パチンコ未経験者モニターが全否定で廃業を決意

2020.03.20 / コラム

そのオーナーは覚悟を決めた。子供は会社を継ぐ気もなく「オヤジの代で終わらせろ」という。

後15年は続けられるかも知れないが、自分の体力・気力的にも20年は無理だと思っている。...
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そのオーナーは覚悟を決めた。子供は会社を継ぐ気もなく「オヤジの代で終わらせろ」という。

後15年は続けられるかも知れないが、自分の体力・気力的にも20年は無理だと思っている。老朽化が進む自社ビルは建て替えてもパチンコにすることはしない。建て替えても用途は息子らに任せる。

そして、3年以内に完全廃業することを決めた。

全盛期には「こんなおいしい商売はない。子々孫々にこの商売を伝える」と意気込んでいたオーナーが、自らに語り掛けるように「廃業決意」の原因を話し始めた。

一番の原因に挙げたのが等価交換営業だった。

「各地の非等価は何の意味もない。思い切ってもっと交換率を下げなければいけない。そうじゃないと出玉演出もできない。出玉は見せなきゃダメ」

確かに強いといわれる店ほど箱積みによる出玉演出に拘っている。残っているユーザーはアナログ世代である。

等価に始まり、一物一価の徹底、機械代の高騰、広告宣伝規制、遊技機の出玉規制、ギャンブル依存症対策と業界を取り巻く環境は新規客開拓を阻害する要因ばかりである。

本当の廃業決意のダメ出しは、パチンコを全く打ったことがない人へのモニター調査だった。

オーナーがポケットマネーを渡し20人ほどに実際にパチンコを打ってもらった。総予算は50万円ほど。

結果は惨憺たるものだった。

またパチンコを打ってみたいと答えた人はゼロ。

「うるさい」
「煙たい」
「あっと言う間に1万円が消えた。こんなに早くおカネがなくなる遊びはできない」
パチンコをやったことがないということはパチンコに興味がないから打ったことがない、という理由も考えられるが、パチンコ未経験者15人がパチンコを全否定したことがオーナーは相当ショックだった。

自分たち1人の努力ではどうにもならない無力さを感じるとともに廃業の決意をした。

「業界全体で戦略を練らなければ、本当に業界は終わってしまう。業界にそんな動きもないので息子も会社を継がない。私の覚悟もできた」と幕引きの準備に入った。









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