経費削減でメンテ代を削った結果、客からクレーム

2019.07.12 / コラム

4円の稼働が揮わないことでホールに様々な弊害をもたらしている。最たる話がメンテナンス代のカットだ。

北関東で8店舗を運営するホール企業のAさんは店長職を経て現在は本社勤務。今まで業者に頼んでいたメンテ業務を経費節減のために社員で行うようになった。

「日々の営業にはまだ困っていませんが、1パチは現状維持がやっと。1パチで利益を取るために閉めたらお客さんが飛ぶのが一番怖い。店舗は老朽化しているが建て替える余裕はありません。この先10年のメンテを考えるだけでも頭が痛いです」

4円の売り上げが激減したしわ寄せが、メンテの経費節減だった。空気清浄機やエアコン、・外壁、トイレ周りのメンテを専門業者から自社の社員に切り替えた。

例えば空気清浄機・エアコンの清掃は業者に頼めば1店舗で15万円ほどかかっていた。それを自社で行うようになったのだが、専門業者ではないので細かいところまで手が行き届かず、タバコの臭いが取り切れずにお客から「臭い」とクレームが来るレベルだ。

不特定多数が使うトイレのウォシュレットは、壊れやすい箇所の一つ。今までなら故障するとすぐに業者に修理を頼んだが、今は「故障中」の張り紙を貼ったままだ。

外壁は毎シーズンごとに高圧洗浄機で洗い流していた。それを今は止めているので外壁に汚れが目立ち始めた。

床磨きは業者に頼まなくなって光らなくなった。

プロの仕事のありがたさを感じる今日この頃だ。

メンテ以外では観葉植物や絵画のリースは真っ先に経費節減の対象となった。

4円の稼働低下であおりを受けているのはコーヒーレディーだ。4円全盛の頃は大当たりすると仲間内で奢りあう習慣があり、1人の客が何杯もコーヒーを買ってくれた。4円客がいなくなるに伴いコーヒーも売れなくなった。1円客は自販機客が多いので、コーヒーレディーの派遣を取りやめるケースも往々にあった。

「旧基準機の撤去が2021年1月末に迫っています。その入れ替え費用を工面するために、メンテ代を抑えていますが、メンテ不足でお客さんを逃したら、何のための経費節減だったのか分かりません。4円で稼働を上げているホールの情報が是が非でも知りたいです」と切望する。

回して、設定を入れる。これを徹底して行うことができれば、4円でも稼働を上げているホールはある。簡単で当たり前のことができずに、それ以外の方法で4円の稼働を上げようとするから無理がある。










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