青山真将樹「詐欺コンサルの詭弁術を暴露」

2015.02.10 / 連載

【月曜】青山真将樹のデータダイナマイトweb出張版

第41回:悪徳コンサル撃退法!

オス、読者諸君‼ 勉強してるか⁉ 今週も良い話をしてやるからな‼ 真剣に聞かないヤツは超美技「不知火」で仕留めてやる‼

2015年はコンサル被害がひどいな‼

編集部に聞いたら、最もアクセス数を稼ぐネタは「悪徳コンサルネタ」らしい。コンサルに苦しめられている幹部・店長が多い証拠なんだろうな。業界コンサルはかなりの確率でインチキなんだけど、業界の経営者はコンサル好きが多いから、コンサル被害は一向に減らないな。むしろ、市場環境が厳しくなる年ほど心の隙につけこんだコンサルが活躍するから、2015年は特にコンサル被害がひどい年になりそうだ。しかも、最近、手口がドンドン悪化していて、悪徳コンサルと「ネタ不足業界メディア」がグルになって、出所の怪しい話を拡散しまくってる。「定量制」なんて典型的な例だな。某業界誌に「定量制」とか「ラッキナンバー制」とかが、「今年の時流‼」みたいに拡散されてたが、雑誌に掲載されている実施店に行ってみろ、全くお客さんなんかついてないぞ。ホール側の業界団体はメーカーに「機械代を安くしろ」というだけでなく、実体と大きく乖離した話題を拡散し続ける業界メディアにも釘刺しした方が良いんじゃないか(あれは絶対に裏があると思うぞ)?

さて、話を戻すと、悪徳コンサルが濫用するキーワードが「時流」「集中投資」「一点突破」「専門店化」「大手との真っ向勝負を避ける‼」の5つ。

現場:「ホントにこれで大丈夫ですか?」

悪徳コンサル:「大丈夫です、これが今の時流ですから‼」

現場:「でも、この商圏は30パイは動いた実績がないですよ、、」

悪徳コンサル:「ヤリ切りが弱いんです。集中投資一点突破すれば必ずイケます‼」

現場:「でも、一番店でもダメだったんですよ。30パイは、、」

悪徳コンサル:「大手との真っ向勝負を避けるんです‼ だからこそチャンスがあります‼」

という感じで、会話が繋がってんだか、繋がってないんだか良くわからないんだけど、使い勝手の良い切り替えしワードを5つぐらい使いこなせると、議論しているような「雰囲気」になっちゃうんだよな。そして、社長が「現場がそんな弱気でどうする‼」みたいな流れにハマっちゃう訳。

オレは業界に入ったばかりの頃、何度もこうゆうシーンを観てきたけど、そこに「まともな論理」なんかないの。悪徳コンサルは事前に「(30パイの場合なら)初期投資がかかるけど、トータル的には機械代を抑えられる施策」みたいに社長に吹き込んでいるから(もちろん、30パイは稼働をつけるためには薄利営業必須等、都合が悪いことは言わない)、会議の場はデキレースで、最初からコンサル有利に設定されているわけ。じゃ、現場はどう対応すべきか? オレがポイントを教えてやる。

対応策1:コンサルとは議論をするな

前述のように、コンサルは「詭弁のプロ」だから、議論すればするほど、現場は不利な状況に追い込まれていく。下手に議論をすると、コンサルに上げ足を取るネタを提供するだけだぞ。「30パイ」の例などは、否定して議論するのではなく、「検討したいので、もう少し具体的な事例を‥‥」とか「自分たちも見にいきますので、どの店か教えてもらえないでしょうか?」など、話の具体性が増す方向にドンドン誘導しろ。実務力の高いコンサルなら、必ず具体的な話をしてくれるぞ。「信用できないな‥‥」と直感的に感じたら、まず、向こうから施策(手のウチ)を出させること。分かったか‼

対応策2:質問と回答はメールで具体的に

会議の場と違い、普段のやり取りではコンサルに積極的に質問をしろ。特に「メール」で質問を行い、文章・数値で回答を貰え。文章にすると、「話の具体性」がモロにわかるから、実体験の伴った話とそうでない話は一目瞭然だぞ。また、「社長が見ていない場でどれくらい誠実な対応をしてくれるか?」という点もコンサルを見極めるポイントの1つ。とにかく口先でのやりとりを極小化するのが悪徳コンサル対応のセオリーだ。

対応策3:機械の話を徹底的に聞きまくれ

オレは改めて思うけど、この業界でホールの業績を上げようと思ったら「機械の理解度」が低いコンサルは絶対にダメだと思うぞ。機械代が少ない企業ほど、機械に詳しいコンサルを雇わないとだめ。マーケティング論とか、フレームワークみたいな包括的な話から機械の具体的なスペック情報まで詳しいコンサルでないと金を払う価値はなし。社長は包括的な話で満足しちゃうから、現場がドンドン“機械の細かい話”をぶつけて、知識レベルを確かめろ。

対応策4:対応は部長クラスを必ず挟め

悪徳コンサルの目的はクライアントの業績を上げることではなく、「社長と友達になって寄生すること」だから、社長以外の幹部が常に監視している状況でないと、とんでもない方向に導かれる可能性があるぞ。特に、“必ず社長と飯を食いたがるコンサル”は絶対に要注意。100%下心があると考えて良いぞ。

対応策5:悪徳コンサルのセミナーには不参加

悪徳コンサル被害が収まらない理由の1つが、「全部断るのは悪いから、セミナーぐらいは‥‥」とセミナーに参加してしまうことだ。そこで懲りずに業績アップネタを持ちかけられて入り込まれてしまう。完全に関係を断ち切れない弱さが同じ間違いを繰り返す理由だな。麻薬といっしょだ。ダメだと思ったコンサルがDM等を送ってきたら中身も観ずに全部ゴミ箱にポイしろ。悪徳コンサルはホールを引っかけるDMキャッチコピーには超時間をかけて作り込んでいるから、読んじゃうと「ちょっと聞きに行こうかな」と思っちゃうぞ。肝に銘じろ‼

どうだ。参考になったか。恐いのは、「悪徳コンサルは自分のことを悪徳だと思っていない」ということだ。「楽にホールからお金を貰うノウハウ」を身に着けた結果、楽な方向に流され続け、「恥知らずなことが平気でできる生き物」になっちゃっている訳だ。だから、接点をもっちゃ絶対にダメ。そのためには、現場が知識と勉強熱心さでコンサルを圧倒的に上回ってアホな話に引っ掛からないようになることが不可欠だからな。無知なヤツは食い物にされるのは競争環境が厳しい業界のセオリーだ。覚えとけ‼ それじゃ、今週はこれまで。またな‼

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グローバルアミューズメント(株) 代表取締役 青山真将樹

元 Hondaの商品企画プロジェクトリーダー。2007年とあるコンサル会社に入社。在籍6年9か月で4度の年間コンサルティング受注額1位を獲得。トップ コンサルタントとして活躍する一方、サラリーマンコンサルは業界に貢献できないと痛感。2013年12月独立。各種データを駆使し、メーカー& ホールの双方にコンサルティングを行う業界唯一のコンサルタントであり経営者。

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