硬直化する日韓関係とパチンコ

2019.08.22 / コラム

韓国大好きのOL4人組がこの盆休みに3泊4日の韓国旅行に出かけた。年3回は韓国へ行くほどの韓国フリークで、今年はGWにも行っていた。ところが、今回は初めて体験する反日感情がすごくて「しばらく行くのは止めよう」と這う這うの体で韓国を後にした。

4人組の1人が在日でホール関係者の娘さんだった。彼女は韓国語と英語が堪能だった。グループは韓国へは行き尽くしているので、日本人観光客が行くような場所には行くことはなかった。

2日目はレンタカーを借りてソウル郊外のレストランに行った。

店内での会話は当然日本語なので、一人のおやじが「日本人は出ていけ!」と叫び始めた。

韓国語のできる彼女がおやじとやり取りした。

在日と分かると「パンチョッパリ!」と激しく罵られた。

そこへ店主が割って入った。

「日本人もうちのお客さんなので文句を言わないでくれ」とおやじをたしなめた。

店主は彼女らに「今日の食事代はサービスするから食べて行ってください」とおやじの非礼を詫びた。

食事が終わって外に出ると、件のおやじが待ち伏せていて再び騒ぎ始めた。

日本が韓国をホワイト国から外したことに文句を言いだした。

「今までホワイト国にしてもらっていたことを韓国はむしろ感謝すべき」と反論すると唾を吐きかけられた。

翌日、ソウル市内での移動にタクシーに乗った。

日本語で話していたら「日本語は聞きたくない」とすぐに下ろされた。日本人乗車拒否である。

この二つの出来事が立て続いたので、あれだけ好きだった韓国が全然楽しくない4日間となった。それからは、日本人と分かると何をされるか分からないので、小声で喋らざるを得なかった。

官製反日運動の影響は日本人観光客が身の危険を感じるまでにエスカレートしている。

この影響を受けているのが韓国の航空会社だ。韓国人が日本旅行をボイコットする中で、大韓航空をはじめLCC航空がドル箱の日本便の減便を余儀なくされている。4月~6月までの韓国航空会社8社の決算はすべて赤字。減便が本格的に始まらなくとも、日本便が7割のLCCは倒産の可能性も出てくる。

韓国人だけでなく、日本人も韓国旅行を控える動きが出てきている。実際にOL4人組は嫌な思いをしてしまったから、「韓国へは当分行かない方がいい」と口コミでも広まるだろう。

日韓関係が硬直化すれば、するほど日本では嫌韓対象になりやすいのが、在日産業とも言われるパチンコ業界だ。

「文大統領が失脚しない限りこの関係は続く。自民党の中には本気で国交断絶を叫ぶ有力な先生もいらっしゃる。日本のナショナリズムに火が付くと韓国以上になる。パチンコへ行くのは非国民と言い出したらパチンコ産業は壊滅状態になる」(自民党関係者)

思い起こせば、東日本大震災が起こった2011年はパチンコ業界に逆風が吹き荒れた。東電の計画停電に端を発してパチンコ店に節電を求める署名活動、石原都知事の電気を浪費するパチンコ不要論発言、在特会のパチンコ禁止デモなどが起こった。

極めつけは5月25日、東京・豊島区公会堂で「パチンコの違法化・大幅課税を求める議員と国民の会」の設立大会が開催されたことだ。

一連の流れは点でバラバラな運動だが、これが線でつながり、面となった時に抗うことのできない大きな勢力になることが懸念されたが、それ以上に大きな運動に発展することもなく尻すぼみで終わった。

前回は電力問題に端を発していたが、嫌韓がパチンコ産業に及ぼす影響は未知数だ。









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