禁煙化対応の超ワイド玉箱

2019.07.05 / コラム

省力化を取るか、出玉演出を取るか。これは業界では悩ましい選択だ。高稼働ホールとして実績があるケースで途中から各台計数機を導入して失敗。再び箱積みに戻すこともある。

大阪で4円、20円のみで再スタートを切ったホールは、箱積みによる出玉演出が奏功して活況を呈している分、大勢のスタッフが忙しく働いている。

グランドオープン当初からパチンコ・スロット共に各台計数機を導入し、省力化の最先端を行く大型ホールは業界の関心の的だった。少子高齢化で日本全体を襲う人手不足の中で、ホール業界の採用は年々困難になっている。それなら選択肢は省力化しかない。

かといって、全台各台計数機で出玉演出が見せられないとなると、稼働に大きく影響してしまう。高稼働を想定しての省力化だったはずだが、何のための省力化だったのか、と本末転倒となってしまう。

起死回生策はリニューアルオープンで各台計数機を取っ払うしかない。客と店の信頼関係が構築されていない中での省力化は両刃の剣となる。

各台計数機の普及に伴い、玉箱の需要が減少している。管理遊技機になれば、玉や玉箱だけでなく、各台計数機そのものも不要になってくる。タイムスケジュールでは旧基準機の検定が切れる2021年2月から市場投入される予定のようだが、全ホールが全台管理遊技機に切り替わるにはまだまだ時間はかかる。

ここからは玉箱メーカーへの新製品の提案である。

来年4月からホールも全面禁煙になる。ということは膳板に取り付けられている灰皿は不要になる。

つまり、灰皿の部分に玉箱が乗っても問題がないので、従来よりもワイド幅の細長い玉箱を作ることができる。容量は新基準機対応の1500個。今でもロングサイズの商品はあるが、それよりも広い500ミリ幅は視覚効果も高い。

ある玉箱メーカーの社長によれば、玉箱の生産量はピーク時に比べて8割減だという。玉箱メーカーは壊滅的とも言えるが、久々の新製品開発につながる。

禁煙化を追い風に4月1日発売のタイミングでどうだろうか。

アナログ人間にはまだまだ玉箱は重要なアイテムだ。











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