第2回香港・マカオグルメレポート「PiDEA的好味道」
2014.08.30 / カジノSOHO/シティオブドリームス・マカオ
グルメとエンターテイメントの融合、「SOHO」がオープン
8月13日に盛大なセレモニーとともにグランドオープンした「SOHO」(蘇濠)。コタイ地区にある「シティオブドリームス」(COD)が、満を持して投入したフードエンターテイメント施設の名称だ。CODといえば、「ハウス・オブ・ダンシングウォーター」や「タブー」など、カジノ以外のエンターテイメントをマカオにいち早く持ち込み成功を収めているカジノリゾートで、「SOHO」では「食」と「娯楽」の融合をテーマに、新たな分野の開拓を目指している。約3000平方メートルのフロアには、世界の料理が楽しめるレストランやバーなどが全14軒もそろっている。施設全体は、ヒップホップなどのストリートカルチャーをテーマとした内装を施し、ニューヨークやロンドン、香港にもある最先端地区・ソーホーの町並みを再現した。各レストランは、広東料理や台湾料理などの中華はもちろん、和食や韓国料理、東南アジアなどのアジア各国料理、イタリアンやメキシカンを提供。少人数での軽食から大人数での会食まで、TPOにあわせて店を選ぶことができる。また、どの店も深夜2時まで営業しているのもうれしい。
「日本風」とはいえ確かな味
さっそく「SOHO」を訪れてみた。そろそろ和食が恋しくなってきたころだったので、今回は日本レストラン「津町(つちょう)」で遅めの昼食を取ることに。同店は寿司や串焼き、麺類、丼物など各カテゴリーの料理を別々のカウンターで提供しており、市場で食材を選ぶように料理を楽しむことができる。昨今、アジア諸国でも大人気の和食だが、ここ「津町」で提供される料理は「王道の和食」というよりも、香港やマカオで「日式(ヤッシック)」と呼ばれるスタイルのレストランだ。日式レストランの厳密な定義は難しいが、一般的には、ローカルの人々が日本風の料理を提供する店のことで、現地にあわせた食材や味付けと、雑多なメニューをそろえている場合が多い。しかし、日本人には違和感のある日式レストランのなかには、現地人の間ではすっかり定着した人気店も多数存在する。その昔、日本人が中国の「拉麺」を「ラーメン」として根付かせたように、また、インドのカリーを「カレーライス」として定着させたように、和食も現地の趣向にあわせ「日式」として独自の発展を遂げているのだ。
今回は小腹を満たすために「サラダうどん」と「揚げ餃子」を注文。和食とはいえ日本ではあまり聞き慣れないメニューも日式ならではだが、いずれも味付けは良い。ひと口食べれば、その辺の居酒屋よりもしっかりと作っていることが分かる。残念ながら、寿司、串焼きのカウンターが後日オープンとのことだったが、今回食べた料理の味を考慮すれば、その他の料理も充分に期待できる。日本から訪れた場合、マカオでわざわざ和食を食べる必要もないかもしれないが、ボリューム満点の中華に胃袋が疲れてきたら、カジュアルに日式が楽しめる「津町」を訪れるてみるのも悪くはないだろう。
■SOHO(蘇濠)
住所/Estrada do Istmo, Cotai, Macau(澳門路氹連貫公路)
(シティオブドリームス内、メインエントランス脇のエスカレーターで2階へ)
営業時間/11:00~26:00
定休日/なし
※写真はSOHOの内部と日本レストラン「津町」の料理。その他は8月13日に行われたオープニングセレモニーの様子