国内企業:京阪HD石丸社長 大阪IR出資に関心。府市選定の勝者に1%以内~産経新聞
2019.12.18 / カジノ【国内ニュース】
IR整備法が成立(2018年7月20日)し、公布(7月27日)された。日本企業は、事業関与の仕方、ターゲット・エリアを定める必要がある。
事業関与は、IR事業主体(コンソーシアム)へのエクイティ参画、IR事業主体からの業務受注、に大別されよう。
IR事業主体(コンソーシアム)は、地域企業、都市開発企業、海外IRオペレーターなどで形成へ。
ターゲット・エリアについては、IR上限数「3」を前提に、自らが強みを持ち得るエリアを抽出することが肝要。
2019年後半、IR誘致を申請する自治体(都道府県 or 政令指定市)は、実施方針を策定し、IR事業主体を選定へ。
大阪府市 夢洲鉄道アクセス関連企業
京阪HD石丸社長 大阪IR出資に関心。府市選定の勝者に1%以内~産経新聞
・12月17日、京阪ホールディングスの石丸昌宏・社長は、産経新聞のインタビューに対応
「府市から選定された大阪IRに少数株主としての出資に関心がある」
「(株式保有比率が)1%を超えることはない」
「IR区域内における事業展開は想定していない」
・京阪HDは、中之島線延伸(大阪メトロ中央線に九条駅で接続, 京都-夢洲間アクセス)について以下の考えを持つ
「大阪、夢洲IR誘致が決定しなければ着工できない。万博だけでは恒常的な需要が見込めない」
「大阪IR誘致が決定した場合、決定後5年以内に開業する方針。ただし、2025年までの実現は困難」
「延伸事業費は、ざっくり、500億円から1,000億円」
JR西日本 真鍋会長 夢洲鉄道・北ルート「将来の輸送量を見極めて判断」
・7月26日、JR西日本の真鍋精志・会長が、関西プレスクラブ定例会にて講演
・テーマは「JR西日本の30年とこれからの取り組み」
・そこで夢洲アクセスであるJR桜島線の延伸(桜島から夢洲への延伸)についてのスタンスを説明
「(延伸には)海底トンネルが必要。その建設に10年はかかる、万博には間に合わない」
「まだ将来の輸送量が分からない。それを見極めてたうえで判断したい」
「(桜島駅から夢洲は、)バスが主力。自動運転技術の導入も検討」
近鉄グループHD 長期目標 夢洲IR アクセスに加え, 事業参画を検討
・5月21日、近鉄グループホールディングス(HD)は、新「近鉄グループ経営計画」~長期目標(2033年度)および中期計画(2019-2023年度)を公開
・長期目標の新3大プロジェクトとして、「①万博・IR関連」「②上本町ターミナル」「③伊勢志摩地域の活性化」を挙げた
・「万博・IR関連」では以下を推進
– 夢洲と近鉄線を結ぶ直通列車による沿線へのアクセス網の整備
– 夢洲でのグループ各社の事業参画の検討
近畿日本鉄道 奈良、伊勢志摩方面から夢洲への直通特急~新型車両の協議開始
・5月14日、近鉄グループホールディングス(HD)は大阪市夢洲と奈良方面を直通運転する新型車両の開発を海外メーカーの協議開始を発表
・奈良線は近鉄奈良駅を始発駅とし、大阪メトロ中央線に乗り入れる近鉄けいはんな線に接続
・計画では、乗り入れする生駒駅の付近に、渡り線を新設。両線は集電方式が異なるゆえに、両方式対応の新車両を開発へ
・2019年1月、近畿グループHDは、奈良、伊勢志摩方面からの夢洲アクセスの検討開始を明らかにした
大阪メトロ 夢洲開発効果で非鉄道部門の営業利益倍増を期待~IR誘致前提
・2月15日、大阪市高速電気軌道株式会社(大阪メトロ)の河井英明・社長は、大阪市会にて、非鉄道部門について収益展望を明らかにした
「現時点では、非鉄道部門の営業利益は、タワーなどの開業効果が出る2025年度以降、それまでの2倍近くになる」
・2018-2024年度中計では、非鉄道部門の7ヵ年累計の営業利益を850億円
・新規の最重要プロジェクトは、夢洲開発
-中央線の新駅「夢洲駅」と55階建て高さ275mの複合商業施設「(仮称)夢洲駅タワービル」のコンプレックス
-投資額は1,000億円超
-IR実現を前提に、2024年に開業を目指す。今後1-2年内に大阪市など関係機関と土地確保などについて調整・協議
・同社は、夢洲開発を、IR誘致実現を前提とする。経済合理性を得るためにIRの継続集客が不可欠の判断
「(夢洲に)IRが来ない場合、それに見合う開発がされない限り夢洲開発は無理」
京阪ホールディングス 中之島線延伸(中央線接続)、京都-夢洲アクセス~IR決定が着工の条件
・2月、京阪ホールディングスの加藤好文・社長は、共同通信のインタビューに対応
