客からの理不尽クレームの対応

2019.10.29 / コラム

夜8時ごろ、島通路で客とスタッフがぶつかった。スタッフはランプ対応のために急いでいた。

「ぶつかった」と書いたがスタッフはぶつかった感覚はなかった。少し体が触れた感じだった。

「謝れ」

「申し訳ありません」とスタッフはすぐに謝った。

客は「思いっ切りぶつかってきた」と主張を譲らず、挙句の果ては「110番するぞ」とヒートアップしてきた。

監視カメラで確認すると客が主張する「思いっ切りぶつかった」という痕跡はなかった。スタッフが言うように軽く触れた程度であることが確認できた。

客は金品を要求するわけではない。その方が分かりやすいが、誠意を要求される方が対応は難しい。

ただ、結構負けていることは店側も把握していた。

怒りの根源は負けたことで、ちょっと体が触れたことを「思いっ切りぶつかった」と難癖を付けて怒りをぶつけているように思われた。

店長が対応に出たが事を収めることができず、客は「明日の昼にまた来る」と言い残して店を出て行った。

店長からの報告を受け、対応することになったのがエリア長だった。しかし、こういうトラブル処理の経験はなかった。

クレーム処理の鉄則はこうだ。

①心情理解とお詫び

客側の言い分を全部聞くこと。その間、反論は行わない。お怪我はなかったですか? 申し訳ありません

②原因・事実確認
うちの従業員が急いでいました。今も痛みますか?

③解決策の提示
一緒に病院へ行きましょう。

④再度のお詫びと感謝

心情理解のステップを簡略的に済ませると怒りは収まらない。

今回のケースでは負けた怒りは一晩寝れば忘れてしまうもので、翌日の昼にお客が店を訪れることはなかった。

そりゃそうだろう。怒りの原因は負けたことで、ちょっと体が触れたことに難癖を付けてきただけなんだから。











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