全日遊連が大都技研に要請文書を送付 「P Re:ゼロ」のレンタル契約で

2022.07.13 / 組合・行政

7月12日、全日遊連は大都技研製のぱちんこ遊技機「P Re:ゼロから始める 異世界生活 鬼がかり ver.M08」の増産分のレンタル契約(9月より納品)に関し、同社に対して是正を求める要請文書を送付した。

この件に関しては7月6日に茨城県遊協が公正な販売条件を求めて県内店舗の署名を集めたほか、7月7日に千葉県遊協、7月4日に佐賀県パチンコ・パチスロ店協同組合などが是正に向けて動いていた。

同機のレンタル契約は、 これまで他の遊技機メーカーが行ってきたレンタルプランと比較しても法外な価格であり、初回契約とされている6カ月終了時点で、レンタル料金は本遊技機が今年1月に導入された際の販売価格を大きく上回る。さらにレンタル終了後の買取もできないものとなっているとしてホールから是正を求める多数の声が同連合会に寄せられている。

具体的なレンタル料金は本体(月額)11万8000円、遊技盤(月額)9万8000円で、同社側の説明では「稼働率などを踏まえ、ホールの台粗も見込める」としているが、全日遊連は「将来の稼働率に何ら補償もなく、本遊技機が販売された全国の4円パチンコ実績データ(1月1日〜7月7日/ダイコク電機DK-SIS)を見ると台粗利2469円であり、この点でもレンタル料金は高すぎる」と指摘している。

要請文ではこれによって、「ホールの利益が圧迫される」「レンタル終了後、買取もできないため中古機流通も滞る」「資金力のあるホールが生き残り、寡占化を増長する」「遊技機市場全体を縮小させる要因になり、最終的にはメーカーにマイナス影響を及ぼす」など懸念点を列記。さらに、「独禁法の優越的地位の乱用に抵触するおそれ」を匂わすとともに、業界が生き残るために重要な「業界全体のまとまりを乱すことになるのではないか」と言及している。

その上で本文書では、「これまで遊技機メーカーがホールの営業補償の際に根拠としているDK-SISデータに基づいた、レンタル料金の見直し」などを要望している。

なお、この文書は日工組にも送られている。

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