神保美佳コラム「昭和物語の懐かしい駄菓子」

2015.10.09

第39回神保美佳のマニアックコラム「展示会おみやげ品評会」

…いや〜、すごいです。羽根モノとか平台好きな私も、思わずビビってしまう新機種が登場しました。それは、何と「手打ち台」! 新規参入メーカーのA-gonが発表した『CRA昭和物語』がそれ。手打ち台は、子供の頃ガムなどが取れるゲームをけっこう打ち、パチンコ店に出入りするようになった80年代中盤頃にも、確か片隅に少し残っているのを見たような記憶があります。ただ、当時は羽根モノに夢中だったので、それらを打つことはなかったのが悔やまれます…。

 そんな記憶をたどりつつ、先日行われた発表会にて実際に打ってみました。役モノ部分は平和の『ジャンボスライダー』などいくつかの平台で見たことがあるタイプで、3個並んだ2回開きのチューリップが最高14連動するのも楽しめます。そんなひとときを味わって、帰りがけに頂いたのが写真1の駄菓子セット。…ああ、やはりレトロな台には似合っていますね。

 帰ってから中身を開けてみると、弁当箱のようなケースの中には12個ものお菓子が入っていました(写真2)。ほんのり漂うソースの香りも、ノスタルジーを感じさせます。これらは今後、ゆっくり頂くとして…これまでにもパチンコでは、駄菓子系のおみやげが登場したことが何回もありました。

 その中からいくつか紹介すると、写真3は2005年に頂いたSANKYOの『CRフィーバー吉田拓郎の夏休みがいっぱい』販促品。同時発表された『夢夢ワールドDX』のジッポライターとともに、吉田拓郎のCDと駄菓子セットが入っていました。この機種も、懐かしい夏休みの頃を歌っているので、駄菓子がピッタリですね。

 それから、2004年SanseiR&Dが発売した『CR哭きの竜』販促品には、特製の時計と駄菓子のココアシガレットが(写真4)。シガレットも特注品のようで、パッケージの色が赤く「哭きの竜」ロゴマークも入っていました。こちらも昔の雀士を描いたストーリーだったはずですから、懐かしの駄菓子が似合っていました。

 そんなこんなで2015年になって登場した、まさかの手打ち台。まさに温故知新がセンセーションを巻き起こせるのか? 駄菓子を味わいつつ、期待したいと思います。

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神保美佳

1990年、パチ ン コ好き が高じてOLからパチンコ業界誌記者に転身。93年にフリーとして独立。以降、「パチンコ必勝ガイド」やスポーツ新聞、一 般誌、業界誌などで活躍。パチンコ関連グッズコレクターとしても有名で、これまでにパンフレットや遊技機の部品、展示会のお土産など数千点を収集。著書に 「パチンコ大図鑑777」(白夜書房)、「パチンコ年代記」(バジリコ)など。ブログ「Pachinko MANIAC WORLD別館〜気まぐれ日記〜」も随時更新中。

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