第3回香港・マカオグルメレポート「PiDEA的好味道」
2014.09.20 / カジノ8(The Eight)/グランドリスボア
香港からも客が来るミシュラン三ツ星の名店
今回取り上げるのは、マカオのランドマーク「グランドリスボア」にある広東料理「8(The Eight)」。同店は、「ミシュランガイド香港・マカオ版」で最高評価の三ツ星を獲得しているレストランで、観光客に加えマカオや香港などローカルの人からも支持されている。料理の味や盛付けやはもちろん、接客サービスなどすべてにおいて最高レベルにあり、マカオを代表する名店のひとつである。店内は高級感あふれるモダン・チャイニーズといった風情で、風水の世界では幸運を呼ぶとされる金魚が描かれた巨大なタペストリーが印象的。同店のメニューは、フカヒレやアワビなどといった“いかにも高級”な名物料理を取り揃えるが、今回おすすめしたいのはランチタイムに提供される50種にもおよぶ「飲茶」メニューだ。「飲茶」は、点心をつつきながら中国茶とおしゃべりを楽しむ、まさに喫茶店のような存在。香港やマカオでは一般的な庶民食だが、同店はこの庶民の味を三ツ星店ならではの確かな味と遊び心ある盛付けで、街なかの食堂とは一線を画した別次元の感動を与えてくれる。
料理に加えサービスももちろん三ツ星
混雑を避けるためにランチタイムを少しはずした14時過ぎにお店に到着。さっそく、エビ餃子や小籠包など代表的な点心を注文した。すると、スタッフが「これは量が多いので半分のサイズにしますか?」、「こちらの方がおすすめです」など逐一アドバイスをくれる。街の食堂なら、注文後に人数以上の巨大料理が出てきてビックリなんてケースがよくあるが、ここではスタッフが各料理の内容や分量を熟知しており、人数に合わせてカスタマイズも可能だ。当たり前のサービスを、当たり前に提供してくれる。さすがは三ツ星店だ。
小振りのアワビとひと口サイズの炒め物の先付けのあと、注文した料理が続々と運ばれてきた。テーブルに並んだのは、金魚をかたどったエビ餃子やハリネズミを模した叉焼包(肉まん)、肉汁たっぷりの小籠包など、目にも舌にも美味な料理のオンパレードだ。なかでも特に美味だったのは、スタッフの勧めで初めて食べた「高力海鮮球」。フワフワのメレンゲの中に魚介と野菜の炒め物を包んで揚げた同店の名物のひとつで、肉まんともオムレツとも違う食感が楽しい一品だ。最後にデザートとなるスポンジケーキとエスプレッソをいただき、しめて185マカオパタカ(約2,500円/サービス料別)。値段は街のレストランの倍以上するが、三ツ星店の味とサービスを考慮すれば致し方ないところ。できれば足しげく通い、50種の点心をすべて制覇してみたいものである。
今回は、ランチタイム終了ギリギリの14時過ぎに訪れたが、それでも店内はほぼ満席状態だった。団体での来店時は昼夜を問わず予約を入れた方が懸命だ。(予約サイトは下記参照)また、短パンやサンダルばきなどは入店を断られる場合があるので、服装はスマートカジュアルを心がけたい。
■8(The Eight)
住所/グランドリスボア2F (Avenida de Lisboa, Macau/澳門葡京路)
営業時間/ランチ(月~土)11:30~14:30 (日・祝)11:30~15:00
ディナー18:30~22:30
定休日/なし
予約(日本語)/http://www.grandlisboahotel.com/dining-the_eight-jp