずは、スペック概略の再確認。納期は12月7日リリース。参考販売台数は「10.5万台」想定です。特賞確率=「=1/390.1」(高確率=1/62.6)、高確率ST突入=100%・ST回数=100回転。計算出玉・・・賞球=3&2&3&10&15・突確2R=0個・4R=504個・8R=1,008個・15R=1890個です。

スペックの留意点は流行の「V確」では無く、「突入&継続共に100%」の単純なST仕様スペック。継続率は「80.0%」となる。ヘソ入賞のメモリーは、通常時「エイトメモリー」仕様で、特図1・特図2の相互振分「1対1」となっている。確変中は「右打ち」で、特図2用の電チューが装備されているので、抽選内容においては、特に問題はない。ステージ性能は過去の「エヴァ」シリーズ同様に、基本「甘い」の仕様です。推奨設置傾斜は、起こし気味での【3分0厘】です。

運用ポイント
ステージが甘い分、ワープ入賞次第でスタート値が変わりやすいので、「ワープ入賞の均一化」が望まれる。入賞口の上部の「V字」での誤差は、極力避けておかねばならない。また、この振分け次第で「ワープ入賞=S入賞」が変化する。
また、【ワープ入賞を避けるルート】を意識したゲージ設計を心掛けておくとベターです。

スタート入賞性能は風車上「寄釘」〜「風車」の距離がやや長い為、風車からの「外逃げ玉」がやや多い仕様となっている。ヘソ横の「ジャンプ釘ピッチ」は、相変わらず「14.00mm弱」と広めの設計となっている。

運用ポイント②

風車の「左右角度変化」により、逃げ玉の多・少が出てS値に影響が出る。よって、【風車の左右角度が重要ポイント】となる。またヘソ横「ジャンプピッチ」は、初期設計が広い事から、ココからの逃げ玉が多い。よってこのピッチ差はS値差に直結する事となる。
アタッカー&出玉性能は「ラウンド間秒数=1.9秒」と、いわゆる普通の仕様だが、「ラウンド間の止め打ち」効果は「約50個」程度あるので要注意。
また、実質出玉個数は「15R=1,850個前後」となり、ゲージ設計上での変化はほとんど無い。

運用ポイント③

一応、甘ベースのゲージ設計次第で、【特賞出玉を減少させる玉軌道】の通過率により、やや変化の可能性はある。しかし「ほとんど皆無」である事から、結果的には誤差範囲レベルとなる。よって「出玉個数は結果的数値」として見る事になる。また、電チュー賞球は「2個賞球」となっている(1当たり4回開放)。電チュー直近上の【V字】ゲージの設計にて、甘ベース値は変化する、

運用ポイント④

この【V字】ゲージから右側へ流れた玉は、必然的に「電チューに入らない玉」となるのだが、その直下の釘間を(概ね11.50mm)通過した玉は、アタッカー入球する玉となるので、出玉変化への影響は基本的に出ない。問題は、この【直下ピッチから右側へ流れた玉のみ】アタッカーへの入球されない玉の軌道となる。

<総評>
既に「シリーズ9作目」となった当該機種だが、MAXスペックとしては、2007年1月リリースから「約8年」経過しての登場。時代背景は「マックス人気」になっている昨今である以上、無論「集客力に対して」ではあるが、「導入は必須」であり、年末商戦の最注目機種でる事は否定の余地は無い。ただ、長期稼働への期待値に関しては、賛否両論あるとは思うが、次の大型コンテンツが、1月後半の「真・花の慶次」となる以上、稼働・粗利の運用活用に対しても、それなりの需要と貢献はするであろうと思われる。また、前作「エヴァ8」が8万台のリリースがあった事を踏まえても、『10万台は超える台数』となると想定できうる。

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高橋正人

パチンコ業界歴30年の大ベテラン。ホールや機械について、すべてを知り尽くしたコンサルタント。現在、有限会社トータル・ノウ・コネクションズ代表取締役社長、株式会社エル・イー・オー代表取締役社長。

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