・加藤社長は、夢洲アクセス、中之島線延伸の考え方を示した
・同社は、中之島線の延伸、大阪メトロ中央線(2024年に夢洲駅の開業目指す)への九条駅での接続の計画を検討中。延伸は、京都方面と夢洲を直結する
「(2025年までの実現は、)普通に考えたら難しい」
「万博だけでは恒常的な需要が見込めない」
「夢洲でのIR開業が正式に決まらなければ着工できない」
「延伸事業費は、ざっくり、500億円から1,000億円」
・加藤社長は、2018年4月に以下を発言。今回の見解は、それを踏襲
「大阪IR誘致決定した場合、夢洲から京都を結ぶ、中之島線の延伸について、誘致決定後5年以内に開業する方針」
近畿日本鉄道 奈良、伊勢志摩方面から夢洲への直通特急を検討
・1月19日、共同通信は、近畿日本鉄道が、奈良、伊勢志摩方面からの夢洲アクセス投資検討を開始したと報じた
・夢洲の2025年万博およびIR整備の動きに対応
・検討策の方向
-近鉄けいはんな線(大阪メトロ中央線に乗入。中央線は2024年の夢洲直結を目指す)、近鉄奈良線(奈良方面、伊勢志摩方面)の直通特急を開設
-両線が相互に乗り入れる生駒駅付近に渡り線を設置
-両線に乗り入れ可能な新型車両を開発
-2024年の実用化を目指す
大阪メトロ 夢洲新駅とタワービル構想1,000億円超~IR誘致が前提
・12月20日、大阪市高速電気軌道(大阪メトロ)は、夢洲開発計画を発表。同社最重要プロジェクトの位置づけ。投資額は1,000億円超
・中央線の新駅「夢洲駅」と55階建て高さ275mの複合商業施設「(仮称)夢洲駅タワービル」のコンプレックス
・今後1-2年内で行政等の調整を実施し、2024年開業に向けた具体的な検討を推進へ
・大阪メトロの開発方針は、2017年2月に大阪府市・経済界が公表した「夢洲まちづくり構想(案)」に準拠
・大阪メトロは、IR誘致を開発計画の前提とした。経済合理性を得るためにIRによる継続集客が不可欠の判断
大阪メトロ 夢洲IR連動~延伸2024年度開業を目指す、観光施設に数百億円投資
・7月9日、大阪市高速電気軌道(大阪メトロ)は、中期経営計画(2018-2024年度)を公表。4月の民営化後の初公表
・夢洲IRに関連するポイントは以下の通り。
-中央線のコスモスクエア駅から夢洲への延伸は、2024年度中の開業を目指すと明記
-IRと連動した観光客向けの商業施設の開発に対して数百億円を投資
・河井英明・社長の記者会見での発言
「西の拠点として夢洲が開発されることを大いに歓迎する。関係者と連携し、できる役割は最大限果たしたい」
・なお、夢洲への鉄道延伸については、JR西日本も桜島駅以西を検討する方針を発表済み
京阪HD社長 大阪IR-京都アクセス 中之島線延伸 IR決定後5年内開業方針
・4月11日、加藤好文・社長が日刊工業新聞のインタビューに対応
・大阪IR誘致決定した場合、夢洲から京都を結ぶ、中之島線の延伸について、誘致決定後5年以内に開業する方針
・延伸は、中之島駅から九条駅までの地下路線2Km区間。総工費は1,000億円以上
・中之島線は、九条駅で大阪メトロ中央線と接続。地下鉄中央線は、夢洲への延伸を計画中
・夢洲の鉄道アクセスは、大阪メトロ中央線の延伸がほぼ確定
南海電気鉄道 大阪市夢洲IRに協力 関西国際空港-夢洲の旅客船運航を検討
・2018年3月28日、産経新聞(大阪)は、南海電気鉄道 遠北光彦・社長のインタビューを掲載
・大阪市夢洲IR構想への協力姿勢を強調
「大阪の国際都市としての都市格向上につながる」
「関空からのアクセスやIR施設内での移動について関わっていきたい」
・具体案として、大阪市夢洲IRに協力 関西国際空港-夢洲の旅客船運航を紹介
・大阪市夢洲IRに協力 関西国際空港-夢洲の旅客船運航を検討
・南海電気鉄道は、関西国際空港からの大阪市内へのアクセス線を担う。山中諄・相談役が長年、大阪市のIR誘致を支持してきた経緯がある
JR西日本 夢洲への桜島線の延伸 IRなしには困難
・2017年2月15日、西日本旅客鉄道(JR西日本)の来島達夫・社長が夢洲への桜島線の延伸について言及
「単独で目的なしにできるものではない」
・IRや2025年国際博覧会(万博)の誘致が条件となる考えを示唆
・大阪府市の万博誘致は、IR誘致を前提とする。万博の開催資金、開催地インフラ整備は、IRの収益を財源とするスキーム
・大阪府市は、万博が来ない場合でも、IR誘致を推進する方針
・必然的に、IRなしには延伸は困難となる
夢洲への鉄道アクセス検討 大阪府市「夢洲まちづくり構想」(2017年8月決定)
・適切な輸送能力を持つ鉄道網の整備による臨海部のアクセス強化 <参考> |