傘のシェアリングで雨の日の新規客を開拓する発想

2019.11.10 / コラム

「面白いサービスを発見した」と東京の読者から写真が送られてきた。1日70円で傘が借りられるようだ。



ホールで置き傘サービスを実施しているケースは珍しくないが、傘をシェアする発想をホールに導入して雨の日の集客導線を作ってみてはどうかという話だ。

「アイカサ」は、2018年12月に傘をシェアリングするサービスとしてスタート。現在は東京と神奈川、埼玉の一部と福岡の4カ所にしかまだない。

使い方はまずLINEから「アイカサ」を友だち追加するだけで、アプリのダウンロードは不要。スポットマップでアイカサが置かれている場所を探し、傘のQRコードを読み取ると傘をロックしているダイアル式のカギの暗証番号がスマホに表示される。ロックを解除して利用開始できる。利用後は返却用のQRコードを読み取り、返却が完了する。返却場所はアイカサのスポットならどこでもかまわない。

利用料金は1日70円で6日以上は420円を上限に同月内使えるプラントと月額280円で使いたい放題のプランがある。決済はクレジットカード、LINE Payなどで行う。

急な雨に降られると、多くの人はコンビニに走り、500円程度のビニール傘を買う。そのたびに傘を買っていると自宅には何本ものビニール傘がたまって行く。そんな問題を解決するために、このサービスはスタートしたわけだが、まだ全国展開できていない。

設置場所をこれから増やしていく段階で、メガネスーパーは都内の30店舗をアイカサが利用できるように業務提携を行った。

「雨の日に傘を借りに来て、傘を返すためにまた来店」と集客効果が望めることがアイカサのセールポイントでもある。

ホールは駅前や繁華街に立地しているので、急な雨に降られたら駆け込みやすい場所にあるので、ユーザーにとっては利便性がある。専用の傘立てスタンドはA4用紙1枚分のスペースがあれば設置できるので場所も取らない。

まったくパチンコをしたことがない人がホールに入るきっかけができることが、置き傘サービスとの大きな違いでもある。

ここは全日遊連が主導して、共同事業としてアイカサを全国のホールに設置すれば、業界全体で新規客の掘り起こしの可能性も出てくる。初心者が一人で入るには敷居が高かったものが、ちょっと傘を借りに入ることでホールの雰囲気も分かってもらえる。

現在、ホールでも設置できるか問い合わせしているところだが、まだ返答は来ていない。









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