三木流、押忍番長3の評価は?

2017.03.10 / 連載

【土曜】三木貴鎬のパチスロ機械選定セミナー

皆さんこんにちは! 143回目になりました。今回は大都技研製「押忍!番長3」(納品4/2~)の評価です。サラリーマン番長から3年、押忍!番長2から5年を経て最新作が登場。厳しい機歴条件でしたが、どれぐらい導入すべき新台なのか試打してきました。


<ボーナス>
■超番長ボーナス:払い出し350枚で終了
(獲得枚数が不明)
*ボーナスはプレミアム扱い
ART確定+次回天国モード確定


<確率&出玉率>
■ART初当たり確率
設定①:1/430
設定②:1/414
設定③:1/389
設定④:1/336
設定⑤:1/334
設定⑥:1/242

■対決確率
設定①:1/82
設定②:1/81
設定③:1/78
設定④:1/76
設定⑤:1/75
設定⑥:1/71

■出玉率
設定①:98.2%
設定②:99.4%
設定③:101.6%
設定④:106.7%
設定⑤:116.0%
設定⑥:119.3%
*出率は未発表


<通常時>
ベース:41G/50枚
コイン単価:2.9円(設定1)
天井:通常時ベル200回(1400~1500G)

■ベルシステム
ベル当選毎にポイント加算。
規定ポイント到達で対決演出に突入。

■対決
規定ベル回数で突入する演出。
演出中のベル当選が勝利期待度UP。
対決勝利でARTへ。


<ART>
純増2.0枚/G
セットストックタイプ

■頂JOURNEY(通常ART)
1セット40G
ART中のベルでポイントを貯めて対決に突入。
対決勝利でARTストック or 疑似ボーナス

■番長ボーナス(疑似ボーナス)
50G継続、選べる演出3タイプ
①轟BIG:チャンス告知
②薫BIG:一発告知
③操BIG:後告知

■絶頂対決(上乗せ特化ゾーン)
継続G数不定
連続して対決、勝利のたびにARTストック。


<感想>
筐体は全面液晶ドーナツビジョンタイプで、シャッターのように動くミニ液晶も左右に搭載されています。2Dフルアニメの大画面で非常に迫力あるクオリティの高い映像です。押忍!番長2の登場キャラクター、対決などを継承していてお馴染みの演出が大迫力に進化しています。

液晶演出の出来は非常によく、パチスロ史上最高の液晶演出と言っても過言ではありません。ただ、液晶演出のクオリティが稼働に直結するかというと、他機種の結果を見ればそうでないことが分かります。

通常時はベルを引くたびにポイントが加算され、規定ポイントに到達すれば対決演出に発展。対決の連続や、対決敗北後の特訓など単調になりにくいように工夫もされています。試打機では通常モードがなく、高確率モードしかないので頻繁に対決に突入しますが、実際には2000円に1回の対決で、その5回に1回しかARTにつながらないので、初当たりまでのハードルの高さを感じそうです。

スペックは純増2.0枚のA+ART。プレミアの超番長ボーナスだけがリアルボーナスで、基本的にはART特化タイプ。ART中も通常時と同じくベル集めで、対決待ち。対決に勝利すればARTストックか番長ボーナスに突入。

ART中の流れは、5号機の獣王のART中の玉集めに似ている印象です。番長ボーナスは50G継続でARTより10G長く、消化中にもARTストック抽選を行っているので番長ボーナスを引けば得した気分になります。

ART中は対決までの規定ポイントが異なる上位ステージに移行したり、ベルも押し順で頻繁に揃い、対決の連続もあり、単調さはなく楽しめる流れでした。セットストックのみのシンプルなゲーム性ですが、ストックが多数あった時に「ARTが終わらない感覚」を味わえる仕組みです。

設定6の出率が119%、設定5でも116%と設定狙い客が喰いつくスペックですが、こういった高出率機は判別の難易度が重要です。設定6の119%狙いで高稼働を維持するバジ絆は、設定2や設定4でごまかすことができ、判別要素も絶妙だったので生き残っていますが、それまでにも多数登場した119%機は判別が容易で、設定6以外が稼働しない台も過去に多々ありました。

設定5の出率も116%と高いのですが、設定4と初当たり確率が同等で出率が大きく異なるので、奇数偶数の出方の違いが露骨なことが予想され、奇数設定が稼働しない可能性もあります。119%が集客要素でもあり、懸念材料でもあり、解析が出揃わないと判断しにくい状況。

演出の出来は最高、出率も新基準機では最高、それでも純増枚数は2.0枚で短時間勝負には向いていません。高純増機がある現状では、そうした懸念が常につきまといます。コンテンツ力としては同等の北斗修羅、バジⅢが短命に終わった結果を見ても過度な期待をしない方が良さそうです。

200台クラスのホールで5~6台が適正。集客力があり初期稼働は良さそうなので、周辺競合店が少台数しか買わないのであれば、ゴールデンウィークの稼働のために思い切って多めの台数を購入することもひとつの戦略です。

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三木貴鎬(みき・たかし)

1972年生まれ。中央大学商学部卒。神奈川県をはじめ、東京都や千葉県などのスロ専で勤務。グループの複数店舗を指揮する統括部長などを歴任し、2007年に独立。経験を生かしてコンサルタントに転身。2010年に都内にモデル店舗としてスロ専をオープン。現在もパチスロを中心に精力的にセミナーや講演会を行う。

【土曜】三木貴鎬のパチスロ機械選定セミナー, 大都技研, 押忍!番長3