遊技機にプロジェクションマッピング革命/ユニバーサル

2016.02.05

2月3日、株式会社ユニバーサルエンターテインメントは、同社が開発したプロジェクションマッピングの映像投影技術を搭載した新しいパチスロ筐体「WIZARD」と、不正コインを検知できるカメラ付きコインセレクターの発表会を東京都江東区の本社会議室で行った。

プロジェクションマッピングは、平面だけでなく立体物や空間に映像を映し出す技法で、2012年12月には東京駅、2015年には姫路城に映像を投影させるなど話題となった。東京ディズニーランドでもシンデレラ城に映像を投影する「ワンス・アポン・ア・タイム」などのショーを行っている。

発表に先立ち、同社執行役員・マーケット戦略室の長谷川崇彦氏が製品の概要を説明した。
「遊技機の映像表示装置として、『液晶』に代わる技術は、長い間検討されてきたものの、これまで生まれませんでした。今回弊社では、プロジェクションマッピング技術のような固定の立体物をスクリーンとした映像と、遊技機の融合演出を実現させることができました。弊社が挑戦したプロジェクションマッピング技術搭載の遊技機は、これまでの液晶機とはまったく違う演出を表現することが可能となり、ユーザーに驚きと新しい楽しさを与えられることができると考えております」

新筐体「WIZARD」の基本構造は、メインリール上部に平面スクリーンと立体可動スクリーンが搭載されているもの。通常時は平面スクリーンに映像を投影させているが、特定の演出を契機に立体可動スクリーンに切り替わる。そこにプロジェクターで映像を投影して立体的に見せる映像表現を可能とした。

これまでプロジェクションマッピングは、大規模なショーなどのプロジェクトや高度な医療現場での応用技術として実用化されてきたため、機材の量産体勢が整っていなかった。さらに基本的には人為的な操作を必要とするものばかり。しかし同社では、その投影技術を持ったマイクロプロ ジェクターを量産させ、遊技機に備えることに成功したのだ。

長谷川氏は「今後、過度な射幸性を持った機械はなくなり、新たな楽しさを感じさせる機械が必要になると思います。業界の厳しい情勢に限界を感じている人がいるかもしれませんが、この映像技術をみていただければパチンコ・パチスロはこれからも大丈夫と思っていただけるはずです」と太鼓判を押す。

また、新筐体と合わせてお披露目されたコインセレクターは、投入されたコインをカメラが瞬時に識別し、自店の20スロコインと低貸しコイン、他店コインを判別する。このセレクターはクレマンゴトも検知できるため、ホールの被害を減らす効果も期待されている。

新筐体「WIZARD」を使った機種は近日発表予定とのこと。カメラ付きセレクターが付いた機種も随時開発、発表していくとしている。

射幸性に頼った遊技機が減っていく中で、遊技人口の減少も続く現状。出玉性能以外の魅力の追求は各メーカーにとって必須課題だ。今回、投影された映像はまだ開発中のものであったが、2D映像から3D映像への切り替わりのスムーズさ、映像表現のバリエーションは、これまでの液晶では実現できないものと感じた。同社の遊技機が新たな映像演出の楽しさを創り、ユーザー減少に歯止めをかけられるか期待したい。

© UNIVERSAL ENTERTAINMENT

※掲載画像はイメージ画像、プロトタイプの筐体画像は開発中のものです

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