習近平マカオ初訪問で「脱カジノ依存」要望

2014.12.26 / カジノ

12月20日、中国の習近平国家主席は就任後初めてマカオを訪れ、マカオ返還15周年記念式典やマカオ特別行政府の行政長官就任式などに出席した。

返還記念式典で演説を行った習主席は、「マカオ経済を適切に多様化していくとこが持続的な発展につながる」とし、カジノ産業に極度に依存するマカオ経済の多様化を求めた。

現在、マカオの税収の約85%はカジノによって生み出されているが、今年中頃からカジノ産業の成長鈍化が顕著になっており、12月のカジノ収入も大幅なマイナス成長が予想される。このカジノ収入の低迷には習主席自らが推進する反腐敗運動により高級官僚や国営企業幹部などのいわゆる「VIP客」がマカオ渡航を控えていることが影響しているとみられている。習主席は今回の初訪問で、マカオに対して「脱カジノ」のメッセージを改めて送る格好となった。これに対し、2期目の行政長官に就任した崔世安(チュイ・サイオン)長官は、メディアの取材に対し「来年の春からカジノ産業に関する検討を開始する」と述べ、2020年を皮切りに期限満了となるカジノ運営権の見直しや、経済の多様化に向けた取り組みに着手することを明らかにした。

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