三木流「大考察!ケロルンの化ける可能性」

2015.05.02 / 連載

【土曜】三木貴鎬のパチスロ機械選定セミナー

皆さんこんにちは!!

48回目の連載になりました。今回は「冲ドキ」のヒットにより俄然注目され「押し順ケロルン」についての評価です。

<感想>

筐体は「ケロット3」と全く同じでパネルのデザインが違うだけで、役物など目新しさはありません。通常時の液晶演出もキャラクターが変わっただけで半分ぐらいはケロット3と同様の演出でした。ボーナス終了後に最大24G間滞在する特殊ステージでは、キングパルサーのカエルの動きを真似た演出が発生し、キングパルサーファンには懐かしく楽しい演出でした。ゲーム性は、ほぼ「沖ドキ」と同じ、千円ベースは33Gと標準的で沖ドキをマイルドにした仕様となっています。

「沖ドキ」同様、ボーナス終了後32G間がチャンスとなり、1G連時はBIGが確定します。表面的には沖ドキと同じ仕様ですが、内部の抽選方法などは異なります。32G連の仕組みは継続率ではなく、セット数ストックとなっており、ボーナス中の全役でストック抽選を行っており、ストックがある限り32G以内で放出を続けます。もしかするとREGでは消化G数が短いので抽選機会が少なく、連チャンにつながりにくい可能性もありますが、内部的なことが分からないので断定はできません。目に見えない抽選でストックされ32G以内の連チャンが発生しますが、レア役などによってチャンスUPが5段階まで達成すれば目に見える抽選で1G連が確定し、ボーナス中も単なる消化ゲームにはならない仕組みとなっていました。

BIG中はジャックINを延命させるリプレイハズシで+30枚と非常に高い効果があります。リプレイハズシは押し順のみで目押し不要ですが、残り何GでジャックINを優先させたほうが良いかなど、初心者や年配層は手順が分からない可能性もあります。

誰でも遊べるゲーム性とキャラクターなのに何故このリプレイハズシを搭載する必要があったのか、メーカーの意図が全く理解できません。初心者や年配層だけが損をすることがないように導入後は従業員が打っているお客様に声をかけて、リプレイハズシの手順を教えてあげるなどのケアが必要です。

通常時はG数解除ではなく普通の一発抽選で、当選後は最大9Gの前兆が発生します。ゾーン狙いなどがなく、いつでも打ち始められて、32Gだけ消化すれば止められる誰にでも平等なゲーム性は評価できます。

過去の「キングパルサー」が好きだった客層にはマッチしそうな新台です。ニューパルサーやケロットを島で設置している店舗では是非とも導入してみたい出来でした。ただ、このようなシンプルなゲーム性の機種は寿命が長いことが特徴で導入当初から出して育てる覚悟が必要で、トップ導入にこだわることはありません。「沖ドキ」も先行導入での稼動はイマイチで先に導入するメリットはなく、ゲーム性が認知されて後から導入したホールでも全く問題なかったので、本機も無理にトップ導入せず、市場での稼動を確認してからの後追い導入で十分ではないでしょうか。

本機の評価は高いのですが、焦らず様子見をおすすめします。客層や地域性がマッチしていて自信があるホール様でも、まずは少なめの台数で増台を視野に入れた導入をおすすめします。

皆さんいかがですか? 「沖ドキ」に関していえば、ギャンブル機としてみるのか、Aタイプとしてみるのかで稼働に差が出るといった結果になっています。ギャンブル機として、「ゴッド」などの背中等に配置して案外な結果になっているホールも多いようです。当然、設定内容も厳しくなりがちという事もあるでしょう。Aタイプとしてみているホールは「ジャグラー」のそばにおいて、台粗利も「ジャグラー」に合わせるといった手法で高稼働に繋げているホールが多いようです。この「ケロルン」も当然Aタイプとしての運用が求められると思います。Aタイプに求められる客層、地域性などの吟味が必須と思われます。

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三木貴鎬

1972年生まれ。中央大学商学部卒。神奈川県をはじめ、東京都や千葉県などのスロ専で勤務。グループの複数店舗を指揮する統括部長などを歴任し、 2007年に独立。経験を生かしてコンサルタントに転身。2010年に都内にモデル店舗としてスロ専をオープン。現在もパチスロを中心に精力的にセミナー や講演会を行う。

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