遊技機のサブスクはあり?
2020.02.10 / コラム最近、サブスク(サブスクリプション)という言葉をよく耳にする。一般的には定期購読の意味だが、ユーザーが製品やサービスに対しておカネを払うのではなく、一定期間利用できる「権利」に対して対価を支払うのがサブスクのビジネスモデルでもある。
定額制と似ているが、定額制はただ製品やサービスに同じ金額で継続的に課金してもらうことを指すが、サブスクはさらに踏み込んで、顧客の必要としているものや顧客満足度に注目している。
身近なサブスクで代表的なものは動画配信サービスのネットフリックスや音楽配信のApple Music、電子書籍の楽天ブックがある。
ネット系だけではなく、暮らしに必要な車、家具、家電、衣類、日用品までサブスクの波は広がっている。
サブスクが流行るのは動画を始めとするネット系では1枚のCDやDVDを買う金額で、複数の作品を視聴ができるのでコスパが高いことが挙げられる。
また、車などの高額商品は購入する場合、かなりの出費を強いられるが、毎月の利用料金だけで車に乗れる。
自動車メーカーは諸経費込みの月額定額支払いで、スマホのように2年または3年で乗り換えができ、いつも最新の車に乗ることで、最新の安全性能のカーライフが楽しめる、というのをウリにする。
このサブスクの波をパチンコ業界に置き換えてみよう。
店舗数の減少やホールの購買力の低下で遊技機の販売台数は確実に落ちている。メーカーは販売台数が減少する中で、ホールが買わないからと言って機械代を値下げすることは考えられない。小ロット多品種生産時代は数年前から始まっている。
機械代が下げられないのであれば、もっとホールが導入しやすい方法を考えなければならない。業界には機械のリースはあるものの広く普及することはなかった。
「パチンコ機は使用頻度が短いのでリース期間前に変えてしまう。リースをやること自体に意味がありません」(元Oリース関係者)
一番の問題は所有権移動の問題。リースだとホールには所有権がないので、中古書類も出ないのでチェーン店移動もできない。
それなら一歩突っ込んで遊技機のサブスクだ。定額料金で契約期間中は何度でも入れ替えができればホール側も利用しやすい。
車のサブスクでは、契約期間終了時の査定予想額をあらかじめ新車価格から差し引いて、月々の支払い額を決定している。契約終了時に追加の支払いはない。
メーカーの顧客先であるホールが減少することを食い止めるためにも、サブスクの導入を検討してはどうだろうか。