自分の意見無き者は不採用、特に管理職/パック・エックス

2016.06.20 / 連載

[連載第13回
パック・エックスキャリアアドバイザーが語る「転職のタメになる話」
「自分の考えを持つこと、伝えることの重要性」

こんにちは。パチンコキャリア転職の耳塚です。今週も転職のタメになる話をしていきたいと思います。

他人から良い印象を持たれたいと考えるのが人間というものです。しかし、それが行き過ぎると周りに合わせてばかりで、流されやすくて、場合によっては「自分の意見がない」という印象を持たれることもあります。今回は、これで転職に失敗してしまった事例を紹介します。

新卒採用で広告関係の営業会社へ入社したササキさん(32歳・仮名)は、入社から数年経った後、趣味でもあり興味のあったパチンコ業界へ転職しました。地域一番店もいくつかある強豪企業で順調に昇格し副店長として勤めています。しかし、店長を目指す上で現企業では厳しいと感じており転職を検討していました。お会いした印象は、現場経験も豊富で知識もあり、人当たりの良さもあって誰からも良い印象を抱かれるような人です。

複数社受けたササキさんは、ほとんどの企業の1次選考を通過しました。その中にはやりがいを持って働けそうな企業もあり、役員選考まで進んだのですが残念ながら不採用になってしまいました。1次選考では人事部長から申し分ない高評価だったこともあり、本人も「何がダメだったんですかねぇ……」とかなり落ち込んでいました。

私は気になって不採用の理由を聞いてみたのです。すると、「彼が力のある人材なのは理解できた。ただ馴染んでいくことできっと自社に溶け込みすぎてしまう」という回答でした。面接では、自分の考えについて語ってもらう課題・質問が多くありました。ササキさんは、自身の意見を語らず、当たり障りのない回答に終始してしまったのが不採用の決め手となってしまったのです。

1次選考は基本的には人となりを見ることが多いので、人の良さでいろいろな部分がカバーできます。しかし、2次選考や役員選考となると、営業方針や人材育成など自身の考えを問われることも多く質問は鋭く深くなっていきます。そこに自身の考えが明示されていないと経営者は店舗を任せる判断ができないのです。たとえその考えが間違っていたとしても、自分で考えて行動を起こせる力があるかどうかを経営者は見ているのです。

最後に面接のヒントを教えます。面接で「店舗を見学していただいて何か感じる部分はありましたか?」ということを良く聞かれると思います。実はこの質問の意図は、お店のことを褒めてほしいとか、良い意見を聞きたいのではありません。店舗の問題点を抽出して、自分であればどのような改善をしていくかという答えを通して、考える力があるのかどうかをチェックしたいのです。

面接で、会社の問題点を指摘したり不安な点を聞くことで印象が悪くなることはほぼありません。もちろん伝え方は考えなければなりませんが、それを心配するよりも自身の考えや意見、想いを伝えて「自分を差別化」しましょう。そうして自分のカラーを伝えることは中途採用、特に管理職クラスの採用においては積極的に行うべきなのです。

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(企業プロフィール)
株式会社パック・エックスhttp://www.pac-ex.com/

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